8話 残酷
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「奈緒ちゃんはあの頃大親友がいたんです。」
「名前は羽田 春香
2人はいっつも一緒にいて一緒に過ごしていたの」
「あの日までは...」
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とある日奈緒はお母様に呼ばれた
「ねぇー奈緒」
「殺して欲しい人がいるんだけどさぁー」
「な、なんですかお母様...」
「あなたの同じクラスの羽田 春香を殺してきなさい」
「え?」
「殺さないとどうなるかわかってるわよね??」
「...はい」
そして私はいつも通り登校した。
いつも通り...
いつもと変わらないように...
それなのに...
「奈緒大丈夫?」
「え、え?」
「顔色があんまりよくないから...」
「だ、大丈夫よ!!」
そう言ってみた...
でも
(顔...見れない...)
謎の罪悪感しか感じることが出来なかった
「いつも通り...いつも通り...」
「神崎大丈夫か?」
先生も気づいていた。
私が大丈夫じゃないことに...
「だ、大丈夫です!」
でも私は大丈夫そうに振舞った
(そうよ...いつも通り...いつも通り殺せばいいのよ...)
(いっつもやってたじゃない!)
(それなのに...どうして......)
「なんで手が震えるの...」
昼休み
「......」
「奈緒...何かあった?」
「関係ないし」
「愚痴とかなんでも聞くよー!」
「私たち1番の友達でしょ?」
(友達...)
「あのね...実はね...」
「私人を殺してたの...」
「お母様の命令で...」
「うん。」
「でね...次は春香を殺さないといけないの...」
「うん。」
「じゃあ」
(え?)
「殺していいよ。」
「だって私たち」
(なにいって...)
「友達でしょ?」
「はる...か...」
「なに...言ってるの...」
「奈緒が殺してくれないなら私」
「屋上から飛び降りてやる!!」
「春香...?」
「まって!!」
2人とも屋上へ
「急にどうしたの春香!!」
「あなたには分からないでしょうねぇ!」
「お前と関わってから私は隠れたところでいじめを受けるようになった!!」
「すべてあなたのせいよ!!」
(春香はお母様に操られてる...!)
「春香!みんなはこんなこと望んでいないよ!!」
「は?望んでいないとか関係ないし」
「これはすべて私が死にたかったから...」
「じゃあね」
「春香!!!!」
「あぁぁぁあぁああぁぁぁぁあああ」
私のお母様の能力は人を少し操ることが出来る。
そのおかけで私の友達は母に操られて自殺している。
私は母が憎かった
それから私は母の命令をすべて無視した。
その後...私とこっそり付き合っていた彼氏まで操られて殺された..
しかも春香のように......
ーーー
「って感じです...」
「...」
「ま、まあ...暗くなるのもわかります...」
「そのくらい辛いことですから」
「ってもうこんな時間!」
「紗枝ちゃん!帰らなきゃ!」
「さ、さえちゃん!?」
「え?あ、はい!!」
「それじゃあまたあしたー」
「さ、さようならぁ...」
「ってかまだ4時じゃん...」
「明るいじゃん...」
そして1週間くらいたった頃
「凛!退院おめでとぉー!!」
「大変だったんだけど...」
「ご、ごめんごめん...」
凛はやっと退院することとなり...
いつもの学校生活に戻った。
「えぇと今日は...」
そして気づいた時には
「5月!?」
そう。5月になっていた。
ーそしてー
ー体育祭まであと33日ー