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夢の奥で  作者: 関根ゆい
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16/21

夢の奥へ 2

更新が少し遅れました!

そして短めです。

 その頃から気がつきはじめたのだけど、僕たち二人の姿は他の人には見えていないらしい。


 …幽体離脱?夢?現実?

 ここの中では、体もへいきだし…

 まぁ、どうでもいいや。とにかく、僕と女の子はお兄ちゃんの後を追ってみた。


 予備校のビルは僕も行くのははじめて。合格、やら、成功、って文字がそこらじゅうに貼ってあって、正直息苦しい。

 お兄ちゃんはこんなとこに高1の頃から通ってたのかぁ。両親は、僕にも来春からは通うように促してるし、僕もお兄ちゃんみたいになりたいから通うつもりではいるけど、本当は放課後は家にいたいたちだし通信教育かなにかで済ましたい。


 お兄ちゃんはまっすぐオープン机の自習室に向かう。僕と女の子はお兄ちゃんの右隣と左隣にそれぞれ着席した。

 僕は学校の鞄から手頃なテキストを出してとりあえず読むふりをする。

 高校2年生の教科書は難しすぎて、正直全然わからなかった。


 お兄ちゃんはずっと模試の直し。

 そんなに難しいのかな?と、そっと覗き込むと、見えるのは何度も何度も消しては書いた跡の残るノートが見えた。

 数学。

 お兄ちゃんの解答は消し跡が目立って、フリーハンドのガタガタの図はいまいちセンスなくて…でも、やっぱり美しかった。でも、お兄ちゃんのくやしなみだに浸かっていた。


 数学の直しを終えると、お兄ちゃんはやっと顔を上げた。そういえば、お兄ちゃんの横顔を食卓以外で見るのは久しぶりだ。昔は僕とお兄ちゃんは横顔がそっくりだとみんな言ったけど、今はどうなんだろうね。

 彼はすごく疲れた顔をしていた。ケータイをポケットから取り出しぱくんと開くと、何か操作してまたポケットにしまった。そして、机の上を少し整理すると、突っ伏してしまった。


 とても疲れていたのだろう、お兄ちゃんはすぐに眠ってしまったようだ。その途端、僕もぐらりと眠気に襲われる。現実のようにまた体調が悪くなってきたのだろうか?

 

 (あなただけで行っといで…私は待ってるから…。)

 席が離れているんだから聞こえないはずの女の子のささやき声が耳元でしたことまでしか覚えていない。


 次に目を開くと、そこはまた、高校の教室だった…。


 

夢の奥へ 3に続きます!

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