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3:0の発現、妖鬼参上

よろしくお願いします。

無事に探索者の登録も終わり、個人証明も済んだ。

さて、次は仕事を・・・といきたいが生まれてこのかた肉体労働なんてやったことがない。ある程度の武術はやったがそういう筋肉とは違うだろうしどうしたもんかなと。


「なあ三鈴、俺はこういう肉体労働やったことないんだが。大丈夫なのか?」


「裕様はある程度武術をたしなまれていましたよね?これから行うのはこちらの世界で誰もがやることですから、大丈夫ですよ」


そう微笑むがまったく安心できない。ちなみに受けた依頼は討伐系ではあるが何度は低く、狩りのようなものらしい。今回の目標はなんか鶏のようななんというか・・・まあそんなあれだ。んで、支給品がこれ


「弓と矢か~」


使えないわけじゃない、向こう(現代)にいた時でも弓道とか流鏑馬とか、昔の日本で流行ってそうなことは一通りやった、やったんだけど。


「そこはやっぱり銃でしょ~」


「そんな文句垂れてる合間に見つけましたよ、ほらそこです」


三鈴が見つけてくれた。まあいい、もはやその夢かなわずと腹をくくり射止めようじゃないか!ゴ〇ゴもびっくりの弓術見せてやる・・・・。私の目の錯覚でなければおおよそ人の2倍はありそうなチキンが立っているのですが。え?これを弓で仕留めんの?うわ・・・異世界の人、強すぎ・・・?


「何をぼさっとしていますか!やられてしまいますよ!」


「んなこと言ったって、こんな矢であいつの脳天つらぬけっかよ!」


やけだ。こうなった以上とりあえず撃つしかない。というか、なんで三鈴は助けてくれないんだ?俺ならこれぐらいできるとか思ってんのか・・・?それは勘違いにもほどがあるぞ!チンピラを見たら速攻で逃げる自信はあるね!!


一方その三鈴は

(裕様ならこれぐらいへっちゃらですからね)

と高をくくっていた。


余談ではあるが探索者には冠位が存在する。

鉄、銅、銀、金、白金となっている。

で、この依頼のランクは銀。

つまり、裕にとって過剰な依頼であった。


(どうすんだよ、さっきから眉間や目を狙っているがまったく当たらんぞ!?)


考える、考える、考える。

そうして出した結果は


(弓じゃ無理だ!)


弓での戦闘放棄。しかしこれと言って武器がない、状況下でどう戦うのか。

待てよ・・・一つあるじゃないか!という希望的観念から


「三鈴!武器化してく「ありませんよ?」・・・」


終わったな・・・地面に棒立ち、ノーガード。あれ?でも意外と心は落ち着いている・・・死ぬ間際ってこんな感じ・・・?じゃあ今この頭の中に入ってくる膨大な量の情報はなんだ?まるで世界が止まったかのような感覚、すべてが解かったかのような全能感。そして、脳の中にある一振りの俺の相方|(刀)と数字はなんだろうか。


「・・・いけるな?相方」


え?俺何呟いちゃってんの?そう思ったときは脳の中の刀は3Dプリンターにかけたような感じで己が手中にあった。誰かに体を乗っ取られているかのような感覚ではない、己が遺志で、己が体で。すべてを使いその強大な鶏の足を止めた。そしてダイレクトに脳に入ってくる相手の情報。イタイ、頭はパンクしそうになる。


「加算、虚数解」


脳の中と体でまるでエンターキーを押され実行に移すかのごとく行動が始まる。この力、この考え方はこうだ。浮世に存在するのはすべて実数解、ならば虚数を足してあげれば0になる。つまり存在が保てなくなる。


「・・・あ、あれ?おわった?」


自分がきちんといつもどうにになった時には目の前にあった鶏は既に存在せず。

三鈴もそれを見て、微笑んでいた。


「裕様、力の発現。まことに見事でございました。これならばわれらの長として十分かと思われます。ただ消してしまうのはいただけませんでしたがね」


「・・・あ」


この依頼、”討伐”である。決して消失ではない。つまりもう一回あの鶏を探さなくてはいけないということ。


「ま。まじかああ」


「まあ、また見つけましょう。今はあなたに力ができたのです。それを安定して使えるようになりましょう」


そう微笑んで慰めてくれるがそれはそれで男として情けない。・・・気がする。


「まったく三鈴はアフターケアってのがなってないな~」


ふと第三者の声、三鈴を知っている以上よほどの強者であることは間違いない。つまり、今の俺では絶対に勝てない。


「誰だ?」


「ひゃー、若様。そんな恐ろしい目をしなさんなでくんなましーー」


・・・日本語、大丈夫かこいつ?そして空から降ってきたのは、


「ん~、若様はどこから見てもカッコいいね~」


先ほど消失してしまった鶏とは別の鶏を持ち、


「これ、依頼のやつだよ。私が仕留めといたからぬ!」


かわいらしい、女の子であり、


「わたしはまだ名前がないんで名乗れませ~~ん!」


頭に2本の角を持つ。


「妖鬼妃、ですわ。裕様」


つまり、鬼らしい。


「よろしく~~~ぅ」


とりあえず、触れなきゃいけないと思ったのは


「髪赤!!」


髪の色でした。

鬼さんヒロイン二人目です。

お読みくださりありがとうございます。

主人公勢は日本の有名どころの妖怪からとろうと考えています。

知識が多くないのでうまく見せられるよう頑張っていきます。

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