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第二話:待ち人は刃を持って人を待つ

〜作者とのお約束〜寝る前には歯磨きをしましょう。あと、小説を読んで何か感想があったら感想をかきましょう。作者すべてがそれを望んでいます。

奴が来た


奴は私の近くを通った


だが、まだ気がついていないようだ


こんなにも近くにいるのに……


こんなにも私は気がついて欲しいのに……


………だが、奴が気がついたそのときに私は奴と刃を交えなければいけないだろう………


二、

 剣治の目は真剣そのものだった。だが、場所が場所だけになんだか力が入らない。

「まぁ、私もこっちに来てまだ間もない。大体次期当主としての実力があるものだけがここにくるということなのに君が来ることがよくわからないのだが・・・・私たちの身に危険が及ばないようにがんばることだろうね。どうにも、納得いかないことがあるから・・・・時雨君、君も何か気がついたらここに来てくれ。じゃ、僕は先に出させてもらうよ」

 一方的に話して剣治はトイレから出て行ってしまった。残された僕は何もせずに手だけを洗って外に出る。外にはジト目でこちらを見てくる美奈さんが立っていた。

「・・・・遅かったですね?」

「ま、まぁ・・・結構がんばって生み出しましたからね?今頃僕の生み出したものは旅をしているんじゃないんでしょうか?下水道あたりに・・いえ、ここは島ですから海水浴?」

 愛想笑いを浮かべて剣治のことには触れないようにする。しかし・・・・このお手伝いさんは本当にただの“お手伝いさん”なのだろうか?それにしては常人とは違う視線を感じるのだが?


「じゃ、学校は明日からありますので、今日のところは部屋に戻ってください。あ、夜は外に出ないようにしてくださいね?では、おやすみなさい」

「・・・・僕の隣のベッド寝ているあなたのお部屋はどこですか?」

 夕食は部屋で簡単なものを取ってそれで終わり。そして、そのまま美奈さんの言われるとおりにお風呂にはいって次は寝る準備をしたのだが、彼女もいきなりパジャマになった。

「いえ、部屋数が足りないのでこれは妥当な線かと・・・・何かおかしいところがありますか?あ、このパジャマでしょうか?」

 可愛いくまのプリントされているピンクのパジャマを伸ばして見せて首をかしげる。

「・・・やはり、少しばかり少女趣味だったでしょうか?」

「いや、パジャマじゃなくて・・・あ〜もういいです。静かに寝てください」

 考えていても埒が明かないし、意外とこの人には注意を払っておいたほうがよさそうだったので僕も自分のベッドにもぐりこむ。電気も消されて辺りには静寂が訪れる。

「・・・・・」

 眠ることができないのはなぜだろうか?隣に美奈さんがいるからか?ああ、羊を数えれば僕は眠ることが出来るのではないのだろうか?羊が一匹・・・羊が二匹・・・・ぐ〜っ


 僕が立っているところは闇だ。目の前にあるものは大きな扉。ここはこの学校の地下二階・・・・なぜだろう?ここがどこだかすぐにわかってしまった。



 僕は誰かに話しかける。

「・・・・・あなたが・・・・・・」

 相手は答えない。相手が持っているものは僕らの“一族”で自らが作り出す、水の刃だった。切れ味ではなく、激流で相手を引きちぎるような感じに使うものだ。相手はそれを僕に向けた。



「村雨様?村雨時雨様〜?」

「・・・・あ、う〜ん?」

 目が覚める。なにやら意外とあっさりとした夢を見たものだと・・・・思い、目を開けるとそこには見ず知らずの女性がいた。あ、そういえばここはいつもと違う場所なのだ。それをようやく頭の中で思い出して僕は返事をする。

「あ、美奈さん・・・・」

「やっと起きましたか?今日は入学式ですので、早く起きてくださいね?この学校での制服は先ほど届きましたのでハンガーにかけています。どうぞ、着替えてください」

 にこにことして僕を起こしてくれる。まぁ、こういう生活に一時期はあこがれてもみたものだなぁ・・・・悪の組織を立ち上げたときにはこういう人を入れてもいいかもしれないなぁ・・・・僕専属のメイドか・・・うへっ・・・あ〜朝っぱらから何考えてるんだろ?


 朝食も簡単なものをとって部屋の外に出る。地下から一階へと向かうときに感じた嫌な感じは今日は感じず、僕はそのまま体育館と思われる場所へと向かった。当然、先導してくれているのは美奈さんである。その途中、数人の人を見かけた。

「・・・あの方たちは村雨様のライバルです。昨日話しましたが、彼らも相当な実力者ですので気をつけてください。中には友達面で近づいてきて不意打ちを食らわせるようなことをしてくる人もいると思われますので念には念を押してください」

 美奈さんはそのような人たちに目をくれることもなく、ただ黙々と歩いていたのだった。その後ろを歩いている僕ははたから見たらきっと姉と弟として見られているかもしれない。

「・・あの、美奈さん、聞きたいことがあるんですけど?」

「何でしょう?」

「確かに他の人たちも集められているっていうのは聞いたんですけど・・・具体的にどんなことをするんですか?」

「簡単なことです、皆さんには一ヶ月間生き残ってもらうだけ・・・ああ、きちんとしたルールなどは後で説明しますので、いえ、やはり今ここで私が話すよりも体育館のほうで好調自身が話したほうが理解も早いでしょう。それにいずれ人数は減ると思いますからね」

 それっきり、黙ったままで彼女は体育館へと向かったのだった。先ほどよりも歩調を速めたような彼女に僕は一生懸命追いつくように早足になった。


 なんてことはない、ただの体育館・・・・中に入ったときに感じたことはそんなものだろうか?色々なところが壊れているところを抜かせば、だが・・・・

『え〜この度は・・・・』

 お決まりの台詞を言った後に自称校長先生(推定六十ほどの女性)は話し始めた。僕は話を聞く一方、他の人たちを見る。この世界にどの程度の数の“一族”がいるのか知らないが、とりあえず、見ておくことにした。僕の周りは美奈さんを除くと男ばかりだ。

「・・・・・ええと、ううんと・・・」

 どうやら、ざっと見て男子:女子が6:4のようだ。さっき見たのと変わんないなぁやっぱり男子のほうが多いのか・・・と思ったそのとき・・・・肩を掴まれた。

「・・・・村雨様、きちんと話を聞いていたのですか?」

「あ、はい・・ばっちりです。今の僕は集音声の高いレコーダですよ♪」

 隣に座っていた美奈さんにそういわれてとっさに嘘をついてしまった。ま、まぁ・・・どうせ長かった話だ。僕には関係のことのない話しに違いない。

『・・・では、先ほども言ったと思いますが詳しいルールを一時間後、先ほど君たちに告げた場所で行います。遅刻のないよう、お願いしますね』

 そういわれてみんなが立ったので僕も慌てて立った。

し、しかし・・・意外と大変なことになってしまったようだ。ちょうど、聞かなくてもいいと思っていたところでどうやら重要なことを校長先生は言ったらしい。それがどこかわからない・・・剣治の姿も見当たらないのでこれは万事休す・・・他人が動いたところでそれについていくしかないだろう。僕はそう思って美奈さんと共に自室へと再び戻ったのだった。

「村雨様、入学式はどうでしたか?」

「いや、どうでしたかって・・・う〜ん、あんまり僕らの高校と変わらなかったような・・・・」

「なるほど、確かに見た目はそうでしょうね。今日中にここにいる人たちは結構減りますよ♪これは私の感ではなく、年間行事のようなものですからね♪村雨様を信じてますよ♪」

 そうやって笑う彼女は何か知っているようだ。まぁ、元はこの大会?のようなものを運営している側の人間なのだし、知っていて当然なのだろう。


 一時間後、僕はルールを教えるという場所を探していた。美奈さんは途中で姿を消してしまい、僕一人で探すハメとなった。まぁ、話を聞いていなかった僕が悪いのだし、脱落したって別に構わないだろう・・・あ〜家に帰ってゲームでもしたいなぁ〜

「・・・そんなことより、頼りにしていた剣治の姿を見落としたのは痛いなぁ・・・」

 途中、剣治を見かけたので話しかけようとしたのだが・・・人の流れに流されてしまった。

その結果、今目の前を歩いているのは二人組の女の子だった。知らない女の子に話しかけるのはどうかと思ったので後をつけることにした。いや、誤解しないでもらいたいのだが、これはしょうがないことなのだ。ここ、はじめてくるところだし、迷子になって脱落なんて恥ずかしい真似を僕はしたくない。つまり、これは正当な行動なのだ。

「うん、僕はこれで正しいんだ!」

 心の中で叫んで目の前の二人組を追いかけること、数分。僕はようやく一つのクラスへと入ることができた。ここはどうやら南のほうの校舎らしい・・・



 中に入るとほとんど女子だらけだった。


 僕は入り口付近でぼさっとしていた。一人の女子が咳を一つして僕の目の前にやってきた。

「・・・男子は北側のクラスでしょう?」

「え・・・本当ですか!?」

「ええ、先ほどの話では『男子は北のクラス、女子は南のクラスに行ってください。』と言ってたわ。ねぇ、そうだったでしょ?」

 後ろのほうにいる女子たちに尋ねる目の前の女の子。当然のように彼女たちは頷いたのだった。そして、なんだか敵意を僕にむけているようにも見えないでもないなぁ・・何故?

「・・・・すみません、間違えました」

 僕はそういって出て行くと損したはずなのになんだか嬉しかった。なぜだろう?やってはいけないことをやってしまったようなこのどきどき感は?

「待って、君が行ってるほうは西の方角よ?そっちじゃないわよ?」

「あ、そうなんだ・・・」

 何をしているのだろうか、僕は・・・どうやら方角もわからないようになってしまったらしい。そろそろ、いい病院を誰かに教えてもらったほうがよさそうだなぁ・・・・

「私が教えてあげるわ。まだ、間に合うと思うからね」

 そういって先ほど親切にしてくれた人がまたもやおせっかいを働いてくれたのだった。


前書きでめちゃくちゃわかったような口を叩いてますが、それは事実だと思います。さて、連載二回目ですが、まだ話があ見えていない人もいるんじゃないかなぁと思っていますので先に補足を入れておきます。詳しくはこの話が終わって時雨たちが通っている学校のほうに話を変えてから詳しく書きたいのですが、時雨たちが住んでいる世界は少々変わっています。今のところは何の変哲のないことなのですが、実は、既におかしいところがあるのです!じゃ、順を追って説明していきますので、これからもよろしくお願いします。

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