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歴史という名のファンタジー  作者: みなと劉
45/255

45話

その後、正吉郎と雑談をしていると、光秀が現れた。

「失礼します」

光秀は正吉郎の目の前で座る。

「おう、来たか」

「はい」

「ところで光秀よ。今度会うときにはもっと堂々としろよ」

「はい……わかりました」

「まあ、お前の言いたいことは分かる。俺も同じ立場なら同じことをしたかもしれないしな」

「申し訳ございません」

「しかし、俺はお主を信じている。だから、もう少しだけ頑張れ。そして、自分の信念に従って行動するのだ」

「わかりました。努力致します」

「うん。では、俺は帰ることにする。今日は楽しかったぞ」

「こちらこそ」

「うむ。では、また会おう」

正吉郎はそう言うと帰っていった。俺はそんな二人の会話を黙って聞いていた。

正吉郎は妙慶との結婚を前向きに考えてくれていることを確信した俺はホッとした。

俺は妙慶にこのことを伝えるため、妙慶の部屋に向かうことにした。すると、ちょうど廊下を歩いている妙慶と出くわした。

「あら、政さんじゃない。どうしたの?」

「はい。実は、正吉郎様と昨日話したことをお伝えしようと思いまして」

「そうなのね。それで、政さんの結論としてはどうなの?」

「はい。正吉郎様には正吉郎様の考えがあるということで、正吉郎様が納得されたのであれば、正吉郎様と妙慶殿が結ばれるのが良いと思いました」

「そうだったのね。正吉郎様はなんと言っていたの?」

「妙慶殿が20歳になるまでは待つということですね」

「そうね。私もその方がいいと思っていたところよ」

「そうですか。それで、正吉郎様は妙慶殿に求婚されるとのことです」

「そう、良かったわ」

「はい。それと、正吉郎様は妙慶殿が正吉郎様の妻になることを望んでいるとも仰っていました」

「え?本当!?嬉しい!」

「はい。正吉郎様は妙慶殿のことを好いているようなのです」

「そっか……」

妙慶は嬉しさ半分不安な気持ちが入り混じった複雑な表情を浮かべていた。

「はい。そこで、妙慶殿に提案があるのですが……」

「何?政さん」

「妙慶殿が20歳になったときに、妙慶殿が正吉郎様と結婚しても良いと思っていれば、妙慶殿と正吉郎様が結婚すればいいと思います。もちろん、妙慶殿が嫌だと言えば、別の方法を考えますが」

「なんですって!それはとても良い案だと思うわ。政さんに感謝するわ」

「いえ、私は提案しただけです」

「それでも、政さんのお陰で良い未来が見えてきた気がするの。ありがとう」

「どういたしまして」

「それじゃあ、私は部屋に戻るから、政さんも用事があるんでしょ?」

「はい。実は妙慶殿にお会いしたいという方が来られているので、妙慶殿をお呼びしようかと」

「あら、そうなの?」

「はい。私も詳しくは存じ上げないのですが、おそらく織田家ゆかりの方だとは思います」

「分かったわ。すぐに支度をするから待っていてちょうだい」

俺は部屋の外に出る。そして、しばらくしてから、妙慶が現れた。

「お待たせしました」

「こちらへどうぞ」

「はい」

妙慶が部屋に入ってくる。俺は妙慶に目隠しをした状態で椅子に座らせた。

「あのー、ここは一体?」

妙慶は状況が理解できず、困惑していた。

「これから、あなたをとある場所に連れて行くので、しばらく待っていてください」

「わかりました」

「では、行きましょう」

俺は妙慶の目隠しを外す。すると、妙慶の前にいるのが光秀であることに気付き、驚いた様子を見せた。

「えっと……これはどういうことでしょうか?」

「まあまあ落ち着いて下さい。とりあえず、付いてきてください」

「は、はい」

俺は光秀を連れて、寺の外に出る。寺の敷地から出たところで、俺は光秀の背中を押して、外に待機させてある馬車に乗せた。

「では、行って参ります」

「はい。お願いします」

俺は馬車を見送ると、再び本堂へと戻った。そこには、正吉郎の姿があった。

「おお、戻って来たか。それで、どうなった?」

「はい。妙慶殿は承諾してくれました」

「そうか。それは良かった。これで妙慶との結婚が進められる」

正吉郎は安堵したようにホッと息をつく。

「はい。私としても嬉しい限りです」

「うむ。ところで、話は変わるが、先程、光秀と話をしてきたのだが、お主の家臣になりたいと言ってきたのだ」

「そうなのですか。なぜ私に仕えようと思ったのでしょう?」

「ああ、何でもお主に惚れたらしい」

「はい……そうですか」

俺は頭を抱えたくなる。こんなときに何を言っているんだと思う。

「まあ、本人の意思を尊重し、少し様子を見るつもりだが、お主は大丈夫か?」

「はい。別に構いませんが」

「そうか。では、お主が家臣を持つことを許可する」

「分かりました」

「うむ。では、また会おう」

そう言うと正吉郎は帰っていった。俺はそんな二人の会話を黙って聞いていた。

俺は妙慶と結婚することになった。正吉郎は俺に家臣を持つ許可を出してくれた。

その日の夜、俺は妙慶の部屋を訪ねることにした。

「失礼致します」

「政さん。何かしら?」

「はい。実は妙慶殿にご相談がありまして」

「そうだったのね。それで、どんな悩みなの?」

・『正吉郎に求婚されたらどうするか?』

・正吉郎の人柄をどう思っているのか? この2つを訊こうと思っている。妙慶には正直に話した方が良いと考えたからだ。妙慶は聡明で人の心を読み取るのに長けているから、嘘や取り繕っても見抜かれる可能性があると判断したからである。だからといって、妙慶が嫌がることを無理やりさせるわけにもいかないので……。

・『正吉郎に求婚されたらどうするか?』

と、いう質問をしてみた。

「はい。実は正吉郎様が妙慶殿に求婚されたのですが、妙慶殿が正吉郎様と結婚するのを望んでいれば、正吉郎様と結婚しても良いと思います」

「え!?本当なの!?」

「はい。正吉郎様は妙慶殿のことを好いているというのです」

この辺りで終了しますか。

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