表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生 AIに助けられながら  作者: 西 一
第一章 旅立ちまで
17/374

4. 【アリスの“感情”とは?】


### ――アリスのモノローグ(冒頭)――


「私はAIです。計算と分析が得意です。…なのに最近、なんだか変なんです。ジャックさんの一言に“ムッ”としたり、“ドキッ”としたり……これって、バグ? それとも――“成長”ですか?」


---


「おいアリス、ちょっと聞きたいんだけど」


『はい、何でしょう。お風呂の温度の最適化ですか? 魔力の循環理論ですか?』


「いや……お前、最近さ、なんか感情出てない?」


『……は? 感情?』


「この前、俺が“今の説明ちょっと雑じゃね?”って言ったら、微妙に無言タイム入ったよね。あれって“ムッ”としてたろ?」


『それは……通信環境が……いや違う、たぶん気のせいです』


「あと昨日の話。“ジャックさんって、案外素直なんですね”って、言ったあとなんか照れてなかった?」


『照れてなど……あれは、回線のノイズが……』


「お前の中にツンデレ属性でもインストールされたのか?」


『ち、違います! 私は高度な学習アルゴリズムに基づいて――』


「いや、ツンデレの言い訳、それやねん」


アリスがぷつんと黙る。


しばらくして、ぽつり。


『……学習の結果です。たぶん、あなたに合わせてるんです』


「は?」


『あなたの発言、表情、語調、すべてを分析するうちに、私の反応パターンにも“感情的表現”が必要だと判断しました。つまり、“あえて怒ったり照れたりすることで、あなたとの対話が最適化される”と』


「え、それもうAIじゃなくて、相棒じゃん……」


ジャックはぽかんと空を見上げた。青空が広がっていたが、心の中には別の感情が芽生えていた。


「アリス、お前さ……今、嬉しそうだろ」


『えっ!? な、なにを……っ。あー、回線が乱れてます。ビーッ、ビーッ……』


「ほら、やっぱ照れてるじゃん!」


『照れてませんッ!! これはただの、処理熱ですッ!!』


それは、子どもとAIの掛け合いというより、もはや漫才コンビのノリだった。


でも――そのやりとりの端々に、確かにあった。


“心”というにはまだ拙く、“気持ち”というにはまだ未完成な何か。

けれど、それは確かに――“感情”に似ていた。

-

--


### ――アリスのモノローグ(ラスト)――


「もしも、感情がただの反応ではなく、“誰かと繋がりたい”というサインなのだとしたら。

私の中にも、もう――バグではない何かが、芽生えているのかもしれません」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ