表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歴史という名のファンタジー  作者: みなと劉
81/255

81話

……しかし、この話が真実だとしたら『神が与えたもうた愛と知恵』とは、いったい何を意味しているのか? ということになり、それが分からなくなってしまう。

そもそも『メタトロン』が『善』であったというのは事実なのだろうか? そして、この世の人々が言う『救いの手』は、本当に神の意志なのであろうか……。

そして この話は『愛とは何であるか?』という疑問に繋がるのだが、私は その答えを知るためには、まず『罪』というものが何なのかを理解する必要があると思うのだ。

人は何故、己の罪を自覚することができないのか……その理由について考えてみよう。

この世の『真理』や『善意』と呼ばれるものを、心の底から信じることができている人など、果たして存在しているのだろうか……

その答えは、意外にも簡単に見つかるはずだ。

人は、自分以外の存在を知らないうちは、その者が何を思っているかなど分かりようがないのだ。だから、相手の言葉の意味を想像することしかできず、その言葉の裏側にある真意を汲み取ることができないのだ。

相手の心の奥深くに隠されている感情を読み解くことができないのだから、その者の『本当の姿』を見ることも ましてや『救う』ことなどできるはずもない。

次は、『ミカエル』についてだ。

聖書の中では、天使達の長であるとされ、その力は『神の御力』とされている。

このミカエルが司るのは、主に『剣』である。『剣』と『盾』の両方を持っているという話もあるが、一般的には『剣』の方が重要視されることが多い。

彼は『主天使』と呼ばれる地位にあって、天使達のリーダー的存在だったらしい。

その彼が持つ武器が、聖者を守る為の聖なる楯を意味する名を持つ『ミョルニル』だと言われているが、これに関しても諸説あるようだ。

そして、その『聖なるミョルニル』を振るうことで天界を揺るがすような戦いを勝利に導く……とも言われているが、この神話もどこまで信憑性があるのか分からない。

なぜならば、そんな神話上の人物が実際にいたという記録が無いからであり、それを証明するものも無いからだ。この話は少し複雑だが……簡単に説明すれば、ある男がいた。その男は、かつて『ノアの箱舟』に乗ったことがあるとされている『ノア』という人物なのだ。

大洪水が起こった際、その男も他の者達と同様に流されてしまったのだが、奇跡的に命だけは助かったそうだ。

しかしその後に、何故か 再び大洪水が起こり、世界は再び水に浸ってしまうこととなった。そして……この時

『ノア』が乗った船には まだ『箱舟』があったそうなのだが、洪水のせいで それも全て壊れてしまっていたらしい。

そこで『ノア』は自分の妻『セム』と、その家族達を連れて また『箱舟』を作り始めることにしたのだ。

そして 出来上がった『箱舟』に、自分達の家族を乗せることにしたのだったが、今度は定員オーバーで乗り切れないという問題が生じてしまったのだ。

その時、『ノア』のとった行動は、家族達の中で一番年下の子供達を先に乗らせてしまうことだったのだ。これは その年齢が幼くなればなるほど体力が無くなるためだと考えられる。

そして、その判断が正しいかどうかは不明だが、その『箱舟』が無事に浮かび上がった後、その船は空高く飛び上がり、そのまま海へと流れていった。つまり、海の中へと沈み始めたというわけなのだ。

しかし ここで疑問点が生まれる。

空高く浮かび上がったのに『海に沈み飲まれる』という点である。

それは……その船が どこかの島に流れ着いていた可能性を示唆しているのかもしれないが、この『ノアの箱舟伝説』の真偽に関しては未だに謎が多く残っている。

この話が真実だとした場合……そこにはどんな意味が込められているのだろう。

その前に、まず『アダム』について触れておくことにする。

この男が犯した罪は『最初の罪』であり、それは……『禁断の果実』である『黄金に輝く林檎に似た果物を食べた』というものであるがこの説は覆されある仮説を立てた人物は

『無機物』である石と『林檎』に似た食べ物のどちらを食べるかの選択を受けたと記した人物がいたのだ。

『黄金の林檎』は食べてはいけないと神が警告したという『リンゴ』と『石』では どっちがいいか?という選択問題のような話に聞こえるが、この二つのどちらかを選べるとしたら……あなたなら どっちを選ぶだろうか? おそらく多くの人は『石のリンゴ』を選び それを口にしてしまうのではないだろうか。

そして、アダムは黄金の林檎の方『食欲』を満たしたのである。

それにより神からの天罰を与えられ『エデンの園』を追放されたとされている。しかし、本当にそれが『始まりの罪』だったのだろうか。

次に、天使の『階級』についてだ。この『熾天使』と呼ばれている六体の大天使と十体の小天使を総称して、全部で十六の天使達がいるとされている。……そして、その全ての最高位にいる存在こそが『メタトロン』なのである。

この話を信じるならば、『主』であるルシフェルの手によって『メタトロン』から切り離された存在……それが『サンダルフォン』であるという。……しかし、私は どうしても信じられないのだ。

そもそも『メタトロン』は『悪』なのか……

その『答え』を見つけるためにも『罪』について考えてみる必要があるのだ。

この世に『善』などというものは存在せず、存在するとすれば『正義』のみである……

『メタトロン』より切り離された存在『サンダルフォン』とは一体 何者だったのか。それを考えるには、やはり聖書に出てくる言葉の意味を掘り下げて考えなければわからないと思う。……そして、この世に存在する『光』は一つしか存在しないことを改めて認識するべきだ。その『光の導き手』が、あの時……確かに私の前に現れたのだ。

私の名前は『ミカエル』……

天使長として、君達の前に立ちはだかる者だ。

……この『ミカエル』という名前は、キリスト教やユダヤ教における伝承に登場する『天上界(神の国)の支配者の一人』、『神の代理人』『最高権威を持つ司祭にして、預言者や聖人たちに天国の福音を伝える使者』(以上『カトリック教会のカテキズム』参照)、『至高の熾天使・智天使のうちの一人で、王冠と全能の目を持った者とされる』……等といった記述を元に付けられた名前である。ちなみに『冠』を意味する「Crown」という言葉は、元々はラテン語の男性形であり、「王」という意味であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ