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僕はヴォル! スキルは【回転】!  作者: 一狼
第7章 闘え! 神に挑みし冒険者たちよ!
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089.不死神Sunringの真実

「不死神……、ああ、彼女ですか……」


 邪神の名前を出した途端に女神Alice様の表情が曇る。


「えーっと、やっぱり邪神は不倶戴天の敵なんですか?」


「……いえ、そう言う訳ではないんですが。確かに彼女、日輪陽菜――ヴォルさんの世界では不死神Sunringと呼ばれていますが――は私たちと敵対していました。先ほど申し上げた事件――新たな世界が構築された時に他の仲間6人が関わっています」


 なんでも不死神Sunringは不老不死を実現させようと、原初の異世界の大勢の人の命を犠牲にしようとしていたらしい。


 それを、女神Alice様の使徒――正確には原初の異世界住民であり、女神Alice様の姉の仲間たちだったと言う。


「その時は、私はまだ只のAIだったから、積極的に協力は出来ませんでしたが。その点で言えば姉さんは既に只のAIから逸脱した存在でしたから、あの人たちと協力して日輪陽菜を止めることが出来ました」


「おおー……って、あれ? 今までの話からすると、邪神は神ではない? 不老不死になって神になろうとした、ただの人……?」


「そうですね。彼女はどこにでもいる欲望ある人間でしたね」


 うーむ。こうして女神Alice様の話を聞けば聞くほど、神様と言うのは虚像だと言うのが良く分かる。


 神話と言いうのは、後世の人――主に信者を導くための創られた話なんだなぁ。


 これって、絶対他の人に言っちゃダメな奴ばかりだ。


 女神Alice神教教会とかは特に。


 言ったら最後、死ぬまで軟禁されかねない。


「それで、今現在ヴォルさんと敵対している不死神Sunringですが、日輪陽菜ではありません」


「………へ?」


「不死神Sunringは日輪陽菜の名を騙る只の異世界人の転生者です」


「只の転生者……?」


「ええ」


「え、ちょっと待ってください! それじゃあ、僕たちは只の転生者に翻弄されていたって事!?」


「そうなりますね。10年ほど前にもマーブルシュッド・マーメイドと言う魔族の女性を依り代にして顕現しました。どうやって知りえたのか分かりませんが、彼女は日輪陽菜の名を騙り、不死神Sunringとして世界を支配しようとしたです」


 10年ほど前って……、ジル師匠やジョーカーおじさんが活躍したと言う邪神大戦の事だよね。


「別に異世界転生は構わないんですよ。彼女だけでなく他の人にも起こっていることですから。ただ、彼女がやろうとしたことは、人々の魂魄を使って本当に不老不死になろうとしたことです。先ほども申し上げた通り、ヴォルさんの世界は私が創り上げた世界です。世界の維持にはそこに住まう人々の魂魄が必要で、それを奪うと言う事は世界を滅ぼす可能性があると言う事です」


「それって、大変な事じゃないですか!」


「本来なら只の転生者にはそんなことは出来ないんですけどね。ただ、彼女に与えられたスキルがちょっとばかり厄介でして」


「……そう言えば、邪神は只の転生者でしたね。だからスキル……、あれ? あの邪神は武術やら魔法やらを使いまくっていたんですけど」


 スキルは基本1人に付き1つのはず。


 あれだけ色んな事が出来るのは神だからと思っていたけど、女神Alice様の話だと邪神は只の転生者。


 だったらあの万能な力は何なんだろう?


「ああ、あれは只の【百花繚乱】のスキルですよ。最上級スキルや【勇者】などの特殊スキルは使用できないけれど、大抵のスキルを使うことの出来る汎用性の高いスキルですね」


「いやいやいやいや! 大抵のスキルが使えるって、それ凄いチートですよ!?」


 いわばモコの【ものまね師】の上位互換のようなスキルでしょ!?


 あ! だからか!


 邪神がキュウベエに【千載一遇】を解くように言ったのは、自分がスキルを使えるようにする為か!


 さも余裕ぶって相手してやろうと見せたのは、自分がスキルが無ければ何もできない転生者だと見破られないためか。


「いえ、【百花繚乱】は本当に大したことが無いスキルですよ。本当に恐ろしいスキルは【森羅万象】と言う、全てのスキルが使えるスキルですから。【百花繚乱】は【森羅万象】の下位互換スキルにすぎません」


 ええー……


 【百花繚乱】が下位互換って……


 でも【森羅万象】、確かに全てのスキルが使えるのであれば、最上級スキルや特殊スキルが使えない【百花繚乱】だと見劣りするね。


「不死神Sunringに与えられた本当に厄介なスキルは【百花繚乱】ではなく、【魂魄】スキルの方なのですよ」


「うわぁ……名前からして確かに厄介そうなスキルですね……って、え? 邪神は2つのスキルが使えるんですか!?」


「ええ、厄介なことに、彼女は2つの祝福を受けし者(ダブルホルダー)ですので」


「なんだよそれ、【百花繚乱】と言い、【魂魄】スキルと言い、2つの祝福を受けし者(ダブルホルダー)と言い、ずる過ぎやしません? 女神Alice様」


「そうは言っても、スキルを与えるのはシステムで自動化されており、私が自ら授けている訳ではないのですので」


「あれ? そうなんですか?」


 てっきり女神Alice様が1人1人見定めて授けているものとばかり。


 ああ、でも女神Alice様は本当の神様ではなく普通の人だと言うのであれば納得だ。


 1人1人選別してなんてとても普通の人には無理だ。


 対象者は何千何万と居るし、この空間を見たところ、管理しているのは僕たちだけの世界じゃないみたいだし。


「話を戻しますが、不死神Sunringに【魂魄】スキルが与えられたのが問題でして」


 【魂魄】スキルですもんねー


 先ほど女神Alice様が指摘された、魂魄が僕たちの世界を維持しているというのに繋がるんですね。











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