54話
しかし、その石を使うには、死んだ人を甦らせようと思っている人が、同じぐらい強い思いを持っていなければいけなかった。
その為彼は妻と同じような年齢の女性を探しだし、彼女と恋をすることにした。
その結果、彼は彼女に惚れてしまった。そして彼は、その女性が欲しているものとは正反対のものを贈ってしまう」という展開になっているのです。
さて次は「魔法使いの弟子」の話と同じ様な話で『ニードル・ロックの伝説』についてお話ししたいと思います。その話では、昔々、あるところに「針金」のようにひょろ長い身体を持った青年がおりました。
その若者の名前は「ハリー・フック」と言います。
彼はその「針金の身体」のせいでいつも仲間外れにされてきました。
そんなある日、ある村を訪れたハリーは、村人たちから
「この村は魔女の呪いに掛かっているんだ。君みたいな人間が来るところじゃない!」
と罵られます。
そこでハリーは村人達に
「自分は魔女ではない」
と伝えようとしましたが、誰も信じてくれませんでした。
それでも彼は何とか理解してもらおうと考えました。
そしてその日も朝から夜まで懸命に語りかけ続けましたが、
「何を言ってるんだよ。そんな姿でよく言うよなぁ」
と嘲笑われてしまいました。
しかし、その日の晩、遂に彼の思いが届いたのです。
なんと、村の人々に「魔女は彼だよ」と教えるために、魔女が現れたのです。
しかし、その正体はハリーの想い人だったのです。
彼女は、自分が「魔女」だと気づいて貰えなかったことを悔やんでいました。
そこで「魔女狩り」の集団から逃げながらも、「私を貴方の仲間にして」とお願いしていたのです。
こうして、二人は「幸せに暮らしましたとさ」と言うところで終わりです。
つぎは、「魔法使いの弟子」のその後のお話です。
ハリーの願いが通じた日から数年たった頃、
弟子の少年は立派な青年に成長し、ある街で医者をやっていました。
そして、彼が開業してからしばらくして、一人の老婆が訪れてきます。
その老婆は重い病気を患っており、彼は彼女の治療の為に薬を作ってあげました。
しかし老婆は薬を飲まずに「これは魔法の薬に違いない」と言って帰ってしまいます。
それから数日後、老婆が亡くなりました。
その知らせを受けた時、ハリーは急いで彼女の家に向かいます。
そこにはもう何もなく、ベッドの上は綺麗サッパリ空っぽで、ただの骨だけが残されていました。
そしてそこに現れたのは老婆の息子でした。
彼は、「私の母が亡くなる前にこれをあなたに渡してくれと頼まれた」
と言って一通の手紙を渡しました。
そして
「母はあなたのことを信じていた」
と言い残し消えていきました。
手紙には
「親愛なる魔法使いさん。貴方の薬のおかげで、私は元気になり天国に行けます。でもね……やっぱり少し寂しいです」
と書かれてあり、
「だから最後に一言だけ言わせて下さい。ありがとう」
という言葉が添えられていました。
ハリーが涙ながらその言葉を読んでいる最中、彼の後ろには老婆の姿がありました。
そしてその老婆は彼にこう言いました。
「これから先どんなことがあろうと強く生きていくのですよ」
と……。
そしてその姿が消えた瞬間、 パチンッ!! という音が聞こえ、ハリーはその音の方向に目を向けました。するとそこにいたのは死んだはずの女性だったのです。
彼女は、「薬を飲まなかったのは自分の意志だったのだけれど死んでしまったから薬の力を借りないといけなくなったわ。これでやっと本当の自分を出せる……」
と言います。それを聞いたハリーはすぐにその女性の手を取り、「僕のお嫁さんになってください!」と言います。
そう言われた女性は驚き、
「本当に良いのかしら?」
と戸惑います。しかしハリーは、
「もちろん! ずっとそばにいてください」
と笑顔で答えます。
その言葉で、女性も心を決めたようで、二人で末永く幸せに暮らしたそうです。めでたしめでたし。
どうでしょうか?「魔法使いの弟子」のお話はハッピーエンドで終われたでしょうが、他の2つはかなりバッドエンドですね…….。
それでは次、
「ニードル・ロックの伝説」の話です。
「ニードル・ロック」とは「針金の棒」のことです。
つまり、「針金の身体を持った人間」
のことを指しています。
その物語に出てくるハリーもその一人です。
彼はその容姿のせいで村人達からも疎まれて生活しており、ある日、彼は自分の身体を変えてくれる人物を探しに行きます。
そこで、ある村を訪れると一人の青年に出会いました。
その青年の名は「ニードル・ロック」と言います。
そして二人は、一緒に旅をする仲間になることになりました。
彼らは様々な困難にぶつかるものの、その度に協力し合って乗り越えます。
しかしそんなある日、彼らは山の中で野宿をしている時、何者かに襲われてしまいます。
そこで、彼らが目にしたのは「ニードル・ロック」の変わり果てた姿と、 その彼を容赦なく殺した敵達の姿であった。その時、ハリーは初めて知ったのです。「ニードル・ロック」と呼ばれる存在の事を。彼は自分の身体のせいで、周りから差別を受け、そして、最後には殺されてしまった。
そんな現実を知って、ハリーはとても悲しみました。
しかしそれと同時に、 このままでは、自分だっていつ殺されるかわからないという危機感を持ちます。
そして彼はその恐怖から逃れるために必死に戦い、そしてついに敵の首領を倒すことに成功しました。
その後、ハリーたちは、彼らの仲間の死体を集めて埋葬し、墓を作りました。そして彼は、「僕はこの身体を治したいと思っている」と彼らに伝えます。
その言葉を待っていたかのように、突然地面が光りだし、そこから一本の杖が現れました。
そして彼はその杖を使って「変身魔法」を使うと身体は見るみる変化していき、ついには普通の人間の身体になったのです。
こうして、彼は無事元に戻ることが出来ました。
その後、ハリーたちは再び旅立ちました。
その途中、彼はこんなことを考えました。




