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誰かの為になれ!! 日本競馬の歴史とお馬さん達  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
第1部 第2章 続く道の先には近代競馬へ
8/31

ちょっといい話?

始まる始まる詐欺ではないw


国営競馬の開始へ


 戦後の1946年(昭和21年)10月、日本競馬会が主催する競馬は再開されることに。


 これには畜産業の復興支援の他にも当時際限が見えなかったインフレ対策として通貨の吸収という緊急の目的が見え隠れしていました。 

 その為、従来の1人1枚限りという馬券の発売制限が撤廃され10倍(10.0倍)が上限だった払戻金の制限を100倍(100.0倍)まで拡大するなどの処置が取られた。


 この時点で万馬券の誕生ですね。でも当時の通貨価値がどのくらいあるかわからないので正確には万馬券ではないのかもしれませんが。

 さらに詳しく倍率払い戻しの事を書きますが、現在では○○銭という1円未満については四捨五入されて払い戻されています。この当時はまだ銭という単価がありましたので、どういう仕組みだったかは定かではありませんが、きちんと払い戻されていたことを祈ります。


 しかしまもなく連合国軍最高司令官総司令部経済済科学局公正取引課(マッカーサー指令等)によって日本競馬会が独占禁止法に違反するという指摘がなされてしまい、1948年(昭和23年)6月に日本競馬会は解散となります。 

 

 しかし同年9月からは競馬法に基づき、農林省の管理のもと国営競馬が行われるようになりました。これが今の日本競馬会(JRA)へと繋がっていきます。



日本中央競馬会が発足し競馬の開催が始まる


 国営競馬は行政のスリム化を図る内閣のもとでその存在そのものが問題視されるようになり国会における議論の末、特殊法人日本中央競馬会を主催者とすることが決定。

1954年(昭和29年)秋から日本中央競馬会を主催者とする中央競馬がスタートすることになりました。




じゃぁ地方競馬・畜産組合が主催する競馬とはなんぞや? という疑問。

 

 実はこの畜産組合による競馬というものが、制度上は現在の地方競馬の直接のルーツといわれています。


二つの戦争の経験から馬匹の改良に着手した政府は、馬券の発売を禁止する一方で馬産を活性化させるために競馬の開催を奨励する政策をとっていました。


 1906年(明治39年)の産馬奨励規定(内閣から出た命令だったと思います)にて、馬の生産が行われている地方において地方行政庁が認可を与えた団体(畜産業者の組合など)が行う競馬に対する賞牌と賞金の授与や競馬開催費の補助を定められ、1910年(明治43年)の改正競馬規程によって地方の産牛馬組合(1921年(大正10年)以降は畜産組合)が地方長官の許可の下に競馬を開催をすることが可能となっていました。こうして行われるようになった競馬が畜産組合による競馬といわれています。


 1927年(昭和2年)に地方競馬規則が制定され、はじめて「地方競馬」という言葉が法令に登場しました。



鍛錬馬競走と言う名の地方競馬

 1938年(昭和13年)に国家総動員法が制定され総力戦遂行のためにすべての人的・物的資源を政府が統制運用できるようになると、国家総動員法の趣旨に従う形で、地方競馬を規律する軍馬資源保護法が制定されました。

「地方競馬」の名称は「鍛錬馬競走」に改められ、軍用保護馬を用いた競走が行われた。鍛錬馬競走では馬券の発売が認められたため、景品競馬は行われなくなっていきました。

 

 現在まで残っている地方競馬という競走は生い立ちが様々です。上記のことにより衰退したものもあれば、地元民に愛され支持を受け細々とながら現代まで受け継がれて来たものもあります。


 そして注目するべき点としては、その地その環境によって様々な形式での競走が行われているという事。実際に足を運んで観ればその独自性が見ても感じてもとれると思います。

 

 一所懸命に走るお馬さん達には中央も地方も関係ありません。

 ただただゴールに向けひたむきに走り抜けていくだけなのです。


参考資料


日本競馬会ホームページ

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