シーズン02 第055話 「白色 why they」
「マシュマロって謎よね」
「あの白いマシュマロ?」
「白くないマシュマロがあるのかしら」
「ブルーベリー入りのやつとか」
「確かに」
「あと何も入ってないのに色付きのマシュマロもある」
「マシュマロなんだからマシュマロは入ってるでしょう」
「マシュマロは入ってた」
「色だけで味は同じってこと?」
「いや、オレンジ味とかイチゴ味とか称してるやつ」
「ブルーベリーと同じじゃないの」
「ブルーベリーのマシュマロはゼリーみたいなのとしてブルーベリーが含まれてる」
「ああ、たしかにそういうのもあるわね。イチゴとかオレンジでも似たようなのありそうだけれど」
「前に食べたことある乳酸菌飲料入りのやつは白いマシュマロだけど中にゼリーが入ってたパターンだった」
「白マシュマロにオレンジ色のゼリーといった構成ね」
「? ゼリーも白だけど」
「……ああ、死んで腸に届く方の」
「生きてるからって良い気になりおって!!」
「じゃなくて」
「じゃないの?」
「マシュマロのいろんな亜種についてはよくわかった気がするわ」
「わかって何よりホタテ貝」
「ホタテ貝?」
「語感が良いのでつい続けてしまいまた……」
「語感以外何の適合性も無いわね」
「でもほら、ホタテ貝の身は、白い!」
「オレンジじゃなかったかしら」
「あれは卵」
「そう言われればそうだったわ」
「でも白もオレンジもあるので、ホタテ貝は生死を問わない乳酸菌に対応させることが可能であることが」
「距離が遠いしわかって何よりは乳酸ドリンクの方の話じゃなかったでしょ」
「ええ、そういう観点から物事を見ることも大切ですね」
「逆にあなたはどの観点にいるのよ」
「国家」
「国家か?」
「違うかも」
「マシュマロって独特な食感の白い食べ物だけれど、何出てきてるのかって言うとよくわからないわよねっていう話」
「なるほど」
「やっと戻ってきたわね」
「やはりマシュマロはふわふわして掴みどころがないので議論もまたふわふわになってしまうという特徴が」
「乳酸菌とホタテ貝の話までマシュマロに責任を追わせるのは酷でしょ」
「理だ」
「で、知ってるかしら。マシュマロ原料」
「ああいう白くてよくわからないものはだいたい小麦か牛乳由来」
「偏見だけどなーんとなくわかる気がするわね」
「穀物はデンプンなのでなんかやるとすぐ白くなる」
「牛乳に関しては元から白いわね」
「逆に牛乳を黒くする加工」
「なぜそんなことをする必要が」
「……火を入れた結果?」
「焦げてるじゃない」
「でもほら、チーズは焦げてるほど美味しい!」
「確かに」
「いやそんなことないか焦げてる部分は普通に苦いだけ」
「マシュマロは概ね小麦と牛乳のどちらか、または複合体の加工と見られそうね」
「またはそのどちらでもない」
「全体集合ね」
「こうすれば常に正しくなるので」
「情報量も一切増えないけれどもね」
「しまた!」
「私としては両方入ってる説を推したいのだけれどどうかしら」
「つまりパンやケーキの仲間?」
「そうね。……ん? パンって生地にも牛乳は言ってたかしら」
「入ってないかも」
「まあ本題じゃないし、イースト菌は入ってるのでそれを牛乳ということにしておきましょうか」
「寛容」
「牛乳だけにしては固いし、小麦だけにしてはばらばらになってないと言うかよくまとまってるというか、あと味ね」
「味は砂糖じゃない?」
「あ、小麦砂糖っていうパターン……でもくっつかない気がするわね」
「やはり全部が良い感じに合わさる必要がある」
「ただ、それをどういう手順で加工して行けばああなるのかはいまいち想像がつかないのよね」
「とりあえず火を入れればなんかできるのでは」
「菓子類って混ぜるタイミングとかやり方とか時間でかなり変性するじゃない。だからとりあえずクッキングはあんまりうまくいかないのよね」
「なら一体どうすれば」
「レシピを見る」
「全理ある」
マシュマロを最初に開発したときに
出た副産物