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家庭の味

作者:

日本人の食卓は豊富な種類の食材と料理と品数で知られますが、ウチはそれにしても雑多な食事が出てくるので、普通の家庭のカレーシチュー煮物味噌汁、みたいな定番の好きなおかず、みたいなものが見当たりません。

サンドイッチが夕食ということもままあります。

ウチで言う炒飯はセロリと(いったい)レタスと(ぜんたい)カシューナッツ(どこふうの炒飯)が入ってて(なんだろう?)ナンプラー風味ですし、夏の朝食が冷たい苧環蒸しだったり冷たいボルシチだったりします。多分、冷たいのが季節感?

冬はおかいさんとか湯豆腐とか(うず)み豆腐とか揚げ出し豆腐とか。⋯豆腐多いな。

チャプスイとか言う怪しい食べ物もちょくちょく出ます。オクラと鶏肉のスパイス煮にクスクスとか。そしてクリスマスには七面鳥を。クランベリーソース(缶詰)大好き。どうせ両方食べるのに赤か白かと迫られるのは嫌い。

ポテトサラダには半分の確率でクミンかキャラウイかアニスシードかフェンネルが入って来て、どれなのかは見た目でわからないから結構怖い。

ウチは生業でもないのに料理の本が⋯料理の本と言うか柴田書店の本と雑誌沢山と四季の味のバックナンバー(親がまだ子供の筈だった頃からの物)が揃っています。

親曰く、本との出会いは一期一会これと思ったら借金してでも買え、だそうで、⋯借金して買ったのかしらん。

つまり多分そのせいもあるんじゃないかな。結構不思議料理が多くて普通のおかずの頻度がその分低いんですね。


ああ、でも家庭の味、というと粕汁(具は蕪と蕪の葉と鶏肉と最後に胡麻油滴下)かなあ。味付けは味噌を入れます。板粕ではなくバラ粕で、純米吟醸のだと猶宜しい。美味しゅうございます。単に私の好みともいう。自分でも作ります。

それから果実のグラニテですね。桃や巨峰、苺や林檎、青いレモン(国産ですよ国産)のグラニテは毎年の楽しみです。

西瓜とか梨、メロンって意外と美味しくなんないんですよ。なんででしょうね。果肉のあのシャリ感がないのが敗因かな。桃とテクスチャーが似てるメロンもイマイチです。香りかな。

グラニテとか言いながら牛乳入ってるときもある。

経費無視で作るので、そんじょそこらの店より全然美味しいぜ。


美味しゅうございますについてですが、日本語は形容詞について「ですます」をつけることができず、基本「~い」「~かった」の言いっぱなしです。

  美味しい/かった

  面白い/かった

  楽しい/かった

  悲しい/かった

そこから丁寧にしようと思うと、

  美味しゅうございます

  面白うございます

  楽しゅうございます

  悲しゅうございます 

と、まず普段の口語では使わない表現になります。

或いは皇族の方が使っているのを良く聞く、

  美味しく戴きました

  面白く思いました/拝見しました

  楽しみました

  悲しく思います

になります。

  美味しかったです

  面白かったです 

  楽しかったです

  悲しかったです

も(多分)昭和のクソくだらない作文指導とやらの間抜けで無様で醜い書かせ方によって一般化しておりますが、あまりに無様で無教養、言語感覚のなさとセンスの悪さに目眩がしますね!

テストの点を取るのが得意なだけの頭でっかち(その名を官僚という)とその下僕が決めた国語教育らしいと思います。うん、もちろん明確に悪意からの(嫌いだからこ)悪口だよ?(き下ろすよ!)

ああ、今は認められているとかそういうたわごとはよしてください。数で()し切り渋々許容されているということは、正当からは程遠い。

閑話休題。


あとは梅酒と木瓜(ぼけ)酒とリモンチェッロでしょうか。

梅酒はホワイトラム&ダークラム、氷砂糖と黒糖で計四種漬けるのですが、ヘタ取りを命じられるので面倒です。

成年するまでチラっとの味見も許されることなく、キロ単位の梅のヘタ取りは苦行でした。

飲める歳になっても苦行なんですが、まあ今は飲めるし、家庭内(猫より下)ヒエラ(!理不尽!)ルキー最下層(目指せ下剋上!)なので文句も言えず従わざるを得ません。

しかしその甲斐あって、限界まで糖度を下げ、普通の梅酒の三倍の長期保管ののち供される自家製梅酒は目茶苦茶美味しい。

木瓜(ぼけ)酒もリモンチェッロも、自家作のものは限界まで糖度を下げて作ってるので、甘ったるくなく美味しゅうございます。

宝石の名を冠した薄青い瓶のジンで作る青いレモンのリモンチェッロはマジでひと味もふた味も違うので作られる方は是非お試しを!

酒が飲める歳になって本当に良かったと思うことの一つです。 

梅酒の梅は取り出したあとジャムになって出てきます。酸っぱくて好きだ。


木瓜(ぼけ)のお酒もかなり酸っぱい。(当家では各自調整です)

ですが、ものすごく香りがいい。

箱にぎっしり詰まった産直の林檎の香りと梅酒の香りを足しっぱなしにして、ほんのり薔薇を加えたぐらいものすごくいい香りです。

ただ、家の者がどこから木瓜を手に入れてくるのかよく知らないんですよね。

買って⋯⋯? 売ってるものなの⋯⋯?

毎年晩秋のある日突然木瓜だよーって持ってきて、洗って漬けてる。

まあおいしいからいいか!

木瓜や花梨(かりん)で果実酒を漬ける場合、スライスしないで漬けると濁りが出にくいそうです。


まとまらないので強引に終わりにします。

来年、モラセスで(でもね、自腹なの。)梅酒漬ける(自腹かあ。キビシー)んだ!


おまけ

巨峰のグラニテ


・巨峰    お好み 

   目安 大きい一房(ひとふさ)

・甘いワイン1本 お好み 

   例 schwarze (シュワルツ)katze(カッツ)Tokaji(トカイ) 

   是非白で。

   赤はどうしても苦味と渋味が出るので。

   アルコール不可の方と

   飲酒年齢に達していない方は

   白葡萄100%ジュースで。

   赤でもいいけど上同。

・白い砂糖   お好み

   甘味の官能は温度が低いほど下がるので、

   液が冷えていないときは

   ちょっと甘過ぎぐらいで丁度いい。

・レモン汁  お好み 或いはバルサミコ酢


巨峰を洗って剥いて種を取って粗く刻みます。

別容器に皮を絞って最後の一滴まで搾取します。

ホーローかフッ素加工、またはステンレスの鍋にワインと巨峰のそれぞれ半量、砂糖、レモン汁を入れ火に掛けます。ワインと皮の汁と巨峰の残りは冷やしておく。なんなら冷凍庫で。

混ぜながら鍋の砂糖が溶け、液が沸騰してきて灰汁を取ったら、火を止め、粗熱を取ります。

あらかた冷めたら冷やしておいたワインと搾取した皮の汁をそこに足します。

味見します。甘味酸味はここで調整してください。

液が凍るほどには冷えてないので、出来上がりに比べ酸味は強く甘味は弱く感じます。塩梅(一度は人)してく(に言ってみた)ださい(かった言葉)

適当にかき混ぜることのできる器に入れて冷凍庫に入れます。

七、八割方凍ったらフードプロセッサーかミキサー的なものでギャーっとする。ない場合は頑張ってスプーンとかフォークでガリガリかき混ぜる。フリーザーバッグに入れておいて、なんかのガラス瓶か丈夫なコップの底で砕くのもいいかも。

ギャーっとする→結構溶ける→また凍らせる→ギャーっとするを三回くらい繰り返して、最終段階で残り半量の巨峰を投入する。(凍ってたら崩して入れる)

混ぜて凍ったら出来上がり。


ホーローかフッ素加工かステンレスと鍋を指定したのは、鉄やアルミの鍋だと媒染されて出来上がりの色が甚だしく不味そうになるため。

だいたいこの手順でなんでもグラニテになります。

量もかなり沢山になるので、まあ飲み残しとコンビニの冷凍葡萄でもいい。


葡萄なのでワインを使いましたが、苺などは砂糖+水+苺+レモン+苺リキュール(なんか⋯フラゴラ(勘では苺)とかいう名前のが美味しかった)で作れます。

業務スーパーの冷凍苺(ホール&ダイス)使うと簡単ですね。安いので苺まみれで作ることが出来ます。苺牛乳でも!

林檎は皮ごと使うと美しい。

レモンは私は面倒なので作らないのであれですが、今聞いてきたけど一旦マーマレード的に煮てから作るといいらしい。えー、面倒臭いな。チップトリーのレモンマーマレードとポッカレモンでいいよね。

バナナは刻んで砂糖まぶして牛乳と2:1にしてラム少々と凍らせてちょっとフードプロセッサーにかけてメルティーキス(刻む)とか入れるとお祭りの味。

さすがに柑橘類は国産を使います(イマザリル怖いよう)が、冷凍果物に関しては産地をそれほどこだわりません。

作り方も書いたようにかなり適当です。

ただできるだけいっぱい果物を使うのがコツ。

その方が美味しい。有り合わせでもそれなりに美味しい。

こだわりたい向きは御自由にこだわって戴きたいと存じます。


くそ寒くなってきたこの時期に氷菓のことを書くというセンスのなさね! ハハハ。


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