シーズン02 第024話 「朝に起きるのは偉いという話」
「朝廷って朝から仕事してたから朝廷なわけじゃん?」
「確かそうだったわね」
「ということは現代社会の一般企業、全て朝廷なのでは?」
「世が世なら投獄される発言ね」
「良い世なので投獄されないし朝廷に爆破予告をやっても投獄されないので良い。なぜなら朝廷はもう存在しないので」
「一般企業は全て朝廷説はどうしたのよ」
「そこなんだよね」
「何となく言っただけで別にそこではないわよね」
「そこではないですね」
「では続きをどうぞ」
「ということで、朝から仕事をする企業は朝廷でありそこに勤める人間はみな飛鳥時代なら貴族」
「平安時代じゃないのね」
「平安時代だと地方貴族は朝廷に出ないし貴族以外の付き人的な人も朝から働くし。飛鳥時代なら地方貴族はまだ豪族」
「そもそも一般人は朝から仕事をしてなかったのかしら。農民とか」
「農民は……ほら、農民だから」
「怒られるわよ」
「そうじゃなくて。江戸時代以前の農民は穀物メジャーとかに所属してないでしょ?」
「江戸時代に穀物メジャーは存在するのかしら」
「荘園とか?」
「してるじゃないの」
「してますね」
「朝廷のいう仕事は農業とかの肉体労働じゃなくて会議とかのことじゃないかしら」
「確かに。廷には帝の前でみたいな意味も含まれてたねそういえば」
「一般企業には帝はいないからそれならば朝廷の唯一性は保たれるわね」
「代表取締役、帝なのでは」
「帝ではないわよ。国を運営している訳でもないし」
「飛鳥時代は主権国家体制が成立していないので国家と一般人間団体の区別は怪しいのでは」
「荘園って国かしら」
「ドイツだったら最終的に国だけど」
「荘園の運営委員会定例会議は朝廷とは呼ばないわよね」
「帝が持ってる荘園の運営委員会定例会議は朝廷」
「というか荘園の運営委員会に定例会議はあるのかしら」
「よし、荘園は邪魔なのでなかったことにしよう」
「そうはいかないでしょうに」
「いつの時代も荘園はよくないということですね」
「穀物メジャーに対する批判も同時に展開してる感じかしら?」
「ほらこういうことになる」
「風評被害ね」
「もっと朝廷を尊重していってほしい」
「全ての一般企業構成員に幸のあらんことを」
「そしてフリーランスはミ!」
「ミ?」
「自主規制」
「ほぼほぼもうアウトよ」
「民!」
「奇跡の大逆転を果たしたわね」
「民あっての国家だからね」
「あら? でも荘園における民、ということはやっぱり身分は……」
「終了!」
実際に貴族が朝に起きてたか
怪しいところではありますが……