シーズン02 第034話 「何四字何」
「なんで四字熟語なのかしら」
「『何で?』に相当する四字熟語は残念ながら無いと思うよ」
「それは探してないわよ」
「ちゃんと探して」
「無いことに困ってないの」
「それは良かった」
「本当に良かったのかしら」
「で、何で四字熟語は何?」
「一文に何が二回でてくると少し分かりにくいわね」
「何で四字熟語は如何や」
「残念ながら如何も漢字にすると何が入ってるのよね」
「何と!」
「『何』の字が入った四字熟語が欲しい局面ではあるのだけれど」
「何もなさそう」
「何連鎖が繋がったわね」
「えーと、あー、あとは何を言えば……」
「面倒だしここで連鎖は切りましょうか」
「九コンボ!!」
「じゃなくて」
「じゃないですね」
「四字熟語ってあるじゃない」
「あるね」
「漢詩は五言か七言よね」
「つまり、熟語も五とか七とかが妥当なのではないかということ?」
「そういうことね」
「どうなんだろう。素数はよくないみたいなやつなのかもしれない」
「二は素数よ」
「つまり二字熟語は忌み語」
「そこまでは言ってないわね」
「素数というより奇数字熟語がダメなのかもしれない。三字熟語もあんまりないし」
「三字熟語は無いことはない気がするのよね。とはいってもパッとは思い浮かばないけど、何かあるかしら」
「三時半」
「それは現在時刻ね」
「三半規」
「三半規管まででひとつの単語よ」
「三十路」
「んーーーーー、んんんんんんんん???」
「サンドパン」
「それは完全に違うわね」
「三にとらわれたのがよくなかった」
「いってるうちに気づいたけど、大入道とか天下人とかがあるわね」
「その辺、三十路も含めて訓読みが多くない?」
「なるほど。ってことは漢語由来ではないかもしれないわね」
「つまり漢原語では奇数文字を許さない傾向にある!」
「漢詩はどうなのよ」
「呪言」
「違うわね」
もしかして「内容如何」とかいうの
「何」の字入りの四字熟語では?!