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概念部屋《C-Room》  作者: トルネードおさげたん  トルネードG&T
シーズン01
83/173

シーズン01 第083話 「量子化ビット数が2なのでは」

「何で大中小って大中小しかないのかしら」

「ポテトの話?」

「ポテトじゃないわよ」

「じゃあスムージー?」

「なんで発想がファストフード店なのよ」

「ああ、アイス!」

「違、いや違わないんだけど」

「アイスなの?」

「アイスもだけどアイスだけじゃなくて、大中小って三つにしか区分できないから不便じゃない? って話よ」

「アイスなら特大があるけど」

「おお」

「解決! 特大アイスを買いに行こう!」


「……で、買ってきたけど」

「冷凍庫なかったね」

「どうするのよ500mlも」

「食べる!」

「食べきれない!」

「まあ食堂に冷凍庫あるから」

「あんまり迷惑かけるんじゃないわよ」

「ということでアイスを食べながら話の続きを」

「流石に特大じゃ解決にはならないわよね」

「でも解決方法の一つとしてはありじゃない? 四区分以上したかったら特大とか極小とかいって選択肢を増やすの」

「でもこれでも五区分よ」

「やや小、やや大」

「中に関するものが全然増えないわね」

「やや中」

「中とやや中のどっちが大きいのよ」

「場合による」

「一番困るやつね」


「けど大中小だけじゃなくて上中下でも高中低でも結局三区分だよね」

「対義語形容詞の間に中を入れることによってバランスを取ってるって構図だと思うけれど、原理的には四区分以上あってもいいはずなのよね」

「上中下って本のシリーズとかであるけど、四冊になったらどうするんだろう」

「特上・上・中・下・特下」

「うな重みたい」

「下とか特下とかのうな重、完全に食べたくないわね」

「ウナギですらないのでは」

「正体は何なのかしら」

「ヘビとか」

「逆に貴重じゃない?」


「そもそも特下とか聞いたことないわね」

「というか本の最初の巻を特上って言ってるのも聞いたことない」

「それじゃあ上と下はそのままで、上・中一・中二・下とかは?」

「中学生みたい」

「上中下って漢文でも使われてたわよね」

「返り点?」

「そうそう。あれで四つ以上戻らないといけなくなった場合ってどうするの?」

「一二三四が使える位置ならそれでいいし、既に使ってた場合は上中下シリーズを飛ばして甲乙丙シリーズを使う」

「あ、甲乙丙丁なら四区分いけるわね!」

「でもあれ本当は十種類で一セットだから」

「あー」


「やはり数字を使うしかないのでは?」

「ポテト①とポテト③でどっちが大きいかわかりにくいじゃないの」

「やっぱりポテト?」

「ポテトは具体よ」

「スムージーでもアイスでもいいわけか」

「アイス④が特大アイスね」

「わかりにくい」

「でしょ?」

「でも店でどうやってるのかはヒントになるかも」

「お店か……。食べ物屋さんだと小中大特大の形式しか思い浮かばないわね」

「昔ラーメン屋さんで中と並の両方があるのを見たことがある」

「どっちが大きいの?」

「わからない」

「駄目ね」

「あ、あとおみくじには小吉と末吉が」

「あれどっちが良いんだったかしら」

「わからない」

「これも駄目ね」

「快速と急行」

「駄目」




 「これからはアナログ時代が来るはずだ!」

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