優しい女の子と醜い男のお話
どこか遠い町のはずれの小さな病院の病室の窓から、ひとりぼっちの少女は、死の前夜に、たったひとつ、神さまにお願いをした。
「どうか神さま。シイにお友達を下さい」
美しい三日月の夜だった。
月光の照る薄暗い牢獄に、美しい顔と醜い心を持った若い男がいた。明日死刑台に立つことになるその男は、月を見上げ、月に祈った。
「どうせ死ぬ運命にあるのならば、殺人鬼としてでは無く、人としての死がほしい」と。
二人は儚い願いを胸に、眠りに落ちたのだ。
「どうか神さま。シイにお友達を下さい」
美しい三日月の夜だった。
月光の照る薄暗い牢獄に、美しい顔と醜い心を持った若い男がいた。明日死刑台に立つことになるその男は、月を見上げ、月に祈った。
「どうせ死ぬ運命にあるのならば、殺人鬼としてでは無く、人としての死がほしい」と。
二人は儚い願いを胸に、眠りに落ちたのだ。