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ラブレター  作者: 面映唯
親愛なるあなたたちへ
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 お前達が食べていたのは、地下に入った人間の肉だ、と言ったらどうする。この間まで隣で生きていた奴のひき肉を麺状にしたものだ、と言ったらどうする。


 想像したか? 人の皮を剥ぐところ――人の肉が潰れていくところ――。悪寒が走ったか? それが人間の価値だ。魚を三枚におろしても何も思わないだろう。虫を潰しても何も思わないだろう。潰れた死骸、黄色や緑の体液を見て気持ち悪いと思う。そりゃそうだ。人間の血は尊い深紅。赤くない血筋には軽薄。尊い血筋を奪おうとする奴は根絶やしにせねばと、蚊を潰すことに躊躇(ためら)いはない。


 外野は傲慢だと言うかもしれない。


 だが、自己肯定は生き永らえるために必須だろう。


 程度の問題?


 そうだ。隣の芝生。お前が枯れてみたら隣の芝生が青くなるんじゃないか? 主人はちょいとばかし口が悪いだけの人になるんじゃないか? そしたら主人の口がもっと悪くなるんじゃないの?


 主観が存在する以上、皆、青くなれない。


 命がそこに在る以上、削られ、奪われる。


 ちゃんと理由があるんだよ、人間よ。ただ、ひとつだけ謎を残して。


 どうしてだろうな。私が字幕を見ずに済んだ理由――どうして字幕を知っているかって? どうして人の言葉を操れるかって? どうしてこの島の人間は狼の言語を得ているかって? 翻訳じゃ伝わらないからだよ。それなら狼が人語を習得するか、人間が狼語を習得するかのどちらかでいいんじゃないか。互いが互いの言語を得る必要はないだろう。


 わからん。


 そういうものだからだろうきっと。


今どきの子たちは、ラブレター渡したり、渡されたりしているのだろうか。

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