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終わり、そして始まり〜最高の友たちへ〜

「幸せになる権利は、皆平等にあるんだよ・・・」



 オレが眼を開けたら、そこは見慣れた風景だった。そう、そこはオレのマンションだがのベランダだったのだ。何でオレはここに居るんだ?鬼衣瑠と一緒に戦ってたじゃないか・・・、鬼衣瑠と、鬼衣瑠・・・と。鬼衣瑠は、オレを人間界に送り込んであの死の世界に残ったんだ。ただ一人で。オレはこの平和な風景を眺めながら、泣いていた。感情が勝手に泣かせたんだ。鬼衣瑠が居ないことを認めてもっと泣いた。オレの中の寂寥の粒が全て流れていったのだ。ベランダで泣いていたから子供達に何か云われたのだが、覚えていない。怖かった、そして空しかった。鬼衣瑠たちと過ごした時間が夢のように思えてきたから。

「あら、睦君。どうしたの?こんな所で泣いちゃって・・・」

隣の部屋の篠塚さんが、ベランダを覗き話しかけてきた。

「いえ・・・友達が引越しっちゃったもんで、少し泣いてて・・」

こんな嘘は得意だから。でも、同じようなものだろう・・。

「あら・・・でも、また手紙でも書いてあげなさい。きっと喜ぶわ!!」

篠塚さんは、ニッコリと笑い自分の部屋に入っていた。手紙でも書けたらいいのにな・・・。

それから数十分、オレは声は出さずに泣いていた。


 泣き終わり出て行った日のままの部屋に入るとそこには、まっしーが居た。

「まっしー・・・なんで?なんでお前がここに・・・」

「・・・私も睦様に会うのは今回で最後かもしれません。でも、私達のことで泣いたりしないでください。鬼衣瑠様も云っておりました」

「じゃあ、オレ、ソウルを使ってシャイングに行くよ!鬼衣瑠は生きてい・・・」

「睦様が、本当に強いお人になったら来てください。鬼衣瑠様も、強く生きて強くなった睦様の姿がいつか見てみたい、と云っておりましたから」

では、と立ち上がるとまっしーは、ベランダからシャイングへ向かった。オレは、また涙が出てきた。

「鬼衣瑠様が、俺が生きているかは、睦の想像に任せると云っていましたから。あと、姉さんとの約束も守ったと・・」

そう云って、まっしーは消えていった。

 姉さんとの約束。それで思い出した。オレは、昔一回鬼衣瑠に会っているんだ。オレがまだ幼稚園に通っていたころ、姉さんと二人で散歩していたら小柄な少年に会った。それが鬼衣瑠だった。そいつは、何やら姉さんと話していたがオレには聞こえなかった。その時、鬼衣瑠は約束をしていたのだろう。そして、鬼衣瑠はオレに近づいてきて云ったんだ。

「睦君だよな?君を将来絶対一人ぼっちなんかにしないから。君の願いを叶えてあげるからね」

と。それは、今現実になっている・・・・・。

部屋のテーブルを見るとなにか紙があった。そこには、「睦の家族の電話番号だ!かけたいやつにかけてみろ!」と書いてあり、母さん、父さん、姉さんの電話番号が書いてあった。多分鬼衣瑠の仕業だろう・・・。オレは、姉さんにかけてみることにした。父さんも母さんも新しい家族といたら、かけにくいから・・・。  電話のコールが鳴る。5回目くらいで、姉さんが出た。

「もしもし、綾音あやねですけど・・・・」

「あっ・・・姉さん?」



 あの電話でオレの人生は変わったかな。姉さんは、もう会社の正社員で働いているという。母さん達が離婚したのは知らなかったらしい。でも、暇なときこのマンションに来てくれるということになった。

鬼衣瑠、人生は失うものばかりじゃないんだな。教えてくれてありがとう。オレの想像ではお前は生きていると信じているよ。オレはもう、迷うことなく強く生きるから。だから、立派に強く生きて強い人間になったら、また会いたい。鬼衣瑠や零さん、環たちといた時間があればオレはもう一人じゃないって思えるから。だからベランダを見ると、楽しい思い出が溢れ出てくる。もう、泣かない。鬼衣瑠たちは生きているんだから。泣いたってしょうがない。お前達のために強く生きていくから。

オレは玄関の前に立った。後ろを振り向くとベランダから楽しそうな笑い声が聞こえる。オレはその声に後押しされながら、新しい道を行く。

「ありがとう・・・行って来ます!!」

オレは、新しい道のドアを開けた。


                     また、いつか会おう・・・オレの人生を変えてくれた最高の友たちよ・・・・          〜end〜


作者::読んでくれてありがとうございました。この物語で誰だって人生は変えられるということを皆さんに伝えたかったです。最終回ですが、今後の話も書きたいなと思います。本当に読んでくれてありがとうございました。

貴方の人生が幸せでありますように・・・

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