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ハンターチームの裏方仕事  作者: 鍋敷
都市編

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武器屋

 グレンはまず宿屋に向かう前に小屋に向かう。

 やはりふらふらで小竜の世話をしているユーリアが気になるのだ。


(流石に終わっているだろうか。)


 中に入ると小竜達が寝ている。

 しかし、床に敷いてある藁が交換してあるのを見ると世話は済ませてあるのだろう。

 小竜を起こさないように小屋から出ようとしたグレンだが、その際小竜の横で人影を見つけた。

 そこにいたのはユーリアだ。

 小竜の横でぐっすり寝ている。


(世話が終わって限界が来たか。)


 改めて小屋から出ようとしたところ、ユーリアが起きた。

 眠そうに目を擦っている。


「リーダー?」


「起こしたかすまない。」


 そんな事はないと首を横に振って否定したユーリア。

 上体を起こしグレンを見上げる。


「情報は集まった。」


「まぁな、これから武器を買いに行く。大丈夫か?」


「分かった準備しておく。」


 今度こそ小屋を出たグレン。

 続いて宿屋に向かった。

 まだ寝てるだろうと部屋に向かおうとしたら声をかけられた。


「リーダー。こっちだ。」


「もう起きてるんよ。」


 一階の食堂。

 そこでエリクとシルファが食事をしている。

 しかし、あまり進んでいない。

 良く見ると顔色はまだ悪い。


「はぁ、やっぱり気持ち悪い。」


「お腹が食事を求めてる。でも、頭はそれを拒んでる。もう無茶苦茶なんよ。」


 それでも食事を取っているのは、空腹が勝っているからだろう。

 無理に口に運んで食べている。


「それで、今後の予定はどうするんだ?」


「これから武器屋に行く。歩けそうか?」


「正直まだ寝ていたいんよ。でも、そう言う訳にもいかんかんからねぇ。」


 二人もやらないといけないことがあることを知っているのだろう。

 だから、悲鳴をあげる体を無理に動かしているのだ。


「裏方の連中も頑張っているからな。」


「俺達、ハント組も負けてられないんよ。」


 皿に残った物を一気に口にかきこむ二人。

 食事を終わらせ席を立つ。


「とっととこっちの用事も済ますまそうぜ。」


「向こうが来たときに何も出来てませんなんてかっこ悪いんよ。」


「だな、ユーリアは既に準備をしている。俺達も行こう。」


 宿屋を出て竜車に向かう三人。

 竜車に上がると、すでにユーリアがいた。

 壊れた自分の武器を持った所だ。

 取り扱う武器が珍しいのでオーダーメイドになる。

 となると、自分の武器を直接武器屋に見せた方が早いのだ。


「おはようさん。調子はどうなん?」


「きついよ。」


「だよなぁ。ま、何とか歩けるとは思うけどな。」


 そういいながら、壊れた自分の武器を取り布で包む三人。

 大竜戦の直後に回収して置いたものだ。

 それを抱えると竜車から降りた。


「んじゃま、行こうか。」


 武器屋を目指す四人。

 先頭のグレンは、商人の言葉を思い出しながら三人を案内する。

 しばらく歩いた所に目的の場所はあった。


「ここでいいのか? 俺達の町の武器屋より大きいけど。」


「あぁ、ここであっているはずだ。」


 大きい建物の入り口には、間違いなく武器屋と書いてある。

 しかも、中からトントンカンカンと鉄を打っている音が建物の中から聞こえてくる。

 間違いないだろうと建物の扉を開けて中に入る四人。


「広いなぁ。」


「確かに、施設級の大きさなんよ。」


 建物の入り口の広間も外見にあった広さだ。

 中は一面木で出来ている。

 その広間には、沢山のハンターや町を守る兵士のような人達で溢れている。

 それぞれ、自由に雑談をしている。


「人が多い。」


「流石、最前線の町って所なんよ。」


「つーか受付ってどこだよ。」


 周りを見回すと、台の前で人が集まっている場所を見つけた。

 そこが受付なのだろうかと代表してグレンが向かった。

 台にいる人に尋ねた。


「受付はここであっているか?」


「あってますよ。本日はどの様なご用件で。」


「武器の注文だ。オーダーメイドで頼む。」


「分かりました。番号札を取ってお待ち下さい。」


 言われた通りに番号札を取り仲間の下に戻るグレン。

 それだけ立て込んでいるということだ。


「時間待ちだな。随分とかかりそうだ。」


「沢山いるからな。しかたねぇだろ。」


「本当に沢山。」


「まぁ、それだけ大変な場所って事なんよ。」


 武器屋にいる人達は、受付を待っていたり並べられた武器を見たりしている。

 更には、防具の試着をしている者もいる。


「防具か。俺達もそろそろ革の防具を卒業した方がいいんじゃないか?」


「確かに。これからもあのデカぶつと戦うんなら考えた方がいいんよ。」


「被弾を覚悟した方が良い。」


 あの岩をも砕く一撃を革で受けるのは無理がある。

 避ける前提で動いても、それを続けれるとは限らない。


「そうだな。今回みたいに武器で攻撃を防いで戦闘中に砕けてしまうのは不味いからな。」


「時には、防具で防ぐ必要があるってな。」


「動きも増やせれて作戦の幅も増えるんよ。」


「お得。」


 しかし、そうなるとお金がかかる。

 今は、武器を買うので精一杯だ。


「アリアに相談しないといけないな。あまり負担をかけたくは無いが。」


「大忙しだもんな。」


「頼りっぱなしなんよ。」


「ありがたい。」


 アリアに感謝をする一同。

 その間にも次々と番号が呼ばれていく。

 グレン達の番はまだまだだ。


「今更だけど、ここにいる連中って周りの町から来た奴等か?」


「そりゃあ、この町の住人だけでここまでごった返すなんて無理なんよ。」


「そうだね。」


 この広さにこの人数。

 武器を買う者がこんなに同時に出るものか。

 複数の町から来たというのなら納得がいく。


「武器屋は需要があるが何処の町にも必要と言うわけではない。」


「リーダーの言う通りだな、ハンターギルドが無い場所に置いても意味が無いからな。」


「とは言え、それでも警備の者達には武器が必要なんよ。」


 ギルドハウスが無くても肉食の獣は現れる。

 対処する武器が各町に必要なのだ。


「それだけ、周りの町がこの町の武器屋に依存しているって事だな。」


「それでこの有り様なんよ。」


 ごった返す広間を改めて見回す一同。

 そして、とうとうグレンの持つ番号札の番号が呼ばれた。


「俺達の番だ。行こう。」


 グレンの後について受付に向かう一同。

 受付に番号札を見せた。


「番号を確認しました。オーダーメイドですね。職人の予約が取れましたので奥の部屋で。」


「私についてきてください。」


 受付の横にいた職員は建物の奥に向かう扉を開いて進んだ。

 一同は職員の後についてその扉を通り抜けて進む。


「ずいぶん本格的なんだな。」

 

「お客が多いのでこうなったんですよ。」


 武器屋のシステムに感心しているエリクの質問に職員が答えた。

 お客が多いと職人だけでは対処が出来ないのだろう。

 とある扉の前に止まった職員は扉をノックした。

 中から返事がしたので扉を開ける。


「ではどうぞ。」


 中に入るよう促されたので一同は部屋に入った。

 部屋は飾りが全く無い、質素な部屋になっている。

 その部屋の真ん中にある木の机に備え付けられてある椅子に座っている人物が一同の方を見た。


「立ってないで座りんさい。」


 この人物が職人だろう。

 ごつい手で口に加えたパイプを持ち、口から離すと煙を吐いた。

 一同は言われた通りに職人の向かいの椅子に座る。

 座ったのを確認した職人が自己紹介を始める。


「おりゃあ、ガランバルだよろしくな。」


「オーダーメイドだったな。あんたらのようなハンターだと武器を改造するのは良くあることだ。持ってあるのは壊れた武器か見せんさい。」


 三人は布を外し武器を机の上に並べた。

 所々砕けて無いが、そこはそのままある体で離して置いた。


「なるほどな。剣と槍斧は負荷がかかって砕けたか。こっちの双剣は疲労だな。接合する部品が多く接点が小さい程壊れやすい。」


 砕けた武器を一通り見たガランバルは、それだけで原因を突き止めて見せた。

 さらに、武器を手に取り砕けた場所を除きこんだ。


「ひでぇな。随分と適当な鉄を使ってんじゃねぇか。」


「金が無くてな。上等な物は用意出来なかった。」


「そのわりには使い込んでるな。武器を管理してる奴の腕が良いんだろう。そうじゃなきゃ、もっと早くに砕けてんな。」


 切れ味が悪いと武器にかかる負担も増える。

 常に刃先が磨かれていたからこそ長く持ったのだ。


「それにしても珍しい武器を使うな。剣先が返ってる奴なんてなんに使うんだ。」


「傷口や翼をずばーーっと裂くんよ。」


 職人は剣先の返しの具合を確かめる。

 ごつい指で返しの部分をなぞりその部分の両側が刃になっているのを確認する。


「なるほどな。変色してんのは血か鱗粉ってとこか。」


「カリネが汚れが取れなーいってぼやいてたんよ。」


「中には頑固な奴もあるからな。で、この槍斧を両方つけてんのは重さ重視の為だな?」


「あぁ、その通りだぜ。」


 今度は槍斧を見るガランバル。

 確かめる必要も無くそのまんまな武器だ。

 槍斧の先を持ち上げて重さを確認する。


「もっと重くしても良いかもな。」


「そうだな、その重さじゃあ通用しなくなってきてな。」


「まぁこれぐれぇでヒィヒィいってるんじゃあやっていけねぇな。それで最後に双剣だな。手に嵌める部分と刃は別か。さっきも言った通り部品が多けりゃ壊れやすい。」


 職人は双剣についてある刃を見た。

 ネジがついてある部分が砕けて分離している。


「ネジは上等だな。だがそれに刃が負けている。これに耐える鉄を使うとなると重くなるぞ。」


「構わない。」


 なるほどと、ガランバルは色々と武器を持ち変えながら考え始める。

 上にあげたり振ったりと確かめている。


「武器の注文だがこれと同じもので良いんだな? 鉄はどれぐらいだ?」


「そうだな、中級の奴で頼む。」


「中級ってことは鉱石を混ぜる事になるが。」


「頼む。」


 素材が多い分値段も張る。

 しかし、その分上等な武器が仕上がるのだ。


「こりゃあ他の奴にも力を借りるかな。この武器貰ってってええか?」


「構わない。」


「そうか、なら早速取りかかるか。こまけぇことは職員にでも聞いてくれな。」


 そう言い残し、ガランバルは部屋を出て何処かへ向かった。

 それと入れ違いで職員が入ってきた。


「お疲れさまです。武器が出来たら連絡しますね。」


 一同は部屋を出て受付に向かった。

ここに来て、みんなの武器のおさらい。


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