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伝説の始まりは現実の終わり  作者: 一ツ柳八重
アンダーグラウンド
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初めての街

第2話です。

二パターンあったんですが、ここは少し由紀が成長するところだと思って、この感じになりました。

まだまだ学習の身ですので、誤字や脱字がありましたらお教えくださいです。

「ふぅ……」

 あれから、何分も歩いてやっと外壁が見えてきた。

 さっき目の前に居たスライムを倒して剣を粒子に戻す……。

 外壁の色はクリームのような明るい感じ。その周りには赤い線みたいなのが引かれていて、たまにドラゴンが体当たりや、ブレスみたいなのを何度もぶつかったり、吐いたりしている。

 その都度、ドラゴンから煙が出て少ししたら黒い靄になって消滅。

「初めて街の近くまで来たけど……あんな防犯システムあるんだ……」

 僕がこの世界に来たのは一年前……。その時はあんなシステムなんてなくて、僕の始めた村は消えた。その時はスライムも強くてなす術もなく逃げるしかなかったのも事実。

 その時の人たちは、僕の粒子を見て何か言っていたけど覚えてない……。一年も前の事だし。

 それから僕は街や村の所には近寄らない様にしていた。あの時の無力さを思い知らされて落ち込んでいただけかもしれないけど。

 僕は街に向かって歩みを進める。

 街に近づくにつれてモンスターの数が減り、赤いラインが引かれている。それも弧を描いていたり、直線だったり……。

(これ……何かの魔法陣だったりして)

壁の麓までくると、入り口は閉まっていて『御用の方は押してください』の張り紙が付いているボタンが設置されていた。

 そのボタンは黒で大体一㎝位の大きさで、いかにも自爆スイッチみたいな髑髏のマークが書かれていた。

 とりあえず押す。

 ……五分後。

 …………十分後。

 ………………二十分後。

 ……何も起きない。

 あれ……? このボタンだよね?

 何度も確認しても、ボタンはその髑髏が書かれたボタンしか無くて、張り紙も多分このボタンの近くにあるし……。

 とりあえず一回離れよう……。

 壁から離れて、他に入口が無いか探してみる。

 ところどころに居たスライムを倒しながら、歩きで行けるところまで散策したけどやっぱりあそこしか入口が無かったから戻ってきた。

(もしかしたら反対側に入口があるかもだけど……)

 簡単にしか見てないけど、反対側に行くのに一日はかかりそう……。

 壁伝いに回っていたけど、全然全容が見えないくらい大きいとしか感じなかった。

「もう一回押してみようかな……」

 何も起きないと思って再度押してみる。

 すると今度はブザー音が響いた。

「!?」

 僕は驚いて倒れ込んだ。

 いきなりの事で腰が抜けたみたい……。

 大きな振動音に、何かがずれる音。

「おや? また可愛らしい子が来たもんだ」

 恐る恐る声の方を見ると、一人の男性がたっていた。

「立てるか?」

 手を差し伸べてくれる男性の顔は見えないけど、出された手を握り返す。

「腰が抜けたのか。だからこの方式はやめろとあのジジィに言ったんだけどな」

「す、すみません……。もう大丈夫です」

 謝りを入れて、初めてその人の顔を見た。

 凝視した……。

 見上げるくらい背が高くて、頭はスキンヘッド、それに加えてサングラスに服の上からでも分かるほどの鍛えられている体……。そして今更気が付いたけど、かなりゴツゴツした手。

「気にするな。で、かわいい子ちゃんがこんな所でどうしたよ? 新人なんだろうが」

「僕は新人……じゃないと思いますけど……」

「そんなに畏まらなくてもいいぜ」

 そう言ってくれているけど……怖いんだよ!

 顔も確り見てみると余計怖さが増す。

「お? もしかして俺が怖いのか? そ、そうだよな……こんな顔だもんな……。女の子には怖がられるよな……」

「そ、そんな事ないですよ?」

「じゃ、じゃあなんで腰が引けてんだ?」

「ひっ!?」

 低い声でいきなり顔を近づけられた僕は息がつまり倒れ込んだ。

「っと、わり……怖がらせるつもりはなかったんだぜ」

「ご、ごめんなさい」

 今度は手を差し出されたのではなく、体を起こしてもらった。

「まぁ、いい。とりあえず中に入りな」

 大男……とりあえずゴツ男さんについて行く事に。

 中に入ると活気があって、たくさんの人がいた。

 女性が居たり、子供もいて……。たくさんのお店も並んでいる。

 その中で一番に目が付いた物があった。

「わぁ……短剣だ」

「お? お嬢ちゃんお目が高いね」

 お店の主と思われるおじいちゃんがそう声を掛けてきた。

「この短剣はここらじゃ有名なラグライト鉱石から作られた一級品じゃ」

「おい、爺さん……それただの鉄だよな」

「お、お主は……!?」

 おじいちゃんがゴツ男さんを見た瞬間に縮上がっていた。

「で? 初心者様を食い物にする爺さん……あそこに行くか?」

 凄みが聞いた声でゴツ男さんは中央に聳えたつ建物を指していた。

「か、勘弁してくれ……あそこにはもう行きたくないんじゃ」

「なら嘘は控えろ」

「はい……」

 そう言ってから、ゴツ男さんに僕は手を引かれて移動を開始……。

 ……手が……すごく痛い……。向こうだったらそうでもないのに。

「あ、あの……ゴツ男さん。あそこってなんなん……ですか?」

「お? ああ。あの建物な。今向かっている場所もあの建物なんだが、それはおいおい話すから待て。……それで何でそんなに苦しんでいるんだ?」

 さっきからどんどんゴツ男さんの力が増してきてる……。人ごみがすごくなるほど……。

そして痛みを感じている事も謎。

「手……手が痛いんです!」

「お? あ、すまんすまん。はぐれるとさっきみたいな輩に騙されそうでな。なんだったら肩車してやろうか? お嬢ちゃんみたいな美女なら大歓迎だ!」

「え、遠慮します……」

 それから着くまで痛みに耐え続けていた……。

読んでいただいてありがとうございます。

今回は一人称で書いてみました。前回の三人称はいろいろ大変だと感じて、いろいろ書き方を模索しようと思いました。

コメントで、前回のと今回のを比べてこっちの方が読みやすい! ってありましたらどしどしよこしてくださいませ。

それに合わせていろいろ力を付けていきたいと思います。

書き方にも得意不得意があるみたいで……。これからもがんばりますのでよろしくお願いいたします。

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