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絶対無敵百戦錬磨のありがち主人公につき、例え血迷っても転生×バトル×ハーレムなんてしねぇよ絶対(仮)

作者: 起石 隼

どうか笑って許してください(-_-;)

 「身の程を知れ」なんて言葉がある。

いつ誰に言われたのか覚えてはいない。けれど何か引っかかるこの言葉。

基本的な使用場面は罵るとき。だが俺はこの言葉に諭された気がした。他にも色々理由はあるが、以来俺はこれをそのまま信条にしている。

 俺は一日に何度もこの言葉に助けてられている。以下はその例だ。



 眩い朝日の下、俺は自宅から一歩踏み出した。


すると当然のように突っ込んでくる暴走トラックが。あの運転手はこれで3度目か。


車両は道幅すれすれで到底避けられるとは思わない。万が一衝突でもすれば俺とて即死は免れない。


特に根拠は無いが、最悪の場合死ぬとここではない世界に召喚されたり世界の命運を託されそうな気がする。助けた女性がもれなく全員惚れてきたり、もしくは無限ループに巻き込まれるかもしれない。


「身の程を知れ」

そうだとも、俺はここで死ぬわけにはいかない!


ではどうするか? 至極単純だ。

先ずはアスファルトを適当に引っぺがす。そしたら後はトラックがぶつかるタイミングに合わせてアスファルトを蹴り上げてやるのだ。


狙いは的中。トラックは3メートル近く跳ね、そのまま電柱にぶつかって沈黙した。



 駅前は歩いていると何だかワクワクする。

すると当然のように突っ込んでくる通り魔が。これに至ってはほぼ毎日だ。


流石に俺も慣れてきていた。その気になればこれぐらいの相手秒で倒せるだろう。


しかし今回ばかりは厄介だ。この通り魔、右手に包丁、左手にどう見てもブランドものの女性用バッグを持っている! コイツはりだ!


もしここで撃退すると持ち主からの謝礼だのなんだので必ず表沙汰になる。ニュースなどに取り上げられれば学校でイジられるかもしれない。


だが俺の不安はその先を行く。


俺の顔が知れ渡れば毎日のようにビルからスナイパーライフルを向けてくる連中が何か仕掛けてくるかもしれない。いつも空中でスタンバってるあのUFOが攻撃してくるかもしれない。


いずれにせよその場合俺は高確率で死ぬ。そうなれば転生ルートまっしぐらもあり得る。


「身の程を知れ」

以上より俺の次の行動は決定された。

それは隠蔽である。直線的に振り下ろされたナイフを躱した俺は通り魔の肩と頭を手で掴み、そのまま力任せに腕を降ろした。通り魔は凄まじい勢いでアスファルトにめり込み、そのまま下水道へと落下した。


この穴は見なかったことにしよう。人が集まる前に俺はその場を後にした。



 一方その頃、


運命の神「そういう身の程じゃねえんだけどなぁ……」



 更にその頃、


転生の女神「なかなか死んでくれない……!」


……何だコレ?

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― 新着の感想 ―
[一言] 絶対殺して転生させる女神と 絶対死なないマン・・・面白そうなネタですね!!
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