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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

彼女のふりする男の娘

作者: レイ

初心者歓迎 全年齢向けBL企画の参加作品です。

よろしくお願いします。

「頼む! 俺の彼女になってくれ!」

「えっ……」


 恐ろしく蒸し暑い中、突然学校に呼び出されての第一声がこれである。


「ご、ごめん裕司(ゆうじ)、僕はこれからも友達でいれたら、それが一番かなって思うんだけど……」

「待ってくれ! それは誤解だ! 言葉が足りなかった! 正確に言えば彼女役だ!」

「彼女役……?」


 正直、それはそれで意味がわからないんだけど……


「と、とりあえず、まずは僕にもわかるように説明してくれない?」

「ああ、実は昨日、夏休みに入って姉貴がウチに帰ってきたんだが、向こうにいる間に彼氏が出来たらしいんだよ。それで俺が彼女が居ない事を弄られて、カチンときてつい実は彼女が居るって言ってしまったんだ。そしたらその彼女に会いたいって姉貴が言い出して……」

「何してるの……」


 完全に自業自得案件である。助ける必要はあるんだろうか……?


「頼む! 一日だけでいいんだ! 恋人の振りをしてくれ!」

「とりあえず、いくつか聞きたい事があるんだけど……なんでそれを僕に頼んだの? 僕、男だよ?」

「いや(ゆき)なら女装すれば完全に女になるから! 顔立ちも体つきも結構女っぽいし行けるって!」


 うん、その返答はなんとなく予想してたけど、男としてのプライドにダメージを負ったぞ。


「い、いやでも、男だとバレるかもしれないし、普通に女の子に頼んだ方が……」

「……俺にそんな事を頼めるような女友達が居ると思うか?」

「居ないと思う」

「即答ありがとうございまーす」


 顔立ちは結構カッコいいのに、中身が残念なせいかそういった恋愛話を全く聞かない。

 僕と話している時も、女子達にヒソヒソ話されてるし、実は割と嫌われてるのかもしれない。


「だから、お前にしか頼めないんだ! 頼む!」

「え、ちょっと何してんの!?」


 突然地面に座り込み、前に倒れて地面に頭をつけた。

 まさかの土下座である。


「頼む! この通りだ!」

「いやだからって土下座までする!? 頭と服が汚れるから起きてってビクともしねえ!」


 全力を込めて起こそうとしても、全く動く気配すら感じない。

 それ程までの強い意志を感じる。


「はあ……分かったよ、やりますよ」

「本当か! ありがとう! 流石心の友!」

「その代わり、今度出来るクレープ屋で、全額奢ってよ」

「えっ、それって、超人気店の奴だろ!? めっちゃ高いじゃん!」

「え? 駄目なの?」

「うぐぐ……分かった! 俺が全額払おう!」

「よっしゃ、決まりだね」


 これが終わったら、とびっきり高いやつをいっぱい頼んでやる!


「それで、日程はいつ?」

「明後日の十時」

「いや早くない? もう今夕方だよ?」

「だから今から雪の服を買いに行こう!」

「いやちょっと待って! もうすぐ門限だから無理だって、それに……」

「それに?」

「裕司って女の子のおしゃれとか分かるの? 僕全く分かってないんだけど」

「……俺も分かんねえわ」


 ダメじゃん……


「……どうするの」

「なあ雪! 誰かおしゃれに詳しそうな人とかいないか!?」

「え、えっと……あ、居た」

「本当か!? じゃあ明日、その人とこれで服を買っといてくれ!」


 そう言って一万円札を渡される。


「え、買っといてって裕司は来ないのかよ?」

「俺が行ったところで役に立たねえからな! じゃあな!」

「あ、おい! ってもう居なくなってるし……」




 翌日。

 僕はとある人を連れて、目的地の服屋に向かう。


「うふふ、雪君も大変そうだね」

「はい……でも、報酬の約束もしたんで、出来る限りの事はやらなきゃですね……」

「クレープだっけ? 私も気になってるんだ、その時一緒に行ってもいいかな?」

「はい! お金払うのは裕司なんで!」


 そんな会話をしながら歩いていると、服屋にたどり着いた。


「えっと、深川(ふかわ)さん、改めて今日はよろしくお願いします」

「うふふ、よろしくお願いします。雪君を可愛く着飾らせてみせるわ!」

「そ、そんな大声で堂々と宣言しなくても……とりあえず中、入りましょうか」


 店内に入ると、色や形の様々な大量の服が、あちこちに飾られていた。

 ここのお店は最近の流行を取り入れていて、若い男女に人気なんだとか。

 実際、休日のお昼時なのもあって人がかなり多い。


「それで、雪君はどんな感じがいいとかはある?」

「えっと……特に無いですけど、強いて言うなら奇抜でなければ……」

「なるほど、わかったわ、とりあえずまずは見て回りましょう」


 店内を三人で見て回る。


「雪君、こんなのとかどうかしら?」


 そう言って持って来られたのは、いちごが大量に描かれたピンクのワンピースだった。


「え!? こ、これは流石になんというか……」

「そうかな? 結構似合うと思うんだけどな……ちょっと着てみない? 着たら変わるかもよ?」

「……と、とりあえず着てみます」


 試着室に入って、ピンクのワンピースに着替える。

 着方がイマイチよく分からなかったけど、スマホで検索しながら数分、なんとか無事着る事が出来た。


「着れたので開けますね」


 更衣室のカーテンを開ける。


「きゃー! とっても可愛いわ! 似合ってる!」

「そ、そうですか……?」

「これは是非とも写真に収めたい可愛さだわ……」

「と、撮らないで下さいよ!? お店の迷惑にもなりますし!」

「写真には撮らないわよ、これは脳内保存で我慢我慢……」


 そこからはひたすら着せ替え人形の気持ちを味わっていた。

 メイド服とか、明らかに奇抜な服を何度か着させられたのは、この際スルーしておこう……

 そして、深川さんの意見と、僕の意見によって、当日に着る服が決まった。

 無事購入も終わり、帰ろうとしたのだが……


「次はメイクね! 行きましょ!」

「え? ちょ、ちょっと待って下さい! メイクもですか?」

「もちろんよ! 今のままでも十分可愛いけど、メイクをすればもっと最高に可愛くなるんだから!」


 なんだろう、深川さんのテンションがめちゃくちゃ高い。

 いつもはもう少し大人しい雰囲気の人なんだけどな……

 意外な一面を見れた気がする。


 その後、色々とメイクを試されて、メイク用品も買う事になった。

 服の分も合わせて深川さんが払うと言った時は驚いた。


「本当にいいんですか? アドバイス貰ってるのに、更にお金まで出してもらうだなんて……」

「いいのいいの! 私は更に可愛くなった雪君を見れて大満足だから!」


 先程から可愛いを連呼されるんだけど、恥ずかしいな……


「それじゃあ、名残惜しいけどそろそろ帰るわね」

「あの、今日は本当にありがとうございました!」

「うふふ、どういたしまして、メイクの事とかで困ったら、また呼んでね!」


 そう言い残して、深川さんは去っていった。

 ……いよいよ明日、不安と緊張しかない。

 でも、やると決めたからには頑張らなくちゃ! クレープのために!




 また翌日。いよいよ当日だ。

 早めに行くためにも着替えておこうと思ったんだけど、いつもなら寝ている母が珍しく、朝から起きてしまった。

 流石に母に女装している姿は見られたくない……

 悩んだ結果、深川さんの家で着替えさせてもらう事にした。


「ごめん深川さん、こんな朝早くから……」

「いいのいいの、親は今お仕事で居ないし、それに雪君の為なら何だって出来るわ!」

「な、何でもは流石に言いすぎじゃ……」


 昨日買った服とメイク用品を持って、深川さんの家に上がる。

 初めて入ったという訳ではないけど、やっぱり女の子の部屋ってなんか緊張する……


「とりあえず、この部屋で着替えてね、その間にメイクの準備をするから」


 更衣室に入り、昨日購入した服に着替え始める。

 黒のニーソックスを履いて、デニムのショートパンツを穿く。

 その上からダボっとしたTシャツを着ると、長い裾でショートパンツが隠れる。

 これで着替えは終わり。前に試着したワンピースとかと比べると、圧倒的に着替えやすい。

 深川さんにスカートよりズボンの方がいいとお願いしたところ、この服装をオススメされた。

 深川さん曰く、このゆるい感じが僕に似合っているらしい。

 僕はおしゃれについては完全に素人だから、実際のところよく分かってないんだけどね……


「深川さん、着替え終わりました」


 深川さんの所へ戻る。


「きゃー! やっぱり何度見ても可愛い! ねえお願い! 一度だけでいいから写真撮らせて!」

「え、えっと……」


 物凄い勢いで迫られると流石に困惑する。

 でも、服を選ぶのを手伝ってもらったし、お金まで出してくれたんだから、お返しをしたい。


「わ、わかりました、いいですよ」

「本当!? やったぁ! あ、でもその前に、メイクしておきましょ! ここに座って!」


 ドレッサーの前の椅子に座らされる。

 そのまま、深川さんに化粧をしてもらう。

 どれくらい時間が経っただろうか。


「うん、完成よ!」


 鏡に映った顔は、僕の顔のようで僕の顔のようじゃない、不思議な顔だった。


「おお……」

「雪君は素材が完璧と言っても過言じゃないから、その素顔を引き立てる為にナチュラルメイクにしてみたの! はあー、やっぱり可愛い……」


 ナチュラルメイクが何なのかよくわからないが、僕に合わせてメイクを考えてくれたのだろう。


「それじゃあ、写真撮影するね!」

「あ、そうでしたね、どんな感じで写ればいいですか?」

「うーん、何というか、リラックスした感じ?」

「リラックス……とりあえず普通の写真撮影の感じでやりますね」


 とは言っても、写真撮影の時はどうも緊張してしまう。


「雪君、顔が真顔だよ! もっと笑顔笑顔!」

「えっと……こう?」

「うーん、笑顔なんだけどちょっと表情が固いというか……」


 もしかして、少しでもいい感じに写ろうとするのが駄目なのかもしれない。

 落ち着け、リラックスリラックス。


「あ! いいよ! 今の表情すっごくいい! じゃあ撮るよー! はい、チーズ!」


 パシャリ。


「凄い! めちゃくちゃいい感じだよ! ああもうこれは国宝級の可愛さ……」

「そ、そうですか……」


 恥ずかしいのて写真は見ないでおくことにする。


「あ、そろそろ行かないとなのでもうすぐ行きますね」

「もうそんな時間か……私も付いて行ってもいい?」

「い、いやなんでですか!」

「えー、だって雪君がデートするところ見てみたいし……」

「いやあくまでデートのふりですからね!?」

「うふふ、冗談よ冗談」

「は、はあ……」


 なんか弄ばれてる感が凄い、てかそんな事より早く行かなくては。


「あの、色々とありがとうございました」

「ううん! こちらこそ楽しかったわ!」

「あの、個人的なお願いなんですけど、女装した事は出来れば言わないでいただけると……写真の方も……」

「もちろんよ! これは雪君と裕司君と私の、三人だけの秘密、ね!」

「あ、ありがとうございます!」


 そうして、深川さんの家を後にした。




 目的地へ歩いて向かう。

 この時間なら、遅刻する事は恐らくないだろう。

 そう思って街の中を歩いているんだけど……

 さっきからよく視線を感じる。

 振り返ると誰もこっちを見てないし、ただの自意識過剰かもしれないけど……

 謎の視線を気にしながら、待ち合わせ場所のカフェに着くと、裕司が一人で待っていた。


「裕司」

「ん? ってお前雪か!?」

「いや、逆に僕以外に誰が来るの……」

「いやいや、そうじゃなくて! 凄いな! これ完全に女の子じゃん!」

「そ、そう? 正直、シャツとズボンだから女の子っぽさ、あんまりないんじゃないかなって思ってたんだけど」

「いーやいやいや、これはもうどっからどう見ても美少女だよ美少女! 似合ってるぜ!」

「なっ……うるさいバカ!」

「何故だ!? 俺は事実を言っているだけなのに……」


 女物の服が似合ってるとか美少女とか言われても嬉しくねえよ!


「そ、そんなことより、裕司のお姉さんは? まだ来てないのか?」

「ああ、支度に手間取ってるらしくて、先に行っとけって言われたんだ。多分あと十分か十五分位で来るとは思うけどな」


 その間に、と裕司は続ける。


「口裏合わせとこうぜ、付き合ってどれくらいとか、付き合い始めたきっかけとかを」

「そうだね、その方がやりやすいかも」


 話し合った結果、ある程度設定はまとまった。

 そしてついに、裕司のお姉さんが来た。


「やっと来た、ゆり姉!」

「ごめんごめん、ちょっと手間取っちゃって、この子が裕司の彼女ちゃん?」

「ああ、紹介するよ、こっちが俺の彼女の(あおい)! んで、こっちが俺の姉のゆり姉!」

「えっと、ぼ、じゃなくて、私は、裕司さんとお付き合いをさせていただいてる、空乃そらの葵と申します」

「そんなにかしこまらなくてもいいよ、葵ちゃん。私は裕司の姉の百合花(ゆりか)です。今日はよろしくね」

「はい、よろしくお願いします」


 葵と名乗っているのには理由があって、裕司は百合花さんに僕の話をよくしているらしく、名前が一緒だと怪しまれるかもしれないと思ったので、別の名前を使うことにした。


「んじゃ、早速中入ろうか!」


 突然裕司に手を掴まれる。


「えっ」

「……こうした方が恋人同士っぽいだろ」


 裕司ってこんな小声出せたんだって思うくらいに、めっちゃ小声で真意を伝えてくる。

 まあ納得出来るので、そのまま黙って連れて行ってもらった。


 入ったカフェは僕がよく来るところでもあるので、特に不便無く注文を済ませた。


「それで、お二人はいつからの付き合いなの?」

「えっと、一ヶ月前からですね」

「ほうほう、出来立てホヤホヤカップルと……どっちが告ったとかはあるの?」

「それは、私の方から……」

「へえ、それは意外だね、こんな奴の何処を好きになったの? やっぱり顔?」

「その、初めて会った時に一目惚れしちゃって、それから裕司さんと何かしらで一緒に居る事が多くなって、ますます好きになりました」


 何故だろう、本当にそんな気持ちを抱いている訳では無いのに、言ってて凄く恥ずかしい。

 あと裕司、俺の方を見てニヤニヤしてんじゃねえ、気持ち悪い。


「お待たせいたしました、こちら、ミニシュークリームとアップルティー、クリームソーダ、コーヒーになります」


 そんな事を話しているうちに、頼んでいた物が来た。

 僕の頼んだをシュークリームを一つ取り、口に入れる。

 しっかり目の皮の中に、これでもかとギッシリと詰められた、生クリームとカスタードクリームが口の中に溢れてくる。

 今の気持ちを一言で表すならば、幸せ、だ。

 しかも、その幸せの箱は、まだまだお皿の上にたくさんある。

 それを思うだけで自然と笑みがこぼれてくる。


「あはは、本当に美味しそうに食べるね」

「はっ」


 人前なのに思いっきり顔を崩していた。ヤバイ、めっちゃ恥ずかしい。


「ゆ……葵がこうやって幸せそうにお菓子食べてるのを見ると、こっちまで幸せな気持ちになってくるんだよな」

「そうね、葵ちゃんの表情を見ると本当に美味しいんだなって伝わってくるわ。葵ちゃん、一つだけ貰ってもいい?」

「ど、どうぞ……」


 気を紛らわす為に、一緒に頼んでおいたアップルティーに手をつける。


「ところで、二人はもうキスはしてるの?」


 思わずむせる所だった。


「な、ななな、何をですか?」

「だから、キスってもうしたのかなって」

「し、しししてません!」

「おいゆり姉、ゆ……葵が困ってるだろ」

「えー、気になるじゃない」

「そういうゆり姉はもうキスしたのかよ?」

「えっ、勿論してるに決まってるでしょう、最近のカップルの間では大流行してるもの」

「えっマジで?」

「ほら、裕司も男を見せなさい」

「え、えっと……」


 マズイ、この流れは……


「……あ、葵、いいか?」


 予感的中である。


「い、いや、えっとそのほらあの、ま、まだ私達には早いっていうかなんていうか」

「キスに早いも遅いもないわよ、私の事は気にしないでいいから」


 いやめっちゃ気になるんですけど。

 っておい、裕司、無言で顔を近付けるんじゃねえ、このままじゃマジで……

 間近の裕司と目が合う。

 この目は……かなり真剣な目だ。

 ……一体どうすれば。

 僕の出した答えは……


「ご、ごめんなさい!」


 裕司を無理矢理引き剥がす。


「や、やっぱりその……」


 無理だ。いくら友達の頼みであって、彼女のふりをするべきであっても、それだけは駄目だ。

 もし裕司とキスをしてしまったら、明日からどんな顔をして裕司と会えばいいのか分からなくなる。

 友達としての関係も、完全に壊れるだろう。


「……そうね、キスをするかどうかは人の自由だものね。ごめんなさいね葵ちゃん、葵ちゃんの気持ちも考えずに」

「い、いえ、大丈夫です……」


 また、他愛ない話に戻っていく。

 でも、僕の頭の中は、至近距離に来た裕司の顔でいっぱいだった。




「……雪、今日はありがとな」


 その後、特に事件も起きずに百合花さんは先に家に帰って行った。


「裕司が顔近づけて来た時はどうすればいいのか分からなかった」

「……ごめん」

「……クレープとは別に、今度奢ってくれたら許す」

「……ありがとう」


 僕と裕司の間に、微妙な空気が流れる。


「……じゃあ、俺もう帰るな」

「……うん」


 逃げるように去っていく裕司。


「……はあ」


 思わず、ため息が出た。




「……ただいま」


 また、深川さんの家で着替えさせてもらった後、無事家に帰り着いた時はお昼を過ぎていた。

 階段を上がり、自室に入って布団にダイブする。


「……はあ」


 なんかもう色々と疲れた。

 あの場面がフラッシュバックしてくる。

 目の前に迫る裕司の顔……


「……ああ、もう!」


 寝よう、寝ればこの変な気持ちも綺麗さっぱり消え去るだろう。

 そう思い、掛け布団に包まってから、意識が暗転するのにそう時間はかからなかった。




 この時の僕は、まだ知らない。

 あの後、何度も裕司の彼女のふりをするようになる事を。

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