第2話「彼女の始まり」
続き書くのを長引いてすいません。まだテスト期間続くので更新遅れるかもしれません
別の世界の記憶といっても彼女は明確にそれを思い出すことは出来ず、風呂を上がり体を拭いてから小1時間おばあさんに用意してもらった自分の部屋で横になっていた。
「あの夢の方は何だったんだろう」
彼女は夢であると思い込もうとしているが、やはり脳の片隅には実際に起きていた出来事だと感じている自分もいた。今の彼女には理解するとしてもとができない出来事をいくつも整理することは出来なかった。
「ただいまー」
自室のドアは閉まっているものの、この家の玄関から帰宅を伝える小さな声が彼女の耳に届いた
「そういえば私と同じ位の娘がいるって言ってたっけ」
自分のことに整理をつける前にまずこの家の住人に挨拶をしなければならないと起き上がり、戸を開け先ほどいたリビングへ足を運ぶ
「おかえり。何も無かったかい?」
「大丈夫だよ。だからいつも言ってるでしょ。気にしすぎって」
「そうだけど……。あっ、突然だけどね今日からこの家に住む人が居るんだけど。丁度来てくれたね。そういや名前も聞いてなかったね」
挨拶しようとリビングへ来たタイミングが丁度合い自己紹介をする
「住むって、そんなそこまでして頂かなくてもいいですよ!」
「まぁまぁ、娘と仲良くしてやってくれんか」
「孫だし……。っていうか名前も知らないような人突然家にあげるなんてどんな考えしてるの! 」
そう言い残し、おつかいのあとと思わしき荷物を放り投げ廊下へ走っていった
「すまんのぉ。最近機嫌が良くなくて、八つ当たりの形になってしもうた」
「いえ! こちらこそすいません! すぐに家を出て、お金を少し貯めてから服なども返すので。その……ありがとございました!」
罪悪感を感じた彼女は自分の甘さに気づき常識として家を出る準備に取り掛かるため、自分の部屋として貸してくれた部屋に1度戻ろうと振り向くと
「お主が行ってくれんか。あの子は元々好奇心の強い子じゃったんだよ。友達のいないあの子には本当は嬉しいはずなんじゃ」
「でも、もし……」
「いや頼む。あの子にはある日をきっかけにわしが束縛をしてしまっているから」
束縛。おばあさんは優しいように見えて裏の顔があるかもしれないのか。なら私でも少し話を聞くくらいなら……と思考を巡らせていると
「お主の部屋の隣の部屋じゃ」
謝罪をするためにもひとまず彼女と話をすることにした
◇◇
コンコン
「私、だけど」
「入って」
意外にもあっさりとドアを開いてくれたことに彼女は驚く
娘は開けたドアに背を向け椅子まで歩き腰をおろす。背もたれに組んだ腕を乗せその上に顎を乗せる
「どうぞ」
手でソファに座ってと彼女に指示をする
「失礼します」
彼女はソファの前に正座で座る。娘の意に背いたためか、若干顔をむぅっと膨らませる
「その……」
彼女が話を切り出そうとしたその時
「いいよいいよ聞こえてたし、そんなにかしこまらないで。この家、声がすぐ漏れちゃうから。でも私たちの会話はおばあには聞こえてないと思うから安心して。年寄りだからね」
彼女はそれまでぶっきらだった表情に始めて笑顔を飾る
「あのね、全然家に住んでくれても構わないんだけど、少しだけお願いがあるの。」
彼女は軽く頷く
「おばあは束縛なんて言ってたしたしかにあるんだけど、私もそれは苦じゃないし理由があるから全然いいの。最近は腹たってたけどね」
娘は笑みを持って続ける
「その理由っていうのはそのうち分かっちゃうかもなんだけど、わかっちゃうまでは探らないようにしてほしいの。」
「それだけ?」
「うん! それだけ。私はおばあをちゃんを信じてるから、おばあが泊めてもいいって言ってたなら私も全然いいよ! むしろ嬉しい。お姉ちゃん」
お姉ちゃん。おばあにしてみれば同じ年頃とは見えるものの実際には4~5歳程度離れているだろう。娘にもそう感じたためお姉ちゃんなどと親しみを込め言ってくれたのだろう
「分かった。理由は絶対に聞かない。ありがとう。これから宜しくね」
「うん! 宜しく! 綺麗な黒髪だね。名前は何ていうの?」
「私の名前はね、柚希って言うの」
「ユズキ? 珍しい名前だね」
実際には漢字表記になるためカタカナの名前が主流となる異世界では親しみの無い名前になる
「漢字で食べ物の柚子の柚にのぞみの希って書くの」
「じゃあ柚ねえだね!」
彼女……柚は嬉しそうに頷く
「そんな綺麗な青髪を持つ君の名前は?」
「レナ! 私のことはレナって呼んで!」
娘……レナは明るい笑顔で彼女を迎え入れた
私のが書いてる小説「この世界ってそんなに甘くない!」も読んでみて欲しかったりする




