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茜がその後私を質問攻めするもんだから 2人とも聞きそびれていたことがある。
会長王子様からのもうひとつの発表、庶務を新しく設け その枠は女の子から選出するとのことだ。ただしそれは外見での投票ではなく生徒会全員で話し合って決めるというものだった。
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教室に帰るとクラス全員が生徒会の話で持ちきりだった。私はやっと座れることに喜びを感じて自分の席についた。するとその横にどかっと茜が座る。
「真央!庶務だよ庶務!」
「庶務なんて私には関係ないよ」
「大ありだって!!私か真央が選ばれるの。じゃないとたまったもんじゃないわよ!」
「な、なんで私か茜なの?」
「まあ私が選ばれたら最高なんだけど、もし私が選ばれなかったとして真央が選ばれたら…王子様や服部先輩の写真撮ってきてもらえるじゃない!」
本当に幸せそうな顔をして茜はそう言い放った。庶務になったとしても写真なんてそうそう撮れないと思う自分がいるけど口には出さないでおこう。
「ていうかイヤだよ 兄弟三人揃って生徒会って」
「それよそれ!なーんで今まで玲様が弟だって隠してたわけ!?」
「茜…玲様はやめて。お姉ちゃんとして聞いてられないから」
「どうして玲くんや高城くんのような美形が兄弟なわけ!?あんな可愛い弟いるようには見えない!」
「私もわかんないよ、それに前も言ったでしょ?私とあの兄弟は……でも兄弟なんだけどね」
「いやー羨ましいわ。かわってほしいぐらいよ。ひとつ屋根の下にあんな美少年が2人も…」
「いやいやでも兄弟だからね」
「真央はもっと楽しまないと人生損してるわよー」
「えー?」
洋ちゃんと比べられるだけでもいい迷惑なのに更に玲まで生徒会になるとは、私の立場なさすぎるよ全く。自慢の兄弟で間違いはないんだけどね。