~ショウタイ~
ちょっとしたミスとかは見逃してください
初めてなもんで
でもおもしろいとは思います
最後の最後が
途中で萎えないよう頑張るんで応援してください
…
目の前は黒…
真っ暗視界に
長く浸っていたようで
やっと状況に頭が
ついてきた…
そんな『僕』…
…
名前は何だったろう…?
歳は…9?
小学校四年生の…はず…
席は…
あっ、窓際の一番後ろだ
いや…その隣……?
…やっぱり違うよ
窓際だ
そして…『僕』の名は…
1.くらすめいと
タケモト ナオト
「竹本 直人だろ!?」
びくっ!僕の体がこわばる。
「死んでも幽霊になって現れるらしいよ、あいつ」
ユウスケ
大きな声で雄介くんが話している。
「まじかよ!」
ケンタ
健太くんが反応する。
周りの取り巻きもそれぞれの反応を示す。
しかし、その声の裏には好奇心と高揚感が見え隠れしているようで気持ちが悪い。
アンドウ リュウヤ
『僕』の名前は安藤 竜也。
席は窓際の一番後ろだ。
視界がふさがっていたのはなんてことはない、『僕』はうつぶせていたのだ。
雄介くんらの話している竹本直人くんとは、去年自殺したクラスメイトである。
理由はいじめ。
…のはずだが、当の本人達があの反省の無さである。
竹本くんはあの世で地団駄踏んでることだろう。あまりにも哀れ。
彼の席は『僕』の席の隣だった。
小学校の休み時間は元気有り余る声が飛び交い正直うるさい。
だが、そんな中でも雄介くんの声はよく響く。
彼はクラスメイトの中心でもあった。
「そこでさ~…」
と雄介くんが言うと、みんなが顔を寄せ合いひそひそと話ている。
「なあっ!どうする?」
また大きな声に戻った雄介くんがそう言うと。
「え~」
とか
「いいなあ!」
とか、今度は賛否両論で、それでもまだ、楽しんでることは感じ取れる。
「じゃあさ…」
雄介くんが言いかけたとこでチャイムが鳴り、バタバタと急ぎ足で皆が着席する。
一人遅れた健太くんを軽く注意しながら、先生が教室にやって来た。