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伝説の始まりは現実の終わり  作者: 一ツ柳八重
アンダーグラウンド
3/49

LTS(ルーキーズトレーニングスクール)にて

第三話です。

何度か書き直しながら書いてますけどうまく書けてるか不安です。

それでも楽しんで読んでもらえたら幸せです。

 手を引かれて数十分経った。

 今目の前にはガラスで出来た大きな建設物がある。

 太陽の光を反射して幻想的な輝きと、下から見ても分かるくらいの螺旋状のガラス細工が天まで延びていた。

「ついたぞ」

「ええっとここは……どこですか?」

 やっと手を放してもらえた事と、痛みから解放された事で気持ちが緩んだ。

 ゴツ男さんは僕の手を放した後、腕を組み誇らしげに言ってきた。

「ここが我々の本拠地のルーキーズトレーニングスクール……LTSだ」

 ここにも学校があるなんて……。

 ルーキーズと言うから、初心者の育成学校なイメージを受けた。

「気が付いたか? そんな顔をしてるぞ。文字道理の意味だ」

 やっぱり。

 ここは学校で間違い無いらしい。

 今日は学校に行かなかったことが、こんな所で来ることになるとは思わなかった……。

「あ、あの……僕は初心者じゃない……んですけど……」

「おおっと、悪かった。ここはルーキーズとは書いているが、実際は役所みたいなもんだ」

 つまり……学校じゃない?

 でもさっきは文字道理の意味って……。

「まあ、入ってみたら分かる。今回御嬢さんを連れて行くところは、ここの八階にある俺たちの研究所だ」

「!?」

 その言葉を聞いた瞬間、後ずさりをした。

「どうした? エレベーターで上がるから楽だぞ? なぜ後ずさる」

 何故って言われても……。

 背中から冷汗が流れていた。寒気までもしてきて震える始末。

「そ、その……僕は高所恐怖所で」

「なんだ、そんな事か。なら大丈夫だ。俺が居る」

 ゴツ男さんは怖い顔を近づけてきて、悪趣味な笑い顔を浮かべると、僕の事を肩に担ぎだした。

「ちょ!? お、降ろして! 本当に駄目なんだってば!」

「暴れるな。一瞬だ。何死にはしないから、大人しくしとくんだな」

「お、お願いだから止めてーーーーーーーー!」

 そう騒いでいても全くの無意味。

 ゴツ男様はかなりの怪力でがっちりとホールド。

 女の体の僕が勝てる訳もなく、ただ足をばたつかせて肩を叩くだけしか反抗できない。

 そんな虚しい抵抗をしているうちにエレベーターホールについたらしく、到着音が聞こえた。

「お、お願いします……。体はいくら触っても構いません。ですから、どうか高いところは……」

「そんなこと言うなよ。仮にも女の子なんだろ? 体は大切にしろ」

 そう言われて一瞬で冷静になって周りを見渡した。

 何人もの人がこちらを見ていて、所かしこで囁いている人も見える。挙句には笑いを堪えている人まで……。

 街になんかこなければ良かった。

 そして、エレベーターのドアが閉まり視界が遮られたと同時に動き出した。

 少しずつ上がっていく感覚と、足がついてない不安定さに体が落ちていってるような錯覚も来て吐きそうになるのを堪えた。

 外の風景なんて楽しむ余裕もなく、気を失う寸前まで来たとき……。

「着いたぞ。ここだ」

 ゴツ男さんはそう言って、僕を抱えたままエレベーターを降りた。

 僕は意識が無くなるギリギリの所だったのもあって、何が起きているのか分からなかった。

 ゴツ男さんは何処かの壁と思う所で止まってノックをした。

「俺だ。錦戸だ。開けてくれ」

 このゴツ男さんは錦戸と言うみたい。

 朦朧としている中で錦戸と言う単語だけを聞き取っただけでもう殆ど意識を保てる自信が無くなってきた。

 錦戸さんは壁が開いたらしく、中に入って行った。

「ほら、大丈夫か?」

 やっと解放されて床に脚をついた僕はいきなりその場に倒れ込んだ。

「お、おい!? どうしたんだ?」

 錦戸さんは、慌てて体を起こしてくれて近くの椅子に座らせてくれた。

 部屋は広々としていて、真ん中には楕円形のテーブル。入ってきたと思われる場所の隣には液晶状のボードが置いてあるだけだった。

 自分の居る反対側にも部屋があるらしく、その中から何かの気配が感じる。

「少し待ってくれジジィを呼んでくる」

 そう言い残して錦戸さんは奥の部屋に消えて行った。

 ちょっと待って。僕今どこに居るんだっけ……。街に来て……腰抜かしてゴツ男さんに連れられて。短剣を見つけて詐欺を未然に止められて……。そ、そうだその後地獄に連れてかれたんだ……。錦戸さんに。

今回の更新は3話、4話の更新を考えてます。

次の4話には世界の事が分かるのと、ステータスについて書こうと思っているので、こうご期待です?

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