シーズン01 第038話 「矢印みたいなあれ」
「東西南北、東西北南じゃない?」
「何が違うのよ」
「北と南の順序」
「それはわかるわよ。変えてどうするのってことよ」
「地図記号通りになる」
「ああ、あの右上の」
「そうそう」
「あれ四方位の4じゃないの」
「……ん?」
「ほら算用数字の4を上を繋げて書くとあのマークになるじゃない」
「確かに見た目はそうだけど、そんな由来ってある?」
「現にあるじゃない」
「そもそも4の正しい書き方は上を開けるのだし」
「フォントの差よ」
「あと方位マークは4っぽいやつに南北の棒が入ってるのが基本だし」
「フォントの差よ」
「そんな4見たことないけど?!」
「文化が違うのよ。7に横棒入れるのと同じよ」
「そういわれるとありそうな気がしてきた」
「ね?」
「そもそも西洋発祥なら、西洋の東西南北にあたるNEWS順に結んだらあの図になったりしない?」
「北東西南だから……雷マークになったわね」
「ダメじゃん」
「4にしたいならEWNSよ」
「全然読めな……いや、一筆書には逆順もあるから、逆に並べてみると」
「SNWEね」
「WをUと見なして、すにゅー」
「それはEとWが逆でしょ」
「snew、snowの過去形っぽい」
「snowは名詞よ」
「動詞もあるんだな~これが」
「そうか、天気単語はそんなルールがあったわね」
「雪った」
「日本語の天気に動詞はないわよ」
「湯切った」
「別の意味になった上に温度が逆転してるわね」
「日本語って不思議だね~」
「あなたの運用が不思議なのよ」
「一理existing」
「というか、snowの過去形がsnewならnowの過去形がnewになっちゃうわよ」
「あってるじゃん」
「あってないわよどう見ても未来形でしょ」
「ほら、lateって新しいって意味もあるじゃん。そんな感じで」
「どんな感じよ」
「あ、lateを知らない?」
「……知ってるわよ」
「本当に?」
「本当に!」
「本当に??」
「本当に!!!」
「そんな感じで過去と未来を入れ換えることで東西南北を4の形にする事はできないだろうか」
「まだあきらめてなかったのね」
「4説は支持しないので」
「でも残念ながら東西南北に時間の概念は含まれないから時系列変換は今回は無意味よ」
「……いや、東の方が遅い」
「え?」
「地球は自転してるでしょ?」
「なるほど、時差ね!」
「つまり時間反転によって東西南北の東西は反転可能!」
「ということは?」
「逆転させて西東南北の順に並べて線を引くと……!」
「……180°回転した数字の4ね」
「にゃああああああああああああああ!!!!!」
回転の軸をアメリカ大陸に
してるアメリカファースト地球儀