シーズン01 第085話 「The day of the ocean pacific peace」
「海の日、梅雨じゃん」
「梅雨ね、例年」
「梅雨に海に行ってどうするんだ!」
「眺める」
「虚無」
「別に海にいったからといって泳ぐ必要はないのよ」
「船に乗るとか?」
「梅雨で雨だと大体海も荒れるわね」
「は~~~~~???」
「大自然の摂理ね」
「海は大自然の摂理でも海の日は大自然の摂理じゃなくて人為的予定決めの問題でしょ」
「でも、地域によっては梅雨が開けてたりもするわよ」
「というと?」
「台湾とか」
「台湾に海の日はない」
「そうだったわね」
「海の日、海がなんだというんだ」
「単に夏休みの基点となる祝日を作りたかったんじゃない?」
「夏休み!」
「まあ、60日も夏休みがあるのは学生のうちだけだけれどもね」
「えー」
「自分で何とかすれば増やせるわよ」
「じゃあなんとかする」
「お大事に」
「お大事にって何だ!」
「ともかく、海の日は海とは無関係!」
「いったい海とはなんだったのだろうか」
「海は……海の定義って難しいわね」
「海の定義は聞いてない」
「知ってるわ」
「知られてしまった」
「まあ、強いて言うなら子供の夏休みといえば海だから海の日ってことなんじゃないかしら」
「夏休みに海行ったことない」
「お大事に」
「お大事にってなに!」
「海の日には海に行くイベントを立てましょう、って程度の意味じゃないかしら」
「梅雨じゃん」
「あー」
「どうするんだ!」
「台湾に行く」
「台湾に海はないでしょ」
「いや、島国よ」
「そうだった」
「まあ海水浴場があるかどうかはわからないわ」
「あるんじゃない? 沖縄より南だし」
「ああ、沖縄も早かったわね、梅雨明け」
「沖縄でいいじゃん」
「海の日は沖縄の日ね」
「もっと言うなら外国なら梅雨もなにもあったものではないよ」
「海外旅行の日ね」
「ああ、そうか。だから海の日!」
「それは違うわね」
「違うかー」
海の日に海に行くのはド素人
プロは黙って近江の国へ