シーズン01 第088話 「巡回ウォッチ」
「冬は雪見、春は花見だけれど夏と秋って何かないのかしら」
「花火大会と紅葉狩り」
「珍しくまともな解答だけれど、ちょっとそういうことじゃないのよね」
「放火大会と紅蓮狩り?」
「まともじゃない回答にしろって意味じゃないわよっていうか物騒過ぎるわよ」
「紅蓮狩りは赤い絵の具を使ったお絵かき大会なので物騒じゃないです」
「それのどこが狩りなのよ」
「画材が狩られた虎」
「やっぱり物騒じゃないのよ」
「で作った絨毯」
「今度は紅蓮要素がどこかに行ったわね」
「絨毯と言ったら赤でしょ?」
「虎の絨毯は赤くないわよ」
「ジャンピング虎さん」
「言いたいことはわかるけどなんて名前だったかしらあの虎」
「……みかん丸?」
「その命名方式で行くと熊の方が黄桃とかになるわよ」
「檸檬では?」
「あー、それなら柚子でもいいわね」
「いやそれだと分裂しないといけないので……」
「そっちじゃないことを明示するためにことあるごとに温泉にでも突き落としておけば良いんじゃないかしら」
「温泉ならサルも呼ぼう」
「でもそうなってくると冬のイメージが付き過ぎて年中使えるキャラクターじゃなくなっちゃうわね」
「そもそも冬は熊は普通冬眠するのでは」
「温泉パワーで冬眠を免れたのよ」
「じゃあ逆に夏に夏眠?」
「夏は海に行って体温調節すれば良いのよ」
「メガトンシャーク vs グランドベアー ~地獄の海水浴場~」
「黄色い熊さんを何だと思ってるのよ」
「武王」
「中国人ね」
「武王Puu、かなりありそう」
「なくはないわね」
「武王Puu vs パイソン・モー」
「熊と牛の戦いね」
「牛歩戦術とかされる」
「選挙戦だったのね」
「いざというときは金角と銀角が出てくる」
「賄賂ね」
「そしてPuuは武王なので街中で暴動とかを起こして対抗する」
「武王ってそういう意味じゃないわよ」
「そしてハチミツの採れる季節がそろそろ終わりに近づく秋になると熊さんは急いで山に帰っていったのでした」
「結局何の話だったのよ」
「怪獣映画」
「中国人なのか怪獣なのかはっきりしなさいよ」
「ということで秋ですよ!」
「いやまだ夏よ」
「夏もだけど今は秋の気分なので」
「気分で季節は変わらないわよ」
「じゃあ何で季節が変わるんだ!」
「太陽」
「ごもっとも」
「あと月ね」
「……あ、月!」
「ん?」
「秋はお月見!」
「おお! じゃあ、最後に残った夏は?」
「……垣間見?」
「ストーカーよ」
《垣間見》がノーベル平和賞受賞
「奥ゆかしさは実際平和」