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5 世界を変えよう!

「ねえねえ、漸次さん」


裕は日本狼の漸次さんに聞く


「さんなど敬称をつけなくても漸次でよろしいですよ、してなんでしょう?」


「あれはいつ終わるの?」


裕が指をさした先は・・・・


「このクソ吸血鬼!ここは妖族のたまり場だ!魔族はとっとと帰れ!」


「あら!心も器も小っちゃい鬼が!あ、背もでしたね」


「消す!消してやる!」


「私は不死者なんで曖昧になりませんわ~おほほ」


妖鬼妃の竜胆と吸血鬼さんが戦っていた、どちらかというと喧嘩に近いが。

・・・とても仲がよさそうである。殺気立ってはいるがなんかこう、殺し合いに発展しない競い合いみたいな感じ。


「若様、あれはしばらくしないと終わりません。今のうちに私たちはできることをやってしまいましょう」


漸次は無視を決め込んだ。ふと三鈴も見てみたが、下の人に指示をしていたので同じであろう。なるほど、無視でいいのか。


しばらくして、二人のほとぼりが冷めたため差し入れにとお茶を持っていく。このお茶を入れるのだけで使用人たちの目を盗むのは大変だったな(棒)

実際は存在率を0に近づけたので楽勝でした。


「竜胆、あと吸血鬼さん。お茶入れたけどどう?吸血鬼さんには紅茶にしたけど」


「あ、若様!ありがとうございます!いただきます!」」


「熱いから気を付けてね」


緑茶の方をかっさらって飲みほし、ぷはーっと息づく。まるで風呂上がりの牛乳を飲む感じに。一方吸血鬼のほうはそのままこちらを見て


「きがききますのね?妖族の頭首さん。お言葉に甘えていただきますわ」


椅子や机がないため、たって飲むことになるがその仕草は非常に整っている気がした。習ったこともないのでどうなのかわからないが。


「・・・あら、意外とおいしい」


どうやら好評であったようだ。紅茶を入れるのは難しい。ティーコージーだかお湯の入れ方とか昔ちょっとかじっておいて正解だったな。


「あなた、わたくしのところで執事になりません?」


「勧誘は嬉しいんだけど、ここにいるみんながこんな僕を慕っているからちょっと厳しいかな。来てくれればいつでも入れるけど、ね」


「ふ~ん」と相槌をうち、そのまま紅茶を飲みに戻る。カチャという音がしないのはやはりすごいことなのだろうか。


「御馳走様でした。また、伺いますわ」


「うん、揉め事にならないんだったら歓迎するよ」


「二度とくんな!吸血鬼~!」


そんな竜胆の罵倒は届かずそのまま飛び去ってしまった。


「さて、邪魔者がいなくなったし若様。制御の効率と能率を上げましょう」


「う、うん」


この切り返しというか切り替わりはすごいなと思う。


さて、ここで自分の力の整理をしようと思う。まず得物となる刀、これは自分が一番使いやすい物が脳や体を伝い形成される。普段これは体の中に格納されているらしく、念じればいつでも顕現させることができた。


つぎに、”値零”。これは0に近づけることを得意とするもの。×0である。数式なんてもんじゃない。ただの掛け算ですな。


最後、これは”値零”の派生であると思うんだが、表記が”--”と名前も何もわからない。実際に有る感覚しかない。


という感じで今できる上記上二つを特訓した。結果。


「む、無理・・・若様。曖昧と確定じゃ相性悪い・・・」


竜胆、KO


「若様、さすがでございます。この漸次御見逸れしました・・・」


漸次、KO?

ちなみに漸次は反転という力らしい。


「・・・裕様、結果を0にする、し続けるのはおつらいかと」


三鈴、WIN

裕の脳回線パンクのため


「ず、ずつうがいたくてちめいてきなちめいしょうに」


言語回路がおかしくなったのか、うまくしゃべれない。内容的にそれ以外もおかしくなっていそうではあるが。


「廃人になった裕様もカワイイ・・・」


やっべ、これやっべ。聞いちゃいけないやつ。

すこし壊れている?三鈴をよそに、裕は横になることにした。

あたまが・・・いたい・・・


(脳の演算処理速度および並列回路の構築に入ります)


(速度強化成功、記憶回路容量強化開始)


(並列回路、構築完了現在1024の回路が存在)


(容量の強化成功、命令伝達率の強化に入ります)


(成功、最後にすべての存在情報を導入します)


(・・・成功しました。ようこそ--へ)




裕が次に起きたのはそれから四日後、部屋には三鈴がいた。


「お目覚めですか、裕様。随分長いことお休みになられていましたからもう起きないかと思いました」


顔には目から何かが伝った跡がある。泣いて、いたのだろうか。まだ頭が混乱していて、うまく処理できない。


「・・・こい」


右手に刀がちゃんとあらわれる。どうやら能力は衰えていないようだ。問題は。


「・・・どうしましたか?裕様」


すべて見えること。三鈴がどのような情報で構成されるか、それがすべて頭に入っていることだった。人一人の構成を全部人間が覚えきれるはずがない。

つまり、今の裕は脳のみ、人間を超えていた。


「三鈴、僕は・・・脳がおかしくなったらしい」


「なんとなく、わかります」


「人間じゃ、ないらしい。君を助けた僕はどこか」


「裕様はここで一人しかいないんですよ。昔の自分にさよなら、今の自分にこんにちはぐらいのきぶんでいいのです」


軽く微笑み


「私たちが勝ちやすくなる。それだけですよ。裕様の性格や元は変わっていなさそうですからね。さ、はやく起きて外に行きましょう」


「ああ、そう・・だな!」



ところ変わって、倭付近。

唯一神教徒たちが勇者を連れてやってきた。目標まであと数時間。


「いいか、われらの神に沿ってその力を見せる時が来た」


「目標は魔族の殲滅、いくぞおおお!」




「みんなすまん!心配かけた!」


かいまくDOGEZA。日本の由緒正しい謝罪体勢である。


「これから吹っ切れるから、よろしくおねがいします!」


何言ってるかわからないが、上が頭を下げているという事実に周りは驚き


「おそらくあと数時間で敵が来るだろうから準備してくれ!」


「な、なんでわかるの?」


竜胆から当然の疑問、驚愕からか敬語がない。


「それはなんかよくわからん!ある程度のことなら何でも分かるぞ!」


「えええええええ~!?」


「というわけでだ」


口調、テンションをいつもの状態にまで下げこう言い放つ。


「たぶん今の僕ならだれも殺さずに、傷つけずに終わるからちょっと言ってくる」


そう言い、--を起動させる。屋敷には裕の姿はなくなっていた。





「さて、演算しますかね」


宿題やるかーのノリで言っているが今裕がいる場所は全ての基盤。ありとあらゆるもののもととなるものが集まる場所である。ここで始めるのは・・・


「改変、開始!」


世界を変えることだった。


うわ・・・話ぐっちゃぐちゃ・・・?





あっ・・・・今更か・・・・

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