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ハンターチームの裏方仕事  作者: 鍋敷
町編

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荒れ地にそびえ立つもの

「もう無理だ。」


「へとへとなんよ。」


「・・・。」


 竜車に戻ったハント組。

 グレン以外は、竜車に上がると床に突っ伏した。


「思ったより疲労が激しいな。」


『大丈夫か? この後、大竜との戦闘を控えてんだろ?』


 これでまだ終わりではない。

 まだ、これ以上の戦いが待っているのだ。

 なのにもかかわらず、全く動けないハント組。

 すると、カリネが冷蔵庫から中身の入った瓶を取り出した。


「大丈夫、大丈夫。秘蔵のドリンクがあるから。」


「・・・。またそれを飲むんだな。」


『秘蔵? まぁ、大丈夫ならそれで良いんけどな。』


 カリネからドリンクを受け取ったハント組は一気に飲み干した。

 強烈な甘ったるさを堪える一同。


「やっぱきついな。」


「でも回復したでしょ?」


「そりゃあなぁ。」


 相変わらずの味に文句を言うエリク。

 だが、体の疲労は無くなったのも事実。


「前にも言ったけど、ただ疲労や痛みを認識出来なくなっただけだから無茶は駄目だよ?」


「後が怖いんよ。」


「まとめてどかーんだな。」


「慎重に動くのが大事。」


 来たる時に向けて体を休ませる一同。

 すると、周りの見回りに行っていた偵察組が戻って来た。

 全員揃ったのを確認したアリアが竜車の中に呼び掛ける。


「ここに居続けるのは危ないわ。早く行きましょう。」


「そうだな。出発してくれ。」


 竜車は次の目的地へ走り出した。

 再び森に入り荒れ地へ向かう。

 その際も警戒を怠らない。


「これ以上は、勘弁して欲しいもんなんよ。」


「全くだ報酬金を増やして欲しいぐらいだぜ。」


 愚痴を言うシルファとエリク。

 しかし、ジンバルは否定する。


『残念だが。先程の戦いであげられるのは、大熊と小竜のボスだけだな。』


「まじか。」


 依頼は依頼である。

 例外は認められない。


『だが、その分肉は高価で買取りしよう。なにぶん、食料は必要だからな。』


 施設の立地上、食料や飲み水の確保は大変なのである。

 こうやって、ハンターから買い取る事もあるのだ。


「でも、大熊。大蛇に食われたんよ。」


『大蛇の肉も買い取る。大蛇の肉は沢山取れるから充分だろう。』


「確かにあの大きさだとかなりもつだろうな。」



 そんな話をしていると竜車は森を抜けた。

 進む度に草や花も無くなっていく。

 そして、地面が荒い砂地で出来た場所に出た。


「荒れ地に突入したわ。」


『こちらからだとそっちは見えない。周りに気を付けろよ。』


 周りは大きな岩が転がっていたりと道は不安定だ。

 細心の注意を払って進んでいると、道が段々広がっていく。

 それと、沢山の虫や草食の小竜。

 セシルは興味深く周りを見渡している。


「何でこんなところに草食の生き物がいるんでしょう。」


「こんな場所で暮らしている内に適応する体が出来たからなんよ。」


 セシルの疑問をシルファが答えた。

 前座のアリアが補足をする。


「こんな場所に過ごしているせいか、体が乾燥したり岩にぶつけたりして表面の皮膚が固くなってるのよ。そのせいで、荒れ地以外の目立つ場所にいけないというのもあるわね。」


 セシルは、草食の小竜を見た。

 確かに岩を纏ってるかの様にごつごつした表面に覆われている。

 見るからに固そうだ。


「それで目的地は、洞窟だったな。」


『あぁ、そうだ。山に向かってくれ。』


「分かったわ。」


 竜車は、目の前に見える山へと目指す。

 その途中、竜車が揺れた。

 地面のへこんである部分に入ってしまったのだ。

 竜者の中にいた一同は、一瞬宙に浮いて床にあちこちにぶつけた。


「何だよ一体。」


「いきなりでびっくりしたんよ。」


「ごめんなさい、道が急に無くなったのよ。」


 入り込んでしまった地面のへこみに竜車がはまってしまった。

 小竜が耐えてくれなかったら竜車はひっくり返っていただろう。

 グレンは小竜の様子を聞いた。


「小竜は大丈夫か?」


 グレンの問いかけに、問題ないよと元気にぶもーと鳴いた。

 安心するグレン。

 しかし、へこみに入って竜車は出せない。

 通信機からジンバルの声が聞こえた。


『一体どうした?』


「地面のへこみにはまってしまった。」


『そんなへこみあったか? まぁいい。そこから出れそうか。』


「試してみる。」


 グレンは、小竜に踏ん張れそうかと訊ねた。

 無理そうだと小さくぶもーと鳴く小竜。

 竜車を引っ張って出るのは厳しいのだ。


「とりあえず、サポートエンジンフルスロットで試してみようか。カリネ。」


 グレンに呼ばれたカリネは、はーいと答えサポートエンジンを操作した。

 それと同時に小竜がへこみの外へと竜車を引っ張り出した。

 ハント組も竜車から降り後ろから押し出した。


「おもいっきり押せっ。」


「押してるんよっ。」


「くっ、重いっ。」


「っ。」


 ゆっくりと上がっていく竜車。

 まず、小竜がへこみから出た。

 余裕が出た小竜は、ぶもーと本気で引っ張った。

 そして、何とかへこみの外に出ることが出来た。


「良く頑張ったわ。」


「何とかなって良かった。それで、このへこみは何だ?」


「分からないわ。」


 存在が不明のへこみに悩むアリア。

 すると、上から見ていたコガラキがあることに気づいた。

 双眼鏡を除きこんだ。

 

「あっちにもあるっすよ。その前にも。一定感覚であるっす。」


 その言葉でアリアが何かひらめいた。

 竜車の上に上がりコガラキから双眼鏡を借りて覗いた。

 コガラキが見たものを確認すると、更に別の場所を見た。

 少し離れた場所にも同じようにへこみが続いているのが分かった。


「そんな、でもありえない。」


「どうした、アリア。」


「これ生き物の足跡だわ。」


 その事実に一同は驚愕した。

 何せ竜車が入る事が出来る大きさだ。

 非常識にも程がある。

 その話を聞いていたジンバルも話に混ざってきた。


『生き物の足跡だと? 間違いないのか?』


「それ以外、ありえないわ。」


 どこからどうみても、何かが歩いて出来た後だ。

 アリアは、足跡から予想を立てていく。


「足跡の主は、間違いなくそびえ立つ程の巨大ね。この地域で見たことがあるかしら。」


『あるわけ無いだろっ。』


 ジンバルは叫んだ。

 そんなのがいたらすでに大騒ぎになっているはずだ。


『それぐらいでかいなら、そっからでも観測出来るだろう。それらしいものは確認出来るか?』


「いや、近くには岩肌の山があるくらいだ。」


 グレンの言う通り、目の前には山ぐらいしか無い。

 しかし、その言葉に違和感を持つジンバル。


『岩肌だと? そんな山は無かったはずだ。』


「じゃあ、あれが足跡のを作った生き物とでも言うのか?」


『そう考えるしかないだろう。』


 一同は改めて山を見た。

 あの巨大な存在が生き物だと言うのだ。

 知っている知識の中から探すアリアだが、あんなものは知らない。


「新種かしらね。見たことが無いわ。」


『俺もだ、そんなでかぶつ聞いたことも見たこともない。』


「調べた方がいいかしら。」


『いや、今は動いてないんだろう? だったら下手に刺激を与えない方がいい。』


 あの存在が狂暴なのか大人しいのかも分からない。

 何もしていないなら、こちらも何もしないに限る。

 ただじっと、生き物だと言う山を見ていた時だった。


ぴーひょろろろろ。


 コガラキの鳥が鳴いた。

 その声に、一同は周りを見渡した。


「敵が近くにいるっす。」


 今回の目的である大竜が近くに来たのだ。

 すぐさま、前座に降りて竜車を走らせるアリア。


「とりあえず、こんな視界の開けた場所にずっとはいられないわ。」


「そうだな、あの高台まで行けるか?」


「分かってるわ。」


 目の前に見える高台に向かう一同。

 物陰に隠れた方が良いと判断したのだ。

 竜車を走らせていると、コガラキが頭上を見上げた。

 そこには、大きな翼を羽ばたかせた一体の二本足の竜が飛んでいた。


「敵襲! 認識されたっす。」


 頭上を旋回していた大竜は、竜車を追いかける様に迫り真横に着地した。

 大竜の回りを砂ぼこりがおおう。


「でっけぇ。」


「さすが、大竜って言うだけはあるんよ。」


「踏み潰されそう。」

 大竜は、竜車を認識すると竜車に向かって走り出した。

 完全に敵として認識している。


「アリア、頼んだっ。」


「任せて。」


 大きな岩で遮る様に、迫ってくる大竜をかわした。

 大竜は邪魔だからと岩を粉砕。

 更にいくつもの岩に隠れながら大竜の突進をかわしていく。


「もう岩がないわ。」


「よし、もう良いだろう。アリアはこのまま竜車を隠してくれ。お前達出撃だ。」


 ハント組と偵察組が竜車から飛び出した。

 降りたメンバーを残して去っていく竜車。

 メンバーの前に、最後の岩を粉砕した大竜が現れた。


「初めての大竜との戦いだ。まさか、びびってないよな?」


 グレンの問いかけに、他のメンバーは返事の代わりに武器を構えて答えた。

 圧倒的な大きさの存在が迫ってくる。

 そして、お互いの視線が交差した。

山の生き物の大きさは胴体だけで学校の校舎ぐらいかな。全体だともっといきます。

大竜(ワイバーン型)の大きさは胴体までの高さで一軒家ぐらいです。

一軒家から翼が生えてる感じの大きさです


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