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ハンターチームの裏方仕事  作者: 鍋敷
都市編

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58/166

脱出、そして再びの大竜(小)

 食堂を出た一行を引き連れたグレンは、自分達の竜車ではない場所へと向かう。

 この施設にあ竜車や自走船がしまってある倉庫だ。

 避難する人達は四十人はいるので竜車に入りきらないのでここの乗り物に頼ろうと言うのだ。

 しかし、動くとは限らない。

 ハンターがグレンに指摘する。


「ここの乗り物に頼るつもりらしいが動かなかったらどうするんだ? 竜車を引っ張る小竜は全員食われたぞ?」


「その時は、俺達の竜車で引っ張るさ。」


「そんな事が出来るのか?」


 驚くハンター。

 エンジンがついた竜車ならこれぐらいの人数なら問題無い。

 しかし、施設の乗り物が動くのならそれに越した事はない。

 倉庫に着く一行。


「ここだな。」


「入り込まれてないよな?。」


 どうやら荒らされてはいないようだ。

 施設の職員に自走船の確認をしてもらう。


「エンジンがかかったら燃料も確認してくれ。」


「通信機も調べるか?」


「頼んだ。」


 それぞれが自走船のエンジンをかけていくと次々と音が鳴る。

 問題なく動いた事に、ハンターはホッとした。

 職員から問題なしとの報告が上がっていく。


「順調だな。」


「これでいつでも移動出来るな。三台だけ貰っていこう。」


「確かにそれで充分だな。よし、真ん中の三台に乗り込め。」


 ハンターの指示で、職員は自走船に乗り込んでいく。

 そして、護衛のハンター達もそれぞれに別れて乗り込んだ。

 最後に、グレン達のメンバーとハンターの男が倉庫の入り口を開けて真ん中の自走船に乗る。


「入り口に俺達の竜車があるはずだ。そこまで進んでくれ。」


「分かった。準備はいいな? 出発っ。」


 倉庫から自走船が出る。

 真ん中の自走船を先頭に一列で進む。

 しばらく走ると、グレン達の竜車が見える。


「よしっ、止まれ。」


 自走船が竜車の隣に止まる。

 グレン達のメンバーは自走船から降り竜車に合流する。

 既に、他のメンバーは揃っていた。

 前座に座るアリアに声をかけるグレン。


「アリア。脱出するぞ。」


「えぇ、それでどうやって移動するの?」


「そうだな、この順番で行って最後に俺達がついていく。」


「俺もそれで良い。こいつらを送るのが残された俺の指名だからな。」


 話を聞いていたハンターがそう答えた。

 生き残った者達を無事届ける事で、死んだ人達に報いたいのだろう。

 同じハンターとして、グレンは彼の意図を汲む事にした。


「それでいいならそうしよう。念のため、エリクをつける。頼んだ。」


「任せな。」


 新しいナイフを受け取ったエリクは自走船に戻った。

 脱出の準備は整った。

 通信機に連絡を取る。


「こちらグレンだ。職員とハンターの救助完了。詳しくは本人達に聞いてくれ。」


『エメリナです。確認しました。ハンターギルドが越境戦に護衛を送るそうです。そこまで頑張って下さい。』


「了解した。ただ一つ問題がある。彼らは大蛇の他に鳥竜を見たらしいが行方が分かっていない。」


『鳥竜ですって!? いや、まさかあいつが。』


 鳥竜と聞いたエメリナが大きな声を出した。

 とても慌てているようだ。

 動揺しながらもアリアがエメリナの考えに同意する。


「まったくね本当。私もあなたが考えている事と同じ事を考えているわ。」


『やっぱりそうなるわよね。』


「すまないが説明してくれないか?」


 グレン達を置いて話を進める二人に尋ねる。

 他を置いて話をしていたことに気づいた二人。

 エメリナが説明をする。


『ガーネリヤを悪く言えないわね。えぇと、分かりやすく言うと元凶発見という事です。』


「元凶?」


 思わず聞き返すグレン。

 アリアが話を引き継ぐ。


「ねぇ、そっちのハンターさん。もしかして甘い匂いとかしなかったかしら。」


「あぁ、してたな。確かその後に鳥竜に襲われたんだっけか。」


「やっぱりね。それ、鳥竜が出した匂いなのよ。」


 どういう事だと疑問を持ったハンターが頭を傾げる。

 匂いがどうしたと言うのだろうか。

 説明を続けるアリア。


「あの匂いはね、生き物を誘う匂いなの。本来は、弱い虫といった餌を引き付けて補食する時に使うの。だけど、今はとある事情で大型の生き物が集まっちゃったのね。」


「良い匂いだから、よく香水とかで使われるんだよねぇ。」


 説明を補足するカリネ。

 人間ですら魅了してしまう匂いなのだ。


『このまま放置していると、どんどん集まって来るでしょう。』


「それじゃあ、狩った方が良いのか?」


『武器が無いあなた達では乱入してきたモンスターに対処出来ないでしょう。今は皆さんの救助が先決です。』


 エメリナの言う通り、今のグレン達では荷が重い。

 危害が無いのなら戦わないに越した事はない。

 来るかも分からない相手に合わせていてわ、何も出来なくなる。

 ともかく今は脱出が優先なのだ。


「どっちにしろ脱出するしかないのよ。早く抜けてしてしまいましょう。」


『賛成です。皆さんの無事の生還を祈っています。』


 通信を切った。

 他の自走船と通信しなくてはいけないので、繋げておく訳にはいかないのだ。

 そして、他の自走船と通信を繋げる。


『出ていいんだな? それじゃあ、前進だ。』


 ハンターの合図で、自走船が走り出す。

 その後を、グレン達の竜車が続く。

 壁に沿って進み森の道に入る。

 小竜のボスの死体の横を抜け、森をかけていく。

 もちろん、コガラキの鳥も飛ばしてある。


「森の中にもいるなら警戒した方がいいな。」


「さすがのあっしの鳥でも森の中は見えないっすからね。」


 警戒をするが何も起きない。

 順調に森の道を進んでいく。

 しかし、森の道は永遠ではない。


「森を抜けるな。」


「大虎に注意ね。」


 来る時にいた大虎がまだいるのかもしれない。

 何もういない事を祈るがそう上手くはいかない。

 森の外で激しく争うような音が、立て続けにおこる。


「止まれぇ。」


 ハンターの合図で、それぞれの乗り物が停止した。

 このまま外に出たら危険だと判断したのだろう。

 その判断に感心するアリア。


「いい判断だわ。このまま任せて良さそうね。」


 竜車の通信機からハンターの声が聞こえる。

 全ての自走船と竜車に声が届く。


『このまま待とう。早く抜けてたいと言う皆の気持ちは分かるが、見つかってしまえば一巻のおしまいだ。』


「俺もそれで良いと思う。」


 ハンターの意見に同意するグレン。

 暴れているモンスターは、荒れに荒れているはずだ。

 見つかれば、襲われる可能性がある。


「流石に守りながらは戦えないからな。」


「時間はたっぷりあるんよ。」


「焦らなくていい。」


 勝手に争って勝手に疲労するのならそれで良い。

 動けなくなった時に通れば、何も問題無いのだ。

 ゆっくりと決着を待とうとした時だった。

 甘い匂いが一行を包み込んだ。


『この匂い。そうだこれだ。』


「間違いないわね。という事は。」


ぴーひょろろろ。


 コガラキの鳥の鳴き声が聞こえる。

 恐らく、例の鳥竜が迫っているのだろう。

 辺りを見渡す一行。


「何処だ? いないぞ?」


「いや、あっしの鳥は間違いなく反応してるっす。」


 見えない鳥竜に警戒している時だった。

 森の外に影が走る。

 コガラキがそれに気づいた。


「上っす。空を飛んでるっす。」


「空だと!? まさか匂いをばらまいたとか言わないだろうな?」


 慌てるグレン。

 それもそうだろう、匂いをばらまいたということはつまり・・・。

 森の外でずしーん。と、音が聞こえる。

 抜けて走る予定の先に一匹の大竜。

 グレンが叫ぶ。


「ふざけんなよっ。」


「大きさは前回程でもないんよ。でも大きいのは大きいんよ。」


「匂いにつられて来たのね。飛竜タイプの大竜。見つかると逃げるのは不可能ね。」


「はた迷惑。」


 突然の大竜の登場で、グレン達以外の人は茫然とその姿を見ている。

 大竜は見失ったか匂いを嗅いでいる。

 もはや、待つなんて行っている場合では無い。

 通信機に向けて指示を出すグレン。


「作戦変更だ。俺達が引き付ける。その間に抜けろ。」


『戦うって言うのか? 無茶だ。』


「あれよりはるかに大きい奴と戦った事がある。あれに比べれば対した事無い。」


 小さいと言っても大竜の中ではの話。

 強いのは強い。

 納得させるために誤魔化しているのだ。


『仮に問題無いとして、帰りはどうするんだよ。』


「悪いが一隻開けてもらう。この竜車なら大半の人数を乗せれるはずだ。」

 

『それなら俺も行く。』


「皆を助けるんだろ? まさか途中で投げ出すきか?」


 そう言われたハンターは黙ってしまう。

 無理矢理納得させられたハンターは、三つ目の自走船に指示を出した。

 カリネの案内により、一部が竜車に上がっていく。

 それ以外は他の自走船に乗った。

 そして、手伝っていたコガラキにグレンが指示を出す。


「コガラキは、竜車を守ってくれ。辺りを見渡せるコガラキが必要だ。」


「はいっす。でも大丈夫っすか。」


「そうだな、セシル一緒に来てくれ。」


「自分ですか!?」


 急に呼ばれたセシルは驚いて声を上げた。

 大事な場面で新人のセシルが呼ばれたのだから無理もない。

 何か考えがあるのだろうか。


「セシル、足には自信はあるか?」


「まぁ、大体は。」


「じゃあ、問題無いな。」


 疑問を持つセシルを連れて森の出口に向かうグレン。

 他のハント組もナイフを携え集まった。

 グレンも大剣ではなくナイフを腰に着けている。

 グレンが、集まったメンバーに尋ねる。


「で、お前達は大竜より早く走れるか?」


「無茶を言うんよ。」


「だが、面白そうじゃねぇか。」


「勝負。」


 グレンのしたい事を汲み取ったハント組は乗り気だ。

 理解したセシルが驚く。


「今からあれに追われるんですか。」


「大丈夫。何とかなるんよ。」


 気楽に返すシルファ。

 グレンが先頭の自走船にいるハンターに確認を取る。


「準備は出来たか?」


「いつでも出発出来る。でも、本当にいいのか?」


「構わない。それじゃあ始めようか。」


 待っているハント組とセシルの下に戻るグレン。

 五人は一列に並んだ。


「始めるぞ。作戦・・・いや、祭りの始まりだ。」ではんd


 五人は一斉に森を抜けた。

小さい大竜の攻撃力は、とてもヤバイからヤバイになるだけなんで変わらないです。

むしろ動きが早くなるので危険です。

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