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天地を喰らう 〜徐庶の微妙な冒険〜

 シナリオもメリハリがないというか、ただ戦闘が延々と続く印象。黄巾賊倒した。次いで董卓討伐。次に袁紹討伐。次、赤壁。次、荊州平定。次、入蜀。呉討伐で魏討伐。勝利の余韻に浸る間もなく、次から次へと開戦するので正直、うんざりしてしまいます。

 製作側もこりゃアカンと思ったのか、劉備が「いくさ、いくさのまいにちでつかれているだろうが、よろしくたのむ」とかなんとか言って、プレイヤーを労ったのにはさすがにたまげました。ゲームでそれをプレイヤーに自覚させちゃアカンでしょ!

 ここらへん、2では随時イベントを挿入してドラマティックな展開にしています。しかし本作はそれが無いため、いまいちドラマの盛り上がりに欠けるのです。


 盛り上がりに欠けるといえば三国志の名場面も淡々と進行してる感が拭えません。

 本作には徐庶が登場し、劉備との別れも再現はされているのですが、これも特に感慨を覚えるようなイベントはなく、曹操に母親を人質にされたからもうやめます、ってな具合。三国志では屈指の名場面のはずなんだけど、ふーん、っていう感想しか持てません。


 しかもこの徐庶を味方に引き込む動機がまたすごい。ストーリを進めるため、別のエリアに行かなきゃなんないんだけど、橋の上で通せんぼしてる女がいるんですね。しかもこの女が「ジョショさまジョショさまジョショさまー。ああ、ジョショさまにあいたいー」とか言ってる頭のイカれた女。この女をどけるために徐庶を仲間にして、連れて行けば「あっ、ジョショさま! どうぞおとおりください」と言って道を開けるというワケの分からぬイベント。このあたり、もうちょっとなんとかならんのかなー、とか思ったり。


 そういえば徐庶は作中「単福」という偽名を使ってますが、大抵の三国志の読み物では「ぜんふく」と、ルビが打たれてます。一方、本作では「タンフク」と、表記されてます。筆者も「たんふく」だと思うのですが、後に大抵の読み物で「ぜんふく」だったので小首を傾げました。

辞書で調べても単をぜんとは読まないようです。劉禅なんかもいるけど、これは明らかに字が違います。もともと徐庶は単家ぜんけという低階級層の出身で本名が福なので単福と名乗ったというのは三国志通の間では常識なのですが……その単家にしてもなぜ「ぜんけ」と読むのかよく分かりません。

 ネイティブな発音かなとも思いますが、中国語に詳しくないのでサッパリです。もしそうだとしても単だけ「ぜん」と読むのは不自然です。筆者としてはゲーム、天地を喰らうの方が正しいと思うのですが。これはちょっと調べてみる必要がありそうです。

(更に細かいことを言うと元々、単福の方が通り名だったようで、殺人を犯して逃亡するために名乗ったのが「庶」とも言われており、実は「徐庶」の方が偽名である可能性が高いのですね。諸説ありますが)

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