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ケセラセラⅢ  作者: 遠藤 敦子
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 社内イベントで来て以来、あれから毎週金曜日にケセラセラはハーモニーリネンサプライというクリーニング工場に行くようになった。

 タオルやガウンなどを扱う部署に所属するパートスタッフの手柄(てがら)美代子(みよこ)は、同僚たちと協力してホテルのガウンを畳んでいる。ポケットの中を検品していた際、黒い何かがポケットから出てきた。

「えっ、なにこれ?」

 ちょっとした騒ぎになる。それから、木村(きむら)静子(しずこ)が黒い何かを広げながら

「あ、これエステの紙パンツだわ!」

 と大きめの声で言う。すると誰もが笑い出した。誰がポケットにエステの紙パンツを入れっぱなしにしていたのかと思うとおかしかったからだ。笑い声に気づいた男性マネージャーが

「何が出てきたって?」

 と問いかけると、静子はそれに

「エステの紙パンツ! それも黒!」

 と返す。フロア中が大爆笑に包まれた。


 昼休みになり、美代子は同僚たちとケセラセラの列に並ぶ。ケセラセラ側のスタッフがたくさんいたこともあり、回転率が早かった。美代子はおにぎりと唐揚げを買い、静子はたこ焼きを買う。お弁当を持ってきていた同僚は追加で唐揚げを買った。ケセラセラで買って食べるのは美代子たちにとって毎週金曜日の楽しみだ。

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