憑依とお酒の関係性
泥酔からの大失敗って、、霊障の場合もあるの？っていう雑談
「お客様、お待たせしていてすみません。 実はまだ担当者が店に来ておらず、、 私共も電話を入れているのですけど、返事がまだ無い状態で、、。申し訳ございませんが、もうしばらくお待ちください」
珍しく時間がとれて、服を選ぼうと、贔屓にしているブティックの男性店員の予約をとっていた。
彼は、人気のスタイリストで、クライアントには芸能人もいるほど。
私は彼がお店に出始めの若い頃から見知っていて、人気になって予約が必要になるほど多忙な最近でも、１０年近い付き合いである私の予約は優先してくれ、ありがたい事だった。
そんな義理堅い彼が、無断欠勤などする人では無いと、とても驚いて心配していたものの、
しばらく待っても現れない彼に、お店からも彼に連絡取るべく尽力中と聞いたので、この日はそのままお店を出た。
その日の夜、お店から電話が入り、「あの後彼と連絡がとれ、改めて彼の予約を入れさせて欲しい」となり、来店の日時を決めた。
* * *
「ほんと、すみませんでした！
ケガしてしまって、病院行ったのですけど、携帯を家に忘れて来てしまって連絡できず、、」
そんな謝罪の挨拶から、服を見立ててもらいながら、彼がケガした経緯を聞いた。
「実は、前の晩に、明け方まで飲んでたんですよ。
クライアントさんに連れられて、その方の行きつけのお店の開店十周年記念パーティだったんですよ。
色々盛り上がって、代わる代わるお酒注がれて飲み続けて、、なんとか帰宅したんですけどね。
朝も起きたのですけど、酔いが残っていてまだ頭がスッキリしてないままで、、
出かける時間だ！って慌てて玄関の方へ行ったら、なぜかそこが血だらけで、、
お〜！なんだ？って、、俺の血？って、鏡を見たら、怪我しているじゃないですか！
自分でびっくりして、慌てて病院行ったんですけど、携帯を家に忘れてしまって、、
しかもまだ酒が抜けてなかったから、ぼ〜っとしていて、連絡する意識もなくて、
ほんとお恥ずかしい事で、、すみませんでした。。
でも、全然、怪我した時のことを覚えてないんです。
だから、痛い！とかも覚えても無いんですよ、やばいですよね。」
「まあ、とにかく、生きていてよかったよ。
倒れてるんじゃないかって、ちょっと心配したんだよ。
ほら、女優さんでも急死された方がいたでしょ。
それに、私の前の職場の人がね、３０ちょっと過ぎで若年性脳梗塞になって、急に意識不明になって自宅で倒れた事があって、たまたま同席している人が居たから救急車を呼んでもらったけど、そうじゃなかったら、ご自宅で倒れたまま、亡くなっていたかもしれない、っていう事があってね、
若いからって、心配したんだよ。」
「ご心配をおかけして、すみません。
実は、飲みに行く前の日に、後輩が左肩痛い、重い、って言ってたんですよ。
それで、『生き霊じゃね？とってやる』なんて言ってそいつの左肩をさすってやったんですよ。」
「あ！ それ、その人の厄を被ったんじゃない？」
「えぇ、僕もそう思ったんですよ」
私と彼は、以前から、お互い霊感がある家族・親戚がいるっていう事で、スピリチュアル的な話しで盛り上がってはいたのだが、今回は、ガチ”ひと事じゃない”話しになってしまった。
「うん。。その人から霊を取ったけど、あなたに憑いてしまったのかもね。
憑依していても、あなたが元気なら、乗っ取られることは無いけど、お酒を飲んで酔っ払ってる時って、憑き物が意識を乗っ取る事ってあるって聞くよ。
昔見た“オーラの泉”っていう番組に、女優のSKさんが出てて、江原さんだったか、丸山さんが、彼女に言ってたのだけど、
”生前酒乱だった彼女のお祖父さんが、飲み足りなかったって成仏せずに彼女のそばに居て、彼女がお酒を口にすると憑依して、もっと彼女に飲ませて、酔っ払った時に身体を乗っ取った状態になって、暴言を吐くなど、暴れてしまっている” そうなの。
結局その女優さんは、酒乱が原因で夫と離婚になったと思ったよ。
お酒って、飲み過ぎて酔っ払ったら、脳がフリーズするじゃない？ 脳機能が停止する、麻痺させるから、そんな状態になった時に、魔が入るっていうか、憑依してたものが身体を乗っ取ってしまったりするんじゃないかなぁ。
他にもね、昔、飲み会でびっくりした事があったんだけど、
普段は女性っぽい仕草や喋り方をする男性が、飲むとガチで男らしい態度、野太い声の男性になっちゃう人が居てね、、
あれって、きっと、脳機能のフリーズで、普段表に出てこない人格が出ちゃうんだろうね。
あとね、インカ帝国では、神とつながるために、コカインを摂取していたらしくて、遺跡からコカ袋、が発掘されたんだって。大昔見に行ったインカ帝国展で展示されていたんだよ。ドラッグで脳機能を低下させて、自我をなくして、神とか精霊を憑依させる、シャーマンだったんだと思う。
意識ない事ってね、あなたみたいに家族・親戚に霊感ある一族の場合、憑いたのが神ならいいけど、犯罪者だった不幽霊とか、闇の存在だったら、、、どうなってたか、、危なかったね。
日本語で”魔がさす”ってよく言ったものだと思うの。
よく犯罪を犯した後に、なんでそんな事をしたんだろう？って犯罪者自身が不思議に思うって聞くよね。
人を刺したり、盗みをしたり、レイプしちゃったり、酷いと飛び込みとか、突発的にするNGな行為って、思うに、何かのはずみで空虚になった瞬間に、そう言った悪い不幽霊が取り憑いたりしていて、犯罪”幇助”しちゃってる事もあるのかもね。」
「うわぁ〜、僕、ガチで、いろんな意味で、結構やばかったんっすねぇ。」
「うん。よかったよ。生きてたし。
霊が憑く云々じゃないとしても、転んで打ちどころ悪くて死んじゃいました、とかもあるじゃない。
過度のアルコール摂取では、脳機能だけじゃなく身体的機能も麻痺させるみたいだしね。
全く意識無かったんでしょ？ 多分だけど、、その間は乗っ取られてた可能性あるんじゃないかなぁ。
ホント危険、危険！ まずは犯罪を犯して無くてよかったね。
憑いたものが、死霊だった場合は、”お前も道連れだ！！”って感じ？
犯罪を犯させたり、死への道連れで自殺させられたり、最悪だよね。
理性を司る器官もフリーズだから、もう、やりたい放題。
生き霊だったら、、、肩を触った事で相手と繋がっちゃって、妨害された事への仕返しでケガ？
生き霊もタチ悪いから、消しても、消しても、相手が思う度に、生き霊が再生されて行くからね、、キリないよ。」
「、、、はい、もう除霊まがいな事、しません。調子に乗ってましたぁ.. 」
「物理的に痛い、ことになっちゃったものね。」
「そういえば、後輩、”肩、スッキリです♪” なんて言ってました。」
「除霊は、成功したんだね（苦笑）」
おしまい
