表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/340

閑話・ちなみにここに

「なんでお前ここにいるんだ?」


 ワチカミは不思議そうな顔をしてシズクを見る。


 かなり影の薄いシズクだったのだがテラリアスナーズの血を摂取してからというもの体の調子がおかしかった。

 本来知恵のないと言われているスライムのシズク。


 ショウカイに感謝する程度の知恵はあるのだけれどノワールほどの知恵もなく、ノワールのように主張することもなかった。

 スーハッフルスの時はノワールと一緒にお留守番してるだけでもそれなりに満足だった。


 ノワールが進化に入ってからは山岳地帯でも一緒にいたのだけど目立ったことはしていなかった。

 そしてショウカイがテラリアスナーズの森に行く時にはシズクは付いて行かなかった。


 ショウカイが忘れていたというのもあるのだけどシズクが隠れるようにしていたことも大きかった。

 それに気づいたワチカミはシズクを連れてきたのだけれど、シズクは隅で動かない。


 話しかけても突いてみても反応はない。

 必要ならショウカイが呼ぶだろうと思っていたのだけど忙しいのかずっとシズクは隅にいたままだった。


 ショウカイは先にテラリアスナーズの血を摂取して気を失ってしまったので知らなかったのだけどシズクもテラリアスナーズの血を摂取していた。


 以来というものシズクの様子はおかしかった。

 元々分かりやすい感情以外にはシズクは分からない魔物であったのだけど動きは少なくなっていた。


 誰にも分からない変化。


 ノワールだけではない変化がシズクにも訪れていた。


「ほら、飯持ってきた……っていないし」


 なんか食べさせれば元気になるかもと羽をむしったカラスを持ってきたのであったがワチカミが戻ってきた時にはシズクはちょうどショウカイに呼び出されていたのであった。


「なんか、シュシュもミクリャもいねえと寂しいな」


 今までどちらもいなかったはずなのに。

 それなのにいつの間にか転がり込んできて、ショウカイまで時々来始めた。


 賑やかでこんなこと初めてだった。


 多少退屈だと思ったことはあってもこんな風に寂しいと感じることは今までなかった。


「早く帰ってこねーかな?」


 ショウカイの従魔でもないのにちょいちょい旅に出るシュシュが何だか羨ましく思えてきたワチカミであった。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます!


もし、少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、

ブックマークや高評価、いいねを頂ければ幸いです。


評価ポイントをいただけるととても喜びます。


頂けた分だけ作品で返せるように努力して頑張りたいと思います。


これからもどうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ