このクラスは問題がある。Part,1
「つまりだ、茎や根が太くなるのは形成層で細胞分裂があるからだ……ここまでで質問あるか?」
黒板に版書をしていたてを止めて、クラスを見渡す。
スッと、一人の女子生徒の手が挙がった。
「……月菜。なんだ?」
「ねぇ、一輝?どうして生徒が授業をしなきゃいけないの?先生の仕事でしょ、教える側にたつなんて」
クラスの他の三人が同時に首を縦に振る。
そう、このクラスには先生がいない。なぜなら……
「仕方ないだろ。俺らより頭がいい先生がいないのと、俺らの方が知りすぎているもんだから、自分達で教え合う形になったんだろ。……学費も免除されてるし、理科の質問は無いな」
このクラスのメンバーは伝説のSクラスとして、集まったメンバーだ。
全員、入試テストで満点。
だが、授業初日に俺らが逆に先生を教える立場になってしまい、先生が泣く泣く自粛。
校長先生が飛んできて、自分達で授業を行うように免じたのだ。
それぞれの得意教科が分かれていたのもあり、担当はすぐに決まった。
理科は俺、荒路 一輝が担当。単に、理科が好きで家にも実験器具があり持ってこれるので、就任。
英語は、実河卓 月菜が担当。月菜は、大手企業の娘でよく国際的なパーティーにも参加しているらしい。もちろんそのときに英語が必要で小さい頃から叩き込まれたらしいので就任。
国語は、青木 紗也が担当。古文が特に大好きで、古文が好きな人が他にいなかったので即就任。
社会は、橋本 海空。単なる飛行機マニアで、いろんな地域を旅するのが好きらしい。兎に角、いろんな地域について知っているので就任。
数学は黒雲 涼。厨二病をこじらせている為、それ以外の教科の説明ができなさそうなので就任。実際に、社会を説明させると
「この地域は、俺がかつてアルファルトとして活躍した、戦地……」
などと言い出す始末なので、数学なら……という成り行きだ。
こんな感じで担当は決まり、日々自分達で五教科を教えあっているのだ。副教科は、皆で話し合って適当にやっている。
学校側も俺たちが毎回の定期テストで満点をとっているので、結果オーライとなっているらしいが……
このクラスには個性がありすぎる。
どうも、星巻 洸一です。
この度は読んでいただきありがとうございます!
語彙力のない星から来たものですので、少し分かりにくいかと思いますが、これからもよろしくお願いします。
次回は、3月23日の19:00に掲載予定です。