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フェノメノ ~日本サッカー架空戦記~  作者: 三輪和也(みわ・なごや)
傾世
18/59

幕間1

だいたい600文字

幕間1



(試合のあった日の夜、男子寮において。自室のベッドに座る法水好介が電話をかけている)



憂子  試合は?


好介  サッカーっていうのは単純な競技だ。二十二人の選手がボールを追いまわし、そして最後には僕のチームが勝つ。


憂子  良かった。勝ったんだ。


好介  僕の得点でね。最後のさいごでゴールできてそれでおじゃん。


憂子  どんな試合だった?


好介  そりゃ最高の試合だったさ。流石代表ってチームだった。いい選手ばかりいた。


憂子  ……選ばれる気はまだないの?


好介  本大会ってんならわかるけど、それまでははいんないほうが面白そう。


憂子  面白そうって……。


好介  別に選ばれないでも強くなれるよ。


憂子  本当強気だね。


好介  サッカーについては本当そうだと思ってるよ。今日の試合で僕が一番だって確信できたさ。


憂子  この先逆転されることになったりはしないの?


好介  そだね、プロになってさ、大勢の人が見ている前で、お金をもらってプレイするのは将来なんだから、今の活躍になんの意味もないことくらいわかってる。


憂子  (沈黙)なら今日のことも通過点にすぎないんだ。喜びすぎないほうがいいよ。


好介  憂子はいつもクールだね。新人類だね、現代っ子だね、アプレゲールだね。


憂子  途中までしかわからないけど。


好介  (ぼか)ぁ結局、勝負事で勝たないと自尊心保てない、そんな幼稚な人間なんだよんな自己分析はとっくに済んでるさ。


憂子  (笑って)そんなこと言ってないよ。応援してるよ。


好介  そっちはどう?


憂子  それはもう話すとすご~くなが~くなるよ。


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