表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!  作者: にんじん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/116

牛牛王


 「もうすぐモォーモォー山に着くわ。一気に山を駆け登りましょ」



 すぐ側にプリンツが居ているものだと思って私は話しかけるが、プリンツは魔牛に警戒して、息を潜めながら慎重に一歩一歩踏み出していた。


 私が派手にモォーモォー山を走っていると、魔牛の群れは鼻息を荒立てながら私に一直線に突進してきた。しかし、私と魔牛のスピードは、うさぎと亀以上のひらきがあり、私に向かって突進するが、すでに私の姿をそこにはないのである。



 「ハツキお姉ちゃん・・・わざと魔牛を興奮させて僕の元へ来るように仕向けたんだね。ハツキお姉ちゃんの修行は厳しいなぁ・・・」



 私に突進してきた魔牛は、目標を失って私の後方で慎重に行動していたプリンツの元へ誘導される形になってしまったのである。いくらCランク魔獣である魔牛だが、50頭ほどの魔牛が一気に向かってくると流石のプリンツでも楽勝とは言えない。それに、ここまで私と走って着てかなりの体力を消耗していた。


 プリンツは、50頭ほどの魔牛の動きをじっくりと観察しながら、魔牛がプリンツにぶつかる寸前のところで交わしながら魔牛の首元に鋭い爪を突き刺す。プリンツは、紙一重で全ての魔牛の突進を交わしながら魔牛を葬り去ったのである。


 紙一重の攻防でプリンツの体力は限界に達して、全ての魔牛の死体が転がっている頃には、プリンツは立っているのがやっとであった。


 プリンツの激闘を知る由もない私は魔牛の群れを抜けて、目にしたのは黒い地肌にいくつもの白斑のある体長1m50cmほどのホルスタインの姿であった。



 「あ!お牛さんがいているわ。すごく大きくて可愛い。それに、立派なお乳が八つもついているわ」



 私の数メートル手前には20体ほどのホルスタインがいた。そして、少し離れた所に、『乳液砲』を浴びて破廉恥な幻惑を見て、あられもない姿で涎を垂らしているリーゼとローゼがいたが、その姿は18禁映像なため、未成年の私の視界に入ることは許されない。



 「そうだわ。乳搾りを体験しましょ。プリンツちゃん」



 乳搾り体験、これも私が病院のテレビで見たやってみたかった1つのことである。私はホルスタインのおっぱいの下に、スライディングをするように滑り込み、テレビで見た乳搾りを試してみた。



 「確か・・・親指と人差し指で輪っかを作って根元を絞って、中指から順に絞ればよかったはずよね」



 私は初めての乳搾り体験に興奮して、自分の怪力の制御を忘れてしまった。私が中指に力を入れると、ホルスタインのおっぱいからは、全ての乳液が発射されホルスタインはミイラのように痩せ干せた姿になってしまった。



 「あれれれ???失敗しちゃったわ。次こそ成功させるぞ!」



 私の無慈悲な乳搾り体験によって、全てのホルスタインは乳液を全て発射させられて、自力では動けないほど痩せ細ってしまった。



 「あちゃーー。やっぱり素人が、適当にやっていい事ではなかったわ。お牛ちゃんごめんなさい」



 私は両手を合わせてホルスタインに謝った。



 「ハツキお姉ちゃん・・・これは次の試練ですか!!!」



 プリンツが疲労しきった体を無理矢理に動かして、やっと私に追いつきそうになった時、私とプリンツの間には、大きな白い泉ができていた。それは私が絞った乳液の泉である。繁殖期のホルスタインの乳液は濃度が高く、乳液に触れると人間は破廉恥な幻影を見て、欲望の果てにあられもない姿になって戦意を失ってしまう。もちろん、丈夫な体を持っている私に効果はなく何も問題はなかった。そして、人間でない魔獣には破廉恥効果はないが、麻痺を起こす厄介な乳液である。無敵の毛を持つプリンツに麻痺の効果はない。しかし、乳液はドロドロしていて、まるでローションのように滑りをよくしてしまう。


 プリンツは乳液の泉を飛び越えて進もべきか、それとも私からの試練と勘違いしているので、あえて乳液の泉を通るべきなのか迷っていた。


 プリンツが乳液の泉で悩んでいるころ、私の目の前に大きな牛が姿を見せた。



 「モォーモォー・モモォォー・モォーモモモォー」

 


 私の目の前に現れたのは牛牛王である。牛牛王はモォーモォー山のボスであり、愛人であるホルスタインの悲鳴を聞きつけて山から急いで降りてきたのであった。


 牛牛王は体長3mの大きな牛の魔獣である。頭には3本のツノがあり、中心のツノは50cmで左右のツノは30cmである。左右のツノは伸び縮みする事ができて人間の手のように器用に動かすこともできる。全身の皮膚は銀で出来ているので、牛牛王の猪突猛進タックルに衝突すると命はない。



 「さっきよりも大きなお牛さんが出てきたわ。目を真っ赤にして何か怒っているのかしら」


 「モォーモォー・モモォー・モォーモモー」



 私は牛牛王が何を言っているのか全く理解できない。



 「お牛さん。私はあの山に登って山彦を体験したいの」



 牛牛王は、モォーモォーと叫びならが、土煙を上げながら私に突進してきた。



 「ヨイショ」



 私は軽くジャンプして、牛牛王の突進を交わしてモォーモォー山に向かった。



 「ハツキお姉ちゃん、この状況下で牛牛王と戦えってことなんだね」



 目標物を失った牛牛王は、乳液の泉に突進してプリンツに迫り来るのであった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ