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村に入れぬ訳2

 強くなったといえばもう1つ思い出した。


 スキル魔物交感力、スキルスキル借用術、というものをショウカイは新しく手に入れた。

 まさか新しいスキルを手に入れられるなんて思いもしなかった。


 ゴタゴタしていたからすっかり確認することも忘れていた。

 コボルトの処理をシズクに任せて待っている間に思い出したスキルを確認する。


 ファンタジーな小説やなんかなら重宝しそうな鑑定スキルを半ば死にスキルにしている気がするが正直相手のスキル覗いたところで羨ましいだけだからな。


『魔物交感力


 非友好でない魔物に対して好意的な印象を与えることのできるスキル。

 好感度が高いほど高い効果を発揮する』


 なるほどと思った。

 やたらとワチカミがべたべたしてくる理由はこれだったのかとすぐに分かった。


 もっと魔物と仲良くなれるスキルだ。

 非友好でないとから好意的な印象とかふわふわしてるので効果のほどは分からないがワチカミを見ていれば意外と効果はあるのではないかと思う。


 もしかしたら門番さん、つまりはドラゴンにもそのような効果があったのではないか。

 なんかやたらと好意的になってしまう的なことを言っていたような気がしないでもない。


 しかし重要なのはそちらの方ではない。


『スキル借用術


 従属させた魔獣のスキルを1つを借りることが出来る。

 スキルを借りている間魔獣はそのスキルを使えなくなる。

 使用時間は1時間、クールタイムは1日』


「うむ……」


「何をジッと見ているであるか?」


 他の人、今回の場合は他の魔獣から見たらショウカイはジッと空中を見つめているだけのように見えている。

 それでいて首を傾げたりするものだからいつの間にかみんな不思議そうにショウカイを見ていた。


「ん?


 ああ、スキルを確認してるんだよ」


「ああ……スキルの確認……スキルの確認であるか!?」


「そ、そうだけど?」


「えっ?


 スキルを確認できるであるか?」


「うん」


「ビビ、ビックリである!」


「えっと、何が?」


「スキルが見れることにである!」


「…………そうなの?」


「普通スキルは分からないである。


 なんとなくこれが出来るってわかるぐらいで目に見える形では知り得ないである。


 人間は方法があると聞いたことがあるであるが……」


 そういえばとショウカイは思い出した。

 スキルに関しては詳細鑑定であれば自由に人のも覗き見ることも出来るが、鑑定では許可がなければ見れない。


 あとは教会や冒険者ギルドにあるスキル鑑定装置なるものがなければスキルは分からないらしい。

 ショウカイは詳細鑑定がスキルの成長も知らせてくれたが他の人はそんなこと分からない。


 何となくの感覚でしか分からず、お金を払って自分のスキルを見てもらう必要があるのだ。

 同様に魔物も自分にどんなスキルが備わっているのか知らない。


 人間よりも本能的なところが優れているので大体の感覚で持っているスキルとその活用をすることができるのだ。

 人間も生まれ持ったスキルなのである程度活用できるが知って使うのと知らないのでは雲泥の差である。


 ショウカイはすっかり忘れていたけど詳細鑑定スキルは他にバレると狙われる恐れすらあるスキルなのであった。

 スキル鑑定官は魔法による契約で絶対に口を割らないことになっているので人のスキルが勝手に言いふらされる心配はない。


「流石ショウカイ様であるな!


 そのようなスキルを持っているとはお見それしたである」


「あんまり使ってないスキルだけどな」


「なぜであるか!


 敵を知ればそれだけ戦いを有意に運べるである。


 スキルがわかれば相手の戦い方や狙いがわかるかもしれないであるよ」


「なるほど……」


「他者の情報を盗み見るのは気がひけるかもしれないであるが敵なら構わないである」


「確かに……そうかもな」


 ジュードのスキルなんか見てみれば良かったとショウカイは思う。

 それで対策が立てられるかは別だけど知らないよりは何かができたかもしれない。


 持っているものを全部活用してこなかった。

 ショウカイは少し反省した。


「それで何を見ていたであるか?」


 シズクが魔物の消化を終えたので歩き出す。

 急ぐ旅ではないが魔物に時間を取られたのでちょっと急がないと村につかないで野宿になってしまう。


「増えたスキルを確認していたんだよ。


 前に増えたんだけどすっかり忘れていたことを思い出したんだ」


「……もう驚かないである。


 何か良いスキルを手に入れたであるか?」


 本来スキルもそう滅多に増えるものでもない。

 ただこのショウカイという人間が常識の枠で捉えることのできないものであるとシュシュは思った。


 魔物と旅していること事態おかしなことなので、もはや一つ一つのことに驚いてはいられないのである。


「まあね、ちょっと気になるスキルを手に入れたんだ」


 ショウカイはシュシュにスキルについて説明する。

 スキルのことをベラベラと誰かにいうのは良くないことだけどみんなになら教えても構わないだろう。


「ふむふむ……聞いたこともないスキルであるな。


 それはきっとショウカイ様の職業が生んだスキルであるな」

最後まで読んでいただきましてありがとうございます!


もし、少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、

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評価ポイントをいただけるととても喜びます。


頂けた分だけ作品で返せるように努力して頑張りたいと思います。


これからもどうぞよろしくお願いします。

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