親友
あれから、好きな人はいなくなった。
私はどちらかというと一目ぼれしやすいタイプ。
彩花ちゃんとは全く逆なんだ・・・。
彩花「でねー!聖也がねー!・・・って、聞いてるの?」
ひより「あー。うん。それで?」
彩花「うん!それで、聖也が花をくれたんだよ!!」
ひより「へ、へー。そんなんだー。羨ましいよ」
彩花「え?羨ましいって?」
ひより「えっとー。私ね。好きな人いなくなったんだぁー。」
彩花「えっ!?何で!?あんなに拓哉のこと好きだったのに・・。」
さすがに理由まで言えないな・・。ここは嘘ぐらいついてもいいよね?
ひより「何か、飽きちゃって。」
彩花「そんなもんかー。新しく好きな人ができるといいね!」
ひより「う、うん・・。」
ハァ。きっと今ので私への好感度が下がっただろうな。
彩花ちゃんに協力してもらってたのに・・
ひより「じゃあ、今度は私が応援するね!」
彩花「ええー!力強い味方ができたっ!」
ひより「ううん。恩を返すようなもんだって!」
彩花「そっかー。ありがとね!・・あ、もう授業始まっちゃうよ!」
ひより「あ。じゃ、またね!」
・・・・・。席に着いたはいいけど、きまずい。
むこうは何とも思ってないんだろうなぁ。こっちの気も知らないで!
拓哉「次の授業なんだっけ?」
ひより「予定帳見れば?」
拓哉「・・・。怒ってる?」
ひより「別にっ。」
拓哉「あ、そう。」
あーあ。もっと喋りづらくなっちゃった・・・
ま、どうせもうすぐで席替えだし。いっか。
ーー授業が終わり、昼休みへーー
ひより「あれっ。無い!!」
拓哉「どした?」
ひより「中庭で鉛筆削り落としたみたいで・・。」
拓哉「ふーん。そっかぁー」
ひより「あー!最悪!絶対中庭だ!」
拓哉「ほい。これやるよ」
ひより「え?でも、この鉛筆削り拓哉のでしょ?」
拓哉「いや、俺兄ちゃんの使うから。ほら2個あるし・・。
一個お前にやるよ。」
ひより「え。じゃあ、ありがとう」
・・・。これだから拓哉は嫌なんだ。
好き勝手で人の心をあっちこっち振り回して。
もう少し好きでいたかったな。拓哉のこと。今も若干好きになりそうだけど。
でも、諦めるしかないんだ。それで彩花ちゃんの恋を応援するんだ。
それが親友ってもんでしょ!!
タイトルを少し変えていきます。勝手ながらすみません。