9年越しのベーゼ
最近大学時代をいろいろと思いだすのだが、
かなり忘れていることがあって、思い出すだけでも楽しめる。
というか、それは相手に失礼な言い方なのだが・・><
公開ベーゼというのがあった。
いろいろ前置きがあって、つまりは告白なのだったが、
クラスの皆の前でそれをしたと思う。覚えてるのはそのあとの言葉で、あと
あたたかった感触と、抱擁の優しさなのだが・・胸がきゅんとしたいすずだった。待ちわびていたような、壊れ物を抱きそうなハグであった。
(ハグは嬉しかったので、また書くかもしれない。耳に入ったら公開処刑されそうだと笑ってはいたが・・なんのことなのかわかるような解らないようなだが、)
詳細は割愛する。相手にちょっと悪いだろう、そこまで書かれては。
ただ、
紳士的な、ベーゼの後でいわれたのは、
―ここまでくるのに、9年かかりました。
いすずさんとは手を握るのも命がけですね、って巷の噂ですよ。
―嘘。
―国宝級どころか、ユネスコ級の天然記念物です。
―ユネスコはないでしょう。サンショウウオくらい?
―かるく、シーラカンスでしょうね。
とかのやりとりを嘘か冗談か、わらいながらして、まわりの居合わせた学生の拍手喝采?をうけたのであった・・・
―今生の別れですけどね。
そういって相手は名残惜しそうに少し笑った。
そうだね。懐かしいね。そんなころもあった。
というか思い出してやっと、そのいみのわかるこの鈍さというか、
これでいきていけるのかしらんという、天然ものであるが・・
いや、映画みたいだ・・
実際に合ったこととして映像としては見えてるし、それも実際に合ったこととして覚えてるが、いままでつながらなかった。ずいぶん皆に嫌われてきたと思ってきたから、少し発見して嬉しい。
実は書きたいTって何人かいるのだよね。
STのほかのイニシャルも若干ある(もちろん嬉しい記憶だが)。
それを書くと収拾がなくなる気もする・・
あまり深く考えず気楽に書こうという趣旨のエッセイなのだが・・
いすずとしては、もうすこし、はじめのおもわくどうりに筆を進めていきたいのだが、
それは音楽と思い出という当初のもくろみなのだが—
ほかのことの記憶の方が浮かび上がってきて、彩りを添えている。
ほかにもいろんな方面で嫌われたと思って凹んできたのだが、検証してみて、違うと分かればうれしいのだが・・
(S,T, Sくんのあたりである。)
Sはまあ、もう好かれるのは無理かもしれないが・・
記憶を確かめて、もしかしてあの場ではああいう意味だったのでは?
と思うだけでもうれしい。
やがて消えていくものではあるんだろうが・・
ちょっと花束を抱えてる気分である(なんの?
学科の卒業の花束であろうか・・
うむうむ。
卒業は嬉しかったね。
ちなみに、冒頭のときに、
カード有難うございます、
といわれたのなんのことかすぐにはわからずすまないことをした。
しいさんとはありえません。
といわれたのもびっくりなんのことかわからかったが、いまは、
ひとつのカギを握ると謎が解ける。そうすると・・
ピンクの花束ですな。
いすずはチョコレートのアルフォートをかじりながらお茶をする。
ふだんはちょっと手の出ないお菓子で、お茶をするのがこの冬見つけた楽しみだ。
このひそやかな、ちょっぴりいたずらな楽しみは、いつまで続くのだろう。
ほっこりさ加減が嬉しい今日この頃である。