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ハンターチームの裏方仕事  作者: 鍋敷
都市編

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情報収集

 竜車が町に向けて走っている。

 森を抜け、エリアの境界線を越え、安全な陸地をただ走っていく。

 その竜車の中では、度重なる激戦を乗り越えたハンター達が休んでいた。


「竜車の中ってこんなに広かったっけか。」


「最近は人数も増えたからな。」


「いなくなるとその分の空白が寂しくなるんよ。」


 いないメンバーは支援施設に残って活動している。

 メンバーの半分がいなくなったのだ。

 もちろんの事だが、それだけのスペースが空いたので広く感じるのだ。


「もう少しだから、頑張って。」


 前座に座るユーリアが、小竜に話しかけた。

 ぶもーと返事する小竜。

 道なき道を歩いていた竜車は、人の手が加わった道へと入った。

 そして、町が見えてきた。


「よし、今日はもう遅い。宿屋で泊まってしまおう。」


「明日はまた宿酔に襲われるだろうからな。速い内に休んどきたい。」


「全く、気が重いんよ。」


 手続きを済ませて町に入ると宿屋に向かう。

 場所は門番に聞いていたのですんなりと向かえた。

 竜車と小竜を預けた。

 その際に、支援施設に連絡を取る。

 出たのは、ジンバルではなく受付の者とのこと。

 

『手が離せないとの事です。』


「そうか。なら、依頼先の町に来たと伝えておいてくれ。」


『承りました。』


 それだけ言って、通信を切った。

 わざわざ手を止めることではないと判断したのだ。

 宿屋の受付に向かうと、部屋を借りた。


「もう眠いんよ。」


「同じくだ。」


「同意。」


 グレンを除いた三人は今すぐ寝てしまいそうだ。

 しかし、当のグレンも限界はきている。


「そうだな、流石の俺でも今回は疲れた。」


「流石にって、人間離れしてる自覚があったんだな。」


「俺を何だと思ってるんだ。」


 呆れるグレン。

 だけどこれ以上、話を広げる気力は残っていない。

 男女に別れて部屋に入った。

 余計な事はせず、ベッドで寝転ぶとすんなりと眠りに落ちた。


「朝か。」


 グレンが目を覚ました。

 外を見るととても明るい。

 昨日は早く寝たはずだが随分と深い眠りに落ちていたようだ。


「腹がへったな。」


 昨日から全然食べていないので腹がへるのも当然の事だろう。

 食事に向かう事に決めたグレン。

 他のメンバーも呼ぼうとしたがベッドで唸りながら寝ているので止めた。

 恐らくユーリアも同じだろう。


「宿酔いでしばらくは動けそうにないか。」


 そう言う事でグレン一人で行動する事にした。

 部屋から出て受付に向かうとの情報を聞く。

 そして、宿屋から出る所で寝ていると思っていたユーリアと会った。


「大丈夫か?」


「大丈夫じゃない。」


 そう断言した。

 実際に、顔色が悪くふらふらしている。

 それでも外にいるという事は小竜の世話だろう。

 

「小竜の世話か。代わりにやろうか?」


「いい。私がやる。リーダーはする事があるんでしょ。」


 そう言って、体をふらふらさせながら貸し小屋に向かって行く。

 ユーリアの言う通り、グレンはギルドハウスで情報を集めるつもりだったのだ。

 小竜の世話はユーリアに任せ、ギルドハウスに向かうグレン。


「一人ぐらい裏方をつれてくるべきだったか。」


 そう考えるグレンだったが、即座に首を横に振って否定をする。

 裏方の皆は今出来ることをしている。

 わざわざ引っ張ってくる訳にはいかないだろう。

 

「さっさとギルドハウスに向かおう。」


 宿屋の受付に聞いた通りの道を進んでいくと広い空間に出た。

 真ん中には大きな建物もある。

 形は所々違うが自分達がいた町のギルドハウスに似ている。


 (恐らくここで間違いないだろう。)


 建物に入るグレン。

 中の景色もほぼ同じだ。

 早速食堂に向かう。


(久し振りの食事だ。たらふく食おう。)


 いつもより、多めに注文し食事をする。

 並べられた食事を流し込むようにかきこんでいく。

 食事の途中、グレンは話しかけられた。


「おや、昨日のハンターさんですか?」


「おぉ、昨日の商人か。」


 昨日、ここまで護衛した商人だ。

 お邪魔しますよと、グレンと同じ机の席に座った。

 

「昨日はどうも。お金はちゃんと振り込んで置いたのでギルドで受け取って下さいね。」


「うむ、それで変わりはないか?」


「えぇ、私はないですよ。ですが。」


 いいよどむ商人。

 商人は少し考える仕草をした後、口を開いた。


「他の町で何かが起きたらしく交通規制があって動けないのですよ。」


「何かとは?」


「慌てないで聞いてください。実は、他の町で真夜中に地鳴りが何度もしたとか。多くの人が巨大な化け物が通ったと騒ぎになっているのです。」


「へぇ、そうなのか。」


「何か冷静ですね。」


 それもそうだろう。

 なにしろ、当の怪物の事を直接見ているのだ。

 今更、慌てることではない。

 それよりも、無事人里を避けた事に安堵している。

 しかし、グレンは先程の会話に引っ掛かりを感じた。


(真夜中か。ならあれを見た人はいないと言うことか。)


 そう、真夜中なのだ。

 誰かが姿を認識してくれていたのなら話はスムーズにいくはずなのだが。


(いや、下手に怯えさせるよりは良いのかも知れない。)


 世の中知らない方が良かった事は沢山ある。

 あの町の脅威は去った。

 それでいいのだろう。


(だが、それだと本部に伝えるすべが無くなるのがな。)


 いきなり言っても信用出来ないだろうとの結論は変わらない。

 結局、今やっている事を速やかにするしかないのだ。

 その為にも、情報集めと武器の注文をしっかりする必要がある。


「先程から黙ってどうしました?」


 黙って考えていたのを不思議に思ったのだろう。

 この際なので、この商人に色々聞き出す事にした。


「いや、何でもない。それよりも他に何か変わった事はないか?」


「変わった事・・・。そういえば、王国の騎士団の一つの隊が行方不明と騒ぎになっていますね。」


「騎士団か、彼ら程の存在なら問題無いと思うが。」


「えぇ、上層部も迷ったという認識で、救助隊を送る予定らしいですよ。」


 別に何かに巻き込まれた訳では無いようだ。

 これだけ聞いても、ただ騎士団がドジを踏んだだけとしか思えない話。


(俺達の件とは関係無さそうな話だな。)


 興味が無いと分かってからお肉を頬張りながら軽く聞き流すグレン。

 騎士団は最先端の兵器を扱っているので問題視するほどの事では無いのだ。


「それぐらいですかね。」


「そうか。」


 重要な情報は特に無いようだ。

 食事を済ませたグレンは最後に商人に武器屋の場所を聞いた。


「この町の武器屋が何処にあるのか知っているか?」


「勿論。ここから出て近くですよ。」


 具体的な話を聞いていく。

 すると、商人は中間らしき人から声をかけられた。


「おい。交通規制が無くなったようだぞ。」


「そうですか、これで動けますね。」


 その言葉を聞いた商人は大喜びで立ち上がった。

 そして、グレンに一礼をした。


「では、私は仕事がありますので。それでは。」


「あぁ、じゃあな。」


 商人は仲間と共に去っていった。

 残されたグレンも、会計を済ませて食堂を出た。

 そして、ハンターギルドに寄って商人との契約を済ませた確認をしてお金を受け取った。

 自分達の町でも出来るが今はお金が必要なのだ。

 お金を懐にしまいギルドハウスの出入り口を目指すグレン。

 その前に、受付でクエストを確認する。


「異常は無しか。」


 一通り見て、縄張りから出て暴れているというクエストが無いかを確かめた。

 無いに越したことは無いが、ずっとそうだとは言い切れない。

 これからも随時確かめていく必要がある。

 確認を終えたグレンは、ギルドハウスを出た。


「さてと、あいつらをたたき起こすか。」


 外に出ると、そのまま宿屋に向かう。

 グレン達は他とは違う珍しい武器を使っている。

 その為、本人達がいないと武器が注文出来ない。

 もう少し休ませてあげたいとは思うが武器を作る時間も考えると早い方が良いのだ。

 いっぱいになったお腹をさすりながら宿屋へと歩いていく。

キャラ同士の会話を増やしていきたいけど難しいですね。

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