第1話
11月16日
あれはヤバい。素早すぎる。倒せるわけがないだろう。
ダンジョンでは、死亡すると、一つ前のランクの入り口か、ダンジョンの外かを選んで生き返る。(ついでに負傷も回復される。)俺たちは、一度でも死んだら戻って来るように言われていたから、ダンジョンの外を選んで、退出した。俺たちが入ったところのランクのダンジョンのエントランスで、先生に会った。先生によると、このダンジョンは今からメンテナンスをするらしい。その時、俺に、一つの疑問が現れた。「なぜ対策はしてあるはずのダンジョンに、よくランク外の魔物が発生するのだろう?」と。普通なら、そういうもの、で流すような疑問だが、俺は、それが気になって仕方がなかった。多分この疑問が、その後の俺の人生を変えたのだと思う。俺は、魔法使いになるための勉強をしながら、ダンジョンについて調べ続けた。ただ、そこで、俺は一つの壁にぶつかった。俺は魔法使いである。つまり、ステータスの職業欄が、魔法使いとなる。すると、魔法使い(つまりは、冒険者)以外の職業に就きにくくなる。ステータスを気にせず雇ってくれる研究所を探すのは大変だろう、と。それでも俺は諦めなかった。授業でダンジョンに行く時も、勇者志望のティアと、研究者志望の俺の、不思議コンビでパーティを組むことになったけど、ティアは…特に何も考えていなさそうだった。




