銀髪の女性
…………
いやな思い出を思い出してしまった。
まぁ、あの日からいろんな不運があったからそこまで気にしてないけど。
(雨止みそうにないし、本屋でも見に行くか)
俺は今ではかなりのオタクになっていた。
ねぇさんの影響もあるが、俺の唯一の趣味だ。
単純にこの生活に疲れていた俺は、前よりも異世界に憧れていた。違う世界で生きている冒険者の姿を見ていると、俺もその世界にいるみたいな気分になる。
(最近本屋行けてなかったからいろいろ追加されてるかもな)
少し、いやかなりテンションが上がっている。
ワクワク気分で駅の中に戻り、本屋を目指す。外がどしゃぶりなので、駅の中に戻る人はかなりいた。家族に電話をかける人、傘を買いに行くに人、あまりの雨に写真を撮ってはしゃぐ人、駅のホームの中はかなりの人がいた。
その中に、一際目立つ人がいた。
(銀髪…?)
その女性は銀髪で、ほんとに生きてる?とでも思うような肌の白さ、そしてとてつもない美人だった。
なのに誰も興味を示さない。
雨を撮ってはしゃいでる奴らが話しかけるかと思ったが、何も言わずにまだ雨を見てはしゃいでいた。
(もしかして気付いてないのか?)
そして、俺がもう一度その女性を見た瞬間、駅の中をとんでもない風が襲った。
「きゃあああああああああ!!」
「うおぉおおおぉぉ!?!?」
「なんだあああぁあ!?」
「マジやばくね!?」
「風つよすぎいいいいい!!」
周りから悲鳴が聞こえる。でも俺は見ていた。みんなこの雨から来た風だと思っているが、違う。俺は見た。いまの強風は、俺が見ていた銀髪の女性から出ていた。
次の瞬間、とてつもない光が周りを包んだ。
光が消えた後、駅の中、駅の周りから高校生だけ消えていた。
最低でも、2日に一回は投稿していきたいと思います!
よろしくお願いします。