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目覚め
「僕は最初から知っていた」
こうなる事を。こうする事を。
僕は知っていた。
生きる事は学ぶ事。学ばない人間はいない。動物だって学ぶ事は出来るのに。
僕は出来なかった。
「だからこうなったのか」
今更気付いた。
手遅れになって・・・・・・僕の歩く道には誰も残らなかった。
「なら、僕はどうしてここにいるんだろう?」
誰かの呼ぶ声聞こえる。
常に頂上に君臨する冷たき王だろうか?
決して一番にはなれない腐りし花だろうか?
気さくな心優しきチャラい彼だろうか?
笑顔が可愛い幼なじみの天使だろうか?
もう一人。僕は彼を忘れない。
そして僕は覚醒する。殺戮と恐怖に支配される教室に。