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ハンターチームの裏方仕事  作者: 鍋敷
都市編

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救出。

 ハント組は偵察組に合流した。

 中の様子を見ているコガラキに声をかけるグレン。


「中の様子はどうなっている?」


「大蛇がいるっすね。何か探しているようっす。」


「もしかしたら、中に誰かいるのかもしれないな。死体でない事を望むが。」


 大蛇は、餌が生きているかいないとかは関係ない。

 ただ腹に入ればそれでいい。

 なので、現状は変わらずに人の生死は不明。


「とりあえず、倒してから考えるべきだな。行くぞ。俺の言う通りに動いてくれ。」


 ざっと、作戦を耳打ちすると門の中に入る。

 大蛇はまだ建物を見ている。

 コガラキとセシルが前に出る。


「始めるっすよ。」


「い、いつでも行けます。」


 大蛇に向けてボウガンを構える二人。

 まず、コガラキが煙玉を撃つ。

 煙が大蛇の顔を覆う。


「着いてこい。」


 グレンを先頭にハント組が隙を見て建物の影に隠れる。

 無事、隠れる事が出来ると偵察組に手で合図を送る。


「作戦開始だ。」


 今度は、セシルがボウガンを撃つ。

 大蛇の顔が煙から現れた。

 大蛇は、偵察組を見つけると舌を鳴らして威嚇をする。


「逃げるっすよ。」


「はいっ。」


 偵察組は、すかさず建物の影に逃げ込んだ。

 勿論だが、大蛇は二人を追いかける。

 大蛇が角を曲がった瞬間だった。


「ふっ、まんまと誘われたな。」


 角に隠れていたグレンが大蛇の首に一撃を叩き込む。

 吹っ飛ぶ大蛇。

 すると、影に隠れていたハント組の三人が、ナイフで大蛇に斬りかかる。

 順番に首を斬っていく。


「強襲成功なんよっ。」


「いい感じにダメージを与えられたんじゃねぇか?」


「でも、次が来る。」


 起きた大蛇は、三人に噛みつくべく襲いかかる。

 シルファが下に潜りこみ首を斬る。

 横に避けた二人も、すかさず左右から首を斬る。


「下がれっ!」


 グレンの声に三人は後ろに下がる。

 その直後、三人がいた場所に尻尾が勢いよく通過した。

 体勢を崩した三人に、もう一度牙が迫る。


「前ばかり見てんじゃねぇよっ。」


 迫る大蛇の顔の横に潜り込んだグレンが首に大剣を叩き込んだ。

 もういちど吹っ飛んだ大蛇は壁に衝突した後、跳ね返った顔が地面に落ちる。

 その隙に、三人が首にナイフを刺した。

 刺された痛みに、大蛇が暴れる。

 大蛇から距離を取るハント組。

 それを見てエリクがガッツポーズをした


「よしっ、苦しんでやがるなっ。」


「手応えがあった。いけるぞ。」


「でも、武器を取られたんよ。」

 

 大蛇の首にはナイフが刺さったままだ。

 抜く暇がなく、身を守るのを優先させた結果だ。

 しかし、グレンにとって問題は無い。


「いや、よくやった。後は任せろ。コガラキ、セシル。援護を頼む。」


「はいっす。」


「はいっ。」


 立て直した大蛇がグレンに迫る。

 大剣で反らしかわすグレン。

 そのグレンの後ろから、偵察組が現れる。

 その直後、ボウガンから放たれた煙玉の煙が大蛇の顔を包み込んだ。

 そして、矢が大蛇を怯ませた。


「わざわざ差し出してくれるとはな。」


 下がった顔に大剣を叩き込む。

 そして、大剣を大蛇の口に差し込むと、持ち上げ後ろに投げ飛ばす。

 偵察組はさっとその場から回避する。


「衝撃に気をつけろっ!」


 背中から地面に叩きつけられる大蛇。

 地面についた口の内部の上の部分に大剣を突き刺した。

 悲鳴をあげる大蛇。

 更に、首に刺さったナイフを抜き大剣の横に刺した。


「とどめだ。」


 大剣を抜いたグレンは、ボロボロになった首に大剣を横に薙いだ。

 その部分が裂けると、大量の血がそこから流れた。

 大蛇は動かなくなる。


「死んだか。」


「確かめるっす。」


 動かなくなった大蛇の体を調べるコガラキ。

 息はしていない。

 無事、倒せたようだ。


「死んでるっすね。」


「そうか。」


「武器が無くても以外と戦えるもんなんよ。」


 グレン以外に、狩猟専門の武器が無い状態で大蛇を倒す事が出来たのだ。

 しかも、短時間で。

 それだけ、狩りが上達したと言う事だ。

 しかし、エリクは浮かない顔をしている。


「倒せたのはいいが。これから先、こんな奴が当たり前になるんだろうな。」


「まぁ、その分楽しめるから良いと思うんよ。」


「負けない。」


「そうだな、その勢いで行こうか。それにしても。」


 施設を改めて見るグレン。

 他のメンバーも同じく施設を見る。


「派手にやったもんだな。」


「まるで廃墟なんよ。」


「危険。」


 施設は、所々かけており今にも崩れそうだ。

 中に人がいれば当然危ない。


「とっとと、中を調べた方が良いんよ。」


「そうだな、ハント組で中を調べる。偵察組は、竜車と合流して中に入れてくれ。」


 二手に別れて行動を開始した。

 早速建物の中に入るハント組。

 瓦礫を避けて、奥へと進む。

 そこには、先ほど見た小竜の子分の死体が転がっていた。

 死体も避けて奥へと進む。


「小竜のボスを狩ったのは捜索隊か、確かに、騎士団はこいつらを倒すために派遣されたとは聞いていない。」


「それじゃあ、騎士団の連中は何の為に来たんよ。」


「不明。」


 肉食の小竜の所を通ったのは確認済み、なので勝手に小竜の群れを狩りに来たと勘違いしてたのだ。

 謎は深まるばかり。

 

「生き残っている捜索隊に聞ければ良いんだけどな。」


「そもそも生きてるかすら分からんのよ。」


 通路には人の死体は見当たらない。

 更に進むと分かれ道に出た。

 その場で立ち尽くす一同。


「ここから別れようか。一階と二階に二人ずつで調べよう。」


「賛成だな。まとめて移動しても時間の無駄だぜ。」


 一階をシルファとユーリア、二階をグレンとエリクが調べる。

 何かあった時のために、素早く逃げれるように早く動ける二人で危険な所を調べる。

 二手に別れると、更にそこから左右に別れる。

 扉を片っ端らから開けて中を調べる。

 しかし、誰もいない。


「本当に誰もいないのか?」


 扉を開けて探していくグレン。

 すると、鍵が掛かった扉を見つける。

 扉を叩いて、声をかける。


「誰かいるか。」


 返事は無い。

 これ以上は無駄かと思い離れようとした瞬間、扉の鍵が開いた音がした。

 グレンがそちらを見ると、ゆっくりと扉が開き中から人が現れる。

 そこから現れた人は、グレンを見て驚いた。


「ひぃっ。怪物っ!?」


「人間だ。全く失礼な奴だな。」


 襲われている時に、がたいが良い巨体が現れたから間違えたのだろう。

 怪物と間違えられたグレンは、他の連中が聞いたら笑われるなと心の中で思いながらも扉に近づいた。

 扉に隠れている人は慌てて扉から出て謝罪する。

 職員の制服を来た女性だ。


「ご、ごめんなさい。」


「気が動転して参っているのだろう。仕方ない。それより、他に人はいないか?」


「この中に何人か。後は、食堂に立て籠っています。」


 食料の問題も考えて食堂に逃げ込んだのだろう。

 グレンは、部屋の扉の上に通信室と書かれた文字を見つけた。


「通信室か。じゃあ、連絡をしたのは君たちか。」


「そうです、壊れていたのを直してコードだけ送ることが出来たんです。もしかして、連絡を聞いて来てくださったんですか?」


 落ち込んでいた女性はガバッと顔をあげグレンを見た。

 グレンは、そうだと頷いた。

 すると、その女性は嬉しそうに中の仲間へと声をかけた。


「助けが来ましたよ、私達助かります。」


 扉の向こうから何人かの人の喜びに満ちた声が上がる。

 女性に促されたグレンは中に入る。


「女性ばかりだな。男性はどうした?」


「ハンターさんがここに来る際守ってくれましたが、ここの途中で窓から現れた大蛇に・・・。」


「いや、言いたくなければいい。」


 恐らく食べられたのだろう。

 辛い事をわざわざ思い出させる必要は無い。

 中にいる女性がグレンに声をかけた。


「そう、その大蛇や鳥竜がいたはずですがどうやって?」


「鳥竜? 大蛇は倒したがそんなのはいなかったな。」


「そうですか、それなら良いんですが。」


 そう言いながらも、雰囲気は沈み混んだままだ。

 まだ、襲われる可能性が残っているのならぐずぐずしてはいられない。

 その時、シルファの声が聞こえた。


「おーい、人がいたんよー。」


「シルファか。先ほど言っていた食堂か?。」


「たぶんそうです。」


「なら行こうか。ここにいても意味が無いだろう。」


 通信室の人達を連れて下へと向かう。

 すでに、他のハント組は揃っていた。


「リーダー。その人達は?」


「通信室で連絡をした人達だ。シルファ、他の人の所へ案内してくれ。」


 シルファについて行き建物を出る。

 そして、食堂らしき場所へと入る。

 そこには、真ん中で集まって椅子に座る人達がいる。

 そして、食堂のそれぞれの窓にハンターらしき人達がいる。

 そのハンターの一人がグレンの後ろの女性に気づいた。


「無事だったか。他の奴らは?」


「全員食われたそうだ。」


 言いづらそうにしている職員の代わりにグレンが代わりに答えた。

 それを聞いたハンターが激昂する。


「くそがっ。」


「知り合いか?」


「いや、俺達は寄せ集めだ。だけど、少しとはいえ話した仲だ。ちくしょう。」


 どんなに短い間でも、一緒に行動すれば情が沸く。

 知り合いの死にハンターは悔しそうにしている。


「そう言えば、あんた達は?」


「ハンターチームだ。俺はそのリーダーのグレンだ。」


「そうか、大蛇を倒したと聞いて驚いたけど、その後ろに背負っているのを見たら納得したよ。」


 ハンターはグレンが背負っている大剣を見て言った。

 その大きさから大蛇ぐらいなら倒せると思ったのだろう。

 ハンターは、大蛇か、と呟いてぼやきだす。


「そもそも、捜索するだけだって話だったのに、何でこんな事になるんだよ。」


「そうそれだ、元々この辺は小竜しか肉食がいないはずだ。」

 

「俺達にも分からねぇ。小竜のボスを倒したと思ったら鳥竜に襲われてな、戦おうとしたら大蛇が出てきやがった。急いでここに逃げたけど。争いだしたあいつらの戦いで門が壊れたんだ。そしたら、あいつらが入って来るし小竜の子分達も来るしでもう滅茶苦茶だ。」 


 施設は外に対しては強いが中に入られてしまえばおしまいだ。

 それで、施設の職員を助ける事にしたのだろう。

 しかし、その鳥竜の姿は見えない。


「鳥竜が何処に行ったか分かるか?」


「いや、知らねぇ。閉じ籠ってたからな。外の様子は分からん。」


 大蛇に見つからない様にじっとしていたのだろう。

 かなりの、疲労がたまっているはずだ。

 早く助けねばとグレンが動く。


「そろそろ脱出しよう。他のが来たら、俺達もどうなるか分からない。施設長は何処だ?」


「食われたよ。部下を庇ってな。他に責任者がいるが俺が代わりをする。それが生き残っちまった俺の責任だ。」


「分かった。それじゃあ出よう。」


 脱出するべく、一行は食堂を出た。

死体は大体、大蛇が食べました。

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