シーズン01 第019話 「Black Society & Black History」
「有効囚人倍率」
「なによそれ」
「見込み囚人一人に対する刑務所の空き数」
「何に使う概念なのよ」
「が高い世界ってあるよね、という分析」
「そもそも見込み囚人って何よ」
「まだ逮捕されてない逮捕される見込みが高い人たちのこと」
「要するに指名手配犯ね」
「指名手配されてない犯罪者も含まれるんじゃない?」
「定義を考えればそうかもしれないけど指名手配されてなかったらどうやって統計を取るときに把握するのよ」
「口コミ」
「無理でしょ」
「良いと思うけどな、犯罪者の口コミサービス」
「何が良いのよ」
「口コミが多い人は犯罪者だから普通の人は避けようとか、逆にそういう依頼をしようとしてる人は参考にしようとか」
「完全に治安もなにもあったものじゃないわね」
「忘れてるかもしれないけど、そういう世界を仮定した場合の話だから」
「そういえばそうだったわね」
「ということでどうでしょう、犯罪者口コミサービスがある社会」
「政府の統治が全然行き届いてないってことよね。それなら犯罪を専門に行うギルドみたいなのとかもあるんじゃないかしら」
「暴力団だね」
「確かに」
「そんな中で、政府が統治拡大を目指してフリーランスの犯罪者を極秘裏に雇うわけですよ」
「なるほど」
「殺しのプロってやつ」
「それで暴力団の要人とかを次々に暗殺していくわけね」
「犯罪多発! 国が汚れる! 国中の犯罪者1億人を全て抹殺せよ!!」
「多い」
「ウォーク&スレイだね」
「もはや通り魔じゃない」
「ちゃんと選んでるからギリギリセーフ」
「で、なかなかな設定集ができたけどどうするのこれ」
「まずはこんな感じでノートに書く」
「ふむふむ」
「そして棚の奥底にしまう」
「なるほど」
「五年ぐらい経ったらおもむろに取り出す」
「それで?」
「きゃーっ!」
「黒歴史ってコンテンツとして自発的に作るものだったのね」
設定書だけを作って放置する
とかやってると黒くなりがち