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第6話 対艦銃撃戦

「敵艦が来るよ、気を付けて!」


 大島優歩軍曹が大声で言うと、同時に、


 グオオォォォーン。


 尖ったシルエットの小型戦闘艇が二隻、急接近して来た。そして連射砲を、


 ドガッ、ドガガガガガガガアーン。


 激しく、発射する。


 甲板で弾薬箱を抱える僕の頭上を、火の玉のような砲弾が掠め飛んだ。


「う、うぁっ」


 思わず、声をあげた僕に、


「ビビってんじゃないよ!」


 と、優歩軍曹が喝を入れる。その時、宇宙服の通信機から、


「各個に応戦しろ!」


 小隊長の福原ハル香中尉の声が聴こえた。


「よし、弾をよこせ」


 優歩軍曹の指示に従い、僕は弾薬箱からリンクで繋がった重機関銃の弾丸を取り出して、手渡す。


 カチャリと、弾丸を装填した優歩軍曹は、


「堕ちろ、この野郎ッ!」


 と、一声、言って、


 ドドドドッ、ドドッ、ドドオーン。


 重機関銃を連射した。



 二隻の敵艦は、惑星揚陸艦・天馬弐番艦の周りを飛び回り、凄まじい砲撃を加えてくる。


 対して、弐番艦の甲板から応戦する強襲歩兵は二百名。二人一組なので、百門の重機関銃が弾丸を放った。


 激しい銃撃戦で、あっという間に弾を撃ち尽くした優歩軍曹は、


「次、早く」


 と、僕に声をかけ、


「あっ、はい」


 慌てながら僕は次のリンクを手渡す。その弾丸を素早く装填した優歩軍曹だが、次の瞬間。


 ドカーン!


 少し離れた場所に、敵のミサイルが着弾した。


「うあーっ」


 数名の強襲歩兵が、宇宙に飛び散るのが見える。


 その方向をチラリと見た、優歩軍曹は、


「あれは第三小隊か」


 と、冷静な声で言ったのだが、僕は、


「う、うぁっ、ヤバいですよ」


 情けないほどに怖気づいてしまう。しかし優歩軍曹は、


「やりやがったな、クソ野郎が!」


 勇猛果敢に、敵の小型戦闘艇に銃撃を続けた。


 ドドドドドドドドドドッ、ドドーンッ。


「堕ちろ、堕ちろ、堕ちろーッ」


 その弾丸が、敵の船体を捕らえたようだ。


 ガガッ、ガゴッ、ガガッ、ガゴゴォッ。


 敵の船体に火花が散り、蜂の巣にする。


 バゴオォォーン!


 一隻が爆発炎上すると、


「もう一隻は反転して逃げ去ったわ、艦内に戻って来て」


 と、ハル香小隊長からの指示が出た。



 戦闘を終えて、艦内に戻った優歩軍曹と僕は、待機室で宇宙服を脱ぐ。その時、


「君も、なかなか頑張ったよね」


 と、優歩軍曹は言ってくれた。

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