第9話
今日、校長先生に呼ばれた。なんか嫌な予感がする。昨日、ルークからは、ずっと、困惑と迷いが飛んできていた。しかも、昨日、ルークが校長室へ行ったという情報まで回ってきてたし。とりあえず、部屋の端に転がってたメモ帳と鉛筆を、遠隔でこっちまで持ってくる。自分の手を遠くに伸ばすような感覚で、ひょいと持ち上げる。MPも使わないし、とっても楽だ。そういえば、いつだったか、この力を使って、「避難訓練」で(なぜか)力尽きたルークを私が持ち運んだんだっけ。
私は校長室へ向かう。入ると、そこに校長先生がいて、座るように、とおっしゃった。結構深刻そうな顔をしている。
校長先生は、まずこうおっしゃった。
「君は転生者ではないのだね?」
ん?何を今更…?
「はい。転生者じゃないです。」
「そうか…。では、自分のステータスをもう一度見れば、私が君を呼び出した理由がわかるだろう。」
やばっ。昨日、スマホに夢中でステータスをじっくり読んでおくの忘れてた。
「〈ステータス閲覧〉対象、自分。」
小声で唱える。私は、魔法が下手すぎて、無声詠唱ができない。
【ティア】Lv.7 ハーフエルフ
(非転生者)
《概要》
状態:普通
力:256
賢さ:30
素早さ:221
攻撃力:128+102
防御力:64+86
HP:100/100
MP:10/10
《装備》
神龍剣
イリュオスの鎧
HP回復ポーション
《スキル》
「神の手」
「魔法攻撃無効Lv.-/-」
《特殊状態》
アールノイズの呪い
やっぱりちょっとショックを受けるステータスだなぁ。
…えっ、なんだこれ?
私は転生者じゃない。だから、普通は、スキル欄には、空、とか、empty、とか、人によって違うけど、とにかく無い、という意味のものが表示されるはず。しかも、アールノイズって誰?何?訳わかんない!呪いかけたんなら解いといてよ!
ルークには心配かけたくないし、黙っとこ。




